2001 Maniacs/ティム・サリヴァン
目次
あらすじとか感想とか
あの、ハーシェル・ゴードン・ルイスの会心作、「2000人の狂人」から約40年とちょっと!!
ホラー映画界いちアルマジロの似合う男、イーライ・ロス製作にて、無念の狂人たちがムックリ蘇ってくれました。
人数が勝手に1人増えたりしちゃってるけど、それ以外の内容はほぼ同じ!!
おバカでエッチなヤンキーが、プレザント・バレーにおびきよせられ、狂った南部の亡霊主催のおまつりで、おいしいお肉と化す話!?!
そりゃーリメイク物となれば、オリジナルと比較して、あーだこーだといいたくなる!!
うんちゃらかんちゃらゴネたくなる!!それが人情!!
……だけどよーっく考えてみたら、そもそもオリジナルが「歴史に残る素晴らしい映画!!!」 ……ってワケでも全くなかったような……。
だからアタイ的には引き分け!!というか、ドッチもドッチ!!に落ち着きました。
ただ、ルイス版は天然とおぼしきテキトーさで、「まったくもうしょうがないなあ」と思える愛らしさがあったんですけど、リメイク版は増えた予算と比例して、こぢんまりとオサレで小奇麗な、優等生スプラッタになっちゃったかも?という印象はあります。
まあそれも時代の流れかな!!
あっ、優等生とか言ったけど、だからつまんないって意味じゃないです。
いくら愛らしいからといって、ルイス版のよーなホラーばっかりじゃー、あっというまにホラーは滅亡するもんね!!
優等生は偉大なのです。
実際、オリジナルよりぐっと、エンタメとしてサービスよくて、テンポも良くて、退屈せずに楽しめるのは確かなのです!!
マジメな悪さもしてくれます。
ただし、その分怖さは半減、痛さも半減しちゃっているのは惜しいところ。
だって、「キャーやめて!!」「パシッ!!」「ぶちっ!」「プシュー!!」ときて、さあ今からが見どころか?と身を乗り出しかけるや否や、早くもすでに昇天済み?
いや早いって、いくらなんでも早すぎるって~!!
と、スピーディさゆえに欲求不満気味になるのは否めない!
だってせっかくの4つ裂きやくし刺しが、痛いっっと思うイトマもなく、サッサとおいしく変わり果てるとは、ホラーとしてあまりにも勿体無い!!
やっぱ、ホラーというからには、もうちょっとこう~~~~、息のあるうち、じっくりネッコリクドクドと、ヘビーにやってくんないかぃ??……とかって思う私は鬼なのかぃ??
けど言う、私としちゃーこのテの映画は、「いやーん」と手で顔を覆い、指の隙間からおそるおそるのぞき見るのが楽しみなんです!!
なのに面積いっぱい見開いた目に、ブシュっと血糊が飛び込んで、パチクリしてたらもう終わってる!!
つーか、そのシーン、すべて予告編で見たんですけど!!
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いや、でも総体的にはカナリ面白かったなぁ。
冒頭のツカミに、誰かと思ったらピーター・ストーメア!!
ギャハハ!!別に変身もしないのに、いるだけで確かにホラーよね!!反則だろうそれ!!卑怯ものめっ!!!
……と笑っちゃった時点で、つぶらな脳みその特等席に、イーライ・ロスがインプット。
パコパコですっからかんのアルマジロもキュートだし、被害者の若者たちは、 すがすがしいほど徹底したオバカなので良心も全く呵責せず、精神的にも安心!!
最初のほうで、こいつか?こいつが主役なんか?……と思えるヤングが、早めにとっとと退場するとか、主役が一番ヤなヤツなのも、良い裏切りと言っていいであろう!
おかげでオチが、早春の青葉みたいに気持ちいい!!!
あと、ロバート・イングランドとリン・シェイの怪演については、もはや何にも言うことないですけど、個人的には「デトロイト・ロック・シティ」なんかに出てた、ジュゼッペ・アンドリュースが好きすぎました。
あの着こなし、髪型、表情、ふるまい、アンド声!!!!
そのキモさたるや、あつあつゴハン界のチョコどんぶり!!
2007年5月
▼ハーシェル・ゴードン・ルイス版(モトネタ)。
「2001人の狂宴」データ
2001 Maniacs 2005年 アメリカ
監督
- ティム・サリヴァン
出演
- ロバート・イングランド(バックマン)
- リン・シェイ(ブーン)
- ジュゼッペ・アンドリュース(ハーパー・アレクサンダー)
- ジェイ・ギルスピー(アンダーソン・リー)
- マーラ・リー・マルコム( ジョーイ)
- ディラン・エドリントン(ネルソン・エリオット)
- マシュー・ケリー( コリー)
- ピーター・ストーメア(教授)
- ジーナ・マリー・ヒーキン(キャット)
- ブライアン・グロス(リッキー)
- ムションド・リー(マルコム )
- ブレンダン・マッカーシー(ルーファス・バックマン)
- Adam Robitel(レスター・バックマン)
- クリスタ・キャンベル(ミルク娘)
- ウェンディ・クレマー( ピーチズ)
- ライアン・フレミング(ハックルビリー)
- ジョン・ランディス(プロフェッサー・アッカーマン)
- ケイン・ホッダー(ジェイソン(笑))