ミーハーdeCINEMA

ミーハーが映画やドラマを見てはあれこれとつぶやいてます。

『 映画』ピアニスト(2001)

The Piano Teacher(2001)ミヒャエル・ハネケ

映画ピアニストのイザベル・ユペール

目次

 

 

これねえ・・・・いろんな解釈が出来てしまうだけに、感想が全くまとまりません。
15年以上前の映画で、あらゆる見方が出揃っているのに、それでも自分なりの落としどころを考えあぐねて、頭を抱えてしまうのは何なのじゃろ~か。

この映画に限らず、ハネケ映画を見てしまうと、少なくとも3日はあとをひくのが常なのですが、よろめきつつでもそれなりの着地ができればまだいいほうで、アタイごときの理解力では更に3日モンモンとするハメになり、もう本当にもどかしい。

ということで、今回はこの映画を未見の方にとって、なんじゃこりゃー!みたいな支離滅裂な感想になると思います。
一方、とっくに鑑賞済みの人にとっては「こいつアホちゃう?」ってなると思うので「そうなんですよ、アホを助けて!」とあらかじめお願いいたします。

まぁ正直なところ、解釈作業はもう投げていて、ただ美女とイケメン描かずにはいられなかったので、人助けと思って見てってもらえたら嬉しいな・・・・、って感じです。

 

あらすじ

エリカは母親の強烈な支配のもと、ピアノひとすじに生きてきて、ピアノ教師として中年にさしかかっている女性です。
母親の支配をくぐりぬけ「ポルノショップに立ち寄って前客の残したティッシュをスーハー」とか、「カップルが車でいたしておる現場を覗きつつ、たまらず放尿」ってぐらいの息抜きを行い、母親とのがんじがらめの共依存状態に、酸素を補給している毎日でした。

そんなある日。

日常の閉塞感、精神を病みかけた神経質な気配を濃厚に漂わせつつ、そうなりに安定した生活を送っていたエリカに、突如人生を狂わせる出会いが訪れます。
とある演奏会で出合った若く美しい青年からの、まっすぐで情熱的な求愛。
ぶっちゃけこれは、そこからはじまるラブストーリーを、覗き見るお話なんだと思います。
ただし、ハネケ作品なので当然「えええええ?」という展開が、これでもかとばかりたたみかけてくるのです。

 

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感想

もしもエリカを、イザベル・ユペール以外が演じていたら、アタイとしてもこんなに困らなかったと思います。

ワルターとの出会いのシーンからもうアカン。
キラキラおメメのワルターは、演奏会の余興的に、シェーンベルグを弾くつもりだったのがエリカとの会話によって予定を変更、シューベルトのピアノソナタ、イ長調を弾くことで、ぐいぐいと攻めてきます。
演奏は見事で、エリカの気持ちを逆撫でしつつ、ぐっと惹きつけてしまいます。

映画ピアニストのワルターとエリカ

 

そんなこんなで、2人のラブストーリーが始まるのですが、なんというか、エリカの奇行が痛ましいのです。
アタイは、この人はなぜそう行動するのか?という疑問が解決しそうでしない映画がけっこう好きなので、もし、エリカがイザベル・ユペールじゃなかったら、エリカの性癖に対しても「まあそんなこともあるわなぁ」と済ませることができたはず。

だけど、エリカはイザベル・ユペールなんですよね。
だからして、かなりこじらせた性癖の人、っていうより、ピアノに対してしたように、男女の関わりをポルノから「学習」したのかもしれない、と思いました。

その学習で得た知識を実践に移そうとしたのが、あの手紙だったとすれば、その後ワルターに、文面どおりにそうされて、思わず抵抗してしまう理由が見出せる気がします。

ワルターに対する関心が、恋愛なのか、発情なのか、学習なのか、またどのように心境が変化したのか、エリカ自身自覚なく、ただ翻弄されたのかもしれない。

 

映画ピアニストのブノワ・マジメル

 

今、アタイに言えるのは、この映画のブノワ・マジメルがあまりにも色っぽく、ワルターとしては残酷だったな、ということぐらい。

最後のシーンで、ワルターはエリカを突き放し、エリカは己の心臓に当たる場所を切りつけて、おそらく現実と向き合って、なにはともあれ一歩を踏み出したのかな。
う~ん、やっぱしよくわかんないなぁ・・・。
ハネケ監督、深いからなあ・・・。

 

映画ピアニストのワルター

 

みどころ

トイレのラブ(?)シーンがとんでもなかった。
美しいというか、醜いというか、なにこれ?というか!!
ぶっちゃけ、男性が見たら、耐えられんシーンちゃうやろか!

 

どうでもいいけど、「キラー・コンドーム」の ウド・ザメル出とるよ。

seicolin.hatenablog.com

 

「ピアニスト」データ 

  • La Pianiste
  • The Piano Teacher
  • 2001年フランス

 

ピアニスト [DVD]

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イザベル・ユペール

監督

  • ミヒャエル・ハネケ

キャスト

  • イザベル・ユペール(エリカ)
  • ブノワ・マジメル(ワルター)
  • アニー・ジラルド(エリカの母親)
  • ウド・ザメル(ブロンスキ)