ミーハーdeCINEMA

ミーハーが映画やドラマを見てはあれこれとつぶやいてます。

『映画』レッドクリフ赤壁Part1~Part2(2008~2009)

Red Cliff 赤壁/ジョン・ウー

レッドクリフ赤壁

目次

チャン・フォンイーの曹操はハマってた

 

いや~~~~、正直すごいひさしぶりだったなぁ!
こんな、ぶんぶん札束飛び交う大作を見たの。
ここんとこ低予算ものばかし見てたから、ひときわまぶしさが目にしみます。
その見ごたえたるやまるで金銀プラチナのシャチホコが、人海戦術みたいに押し寄せるがごとし!!
それに、日ごろ中国時代劇といったらテレビものばっかしだったから、なおさら目がくらみました……。

 

んで、いったいいくらかかってんの?
えええ?ひゃっひゃっ100おくえん?
プラス持ち出し10おくえん?それってメザシ何匹分?

っと、庶民の金銭感覚では実感のわかない無茶な額をいともあっさり使い切れること自体、途方もない才能を要するよね、とあんぐりしました。
さすがジョン・ウーさん、天下の大物!!

そりゃーたしかに、無駄無駄無駄ッと思しきキャストなんかの人件費をチョイと減らして、アタイにいちおくえんぐらいくださいませんか!!・・・とは思いますけど。

 

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まぁお話は、「三国志(ほぼ)演義」における赤壁の戦いの部分をクローズアップして、かの美周郎、周瑜を主役におっ立てて、ジョン・ウー流のカスタマイズをうんと濃い目にほどこしました!!って感じです。
もちろん画面にハトも飛ぶ。

 

ゆえに多少筋書きが変わっちゃいるけど、X-MENなどのように、いきなり主役級キャラをぽっくりあの世におくったりしないので一安心!!

ただし、この映画でうまれてはじめて「三国志(ほぼ)演義」に触れた人は、よもや本来、劉備と曹操が主役級のお話だとは思うまいなぁ・・・。

いや、私は当然こっちのがウレシイですけど!!
もともと周瑜萌えが強いし、わらじ編みが美談の劉備に魅力をさほど感じないし!!


そうそう、キャスティングには若干違和感がありました。
きっと、川本喜八や光栄や横山光輝や本宮ひろしから、これまでにコツコツスリスリと刷り込まれながら、私のオツムの中でオリジナルのイメージ化したビジュアルが、ジョン・ウーのソレとは、ずれが生じているのであろう……。

つーか、「ずれ」どころか「なだれ」が起きてるって話です。


だって、最初は周瑜がチョウ・ユンファの予定だったって言うじゃん!!
ないない、ないない、そりゃないわ~~~~~~!!


周瑜=ユンファ=亀仙人!!??
納得できます?できませんよね?!!!
チョウ・ユンファがあの鎧兜を身につけた姿を想像するだけで、もう映画のタイトルさえ、「だるまさんが、二丁拳銃ぶっぱなしながら転んだ!」以外ありえませんよな!!


つーか、そういうキャスティングがアリだとすると、孔明がヴァン・ダムだったりする可能性もあったかも……いくら大好物とはいえヴァンダムの軍師……三国志の世界観が台無しすぎる。

羽のうちわというよりも、孔雀まるごとであおいでそうじゃん!!
ハトは飛びたつ前に腹の中で消化されそう。

それを思えば、多少の違和感は残るものの、トニー・レオンや金城くんに落ち着いてくれて、ホント~~~に助かりました、ありがとうジョン!!と、だんだん、だんだん思えてきたよ。なんだぜんぜん大丈夫じゃん!
よかったよかった大団円。


でもなんだかんだ言って、いちばんハマってたのはリン・チーリンの小喬じゃないかなぁと思います。
実は彼女の出番のたび、映画の流れがちと乱れるので「このシーンはいらんっ!!」と、時々星一徹が乗り移りそうになったんだけど、これは曹操が女のためにはじめた戦い、そして女のせいで敗れる、という筋書きに説得力が出たのはひとえに彼女の美貌あらばこそだと思いなおしたりなどしました。
アンド、絶世の美声ね!!

金城孔明も、登場人物のなかでただ一人、カツラじゃないうなじが新鮮でしたし!


しっかし孔明にしろ周瑜にしろ、戦国の「知性」とは、人の腹を探り敵の裏をかき、なんならだましておとしいれるのがうまい状態を指すんだから、時代背景と価値観が一歩ズレれば極悪人だなぁ。

敵も見方もこぞって裏をまさぐりあう頭脳戦は、深読みしだいでは真意と真逆になりかねないわけだし、最終的には「当たるも当たらぬも八卦」、単に運がよければ生き残れるってーだけの話なのかも・・・。

つーか、そうそう、八卦よ八卦。
八卦の陣を映像で見れたのはコーフンしました。
そうかそうか~~~、こうなっていたのかぁ~~~っと腑に落ちて、またひとつ亀を見る目が変わりました!!


いや、だからそんな頭脳戦のなか、コー(孔明)ちゃんとシュー(周瑜)ちゃんの友情がおおげさに語られるドラマの部分は、さすがにちょっとしらじらしい。
演義のドタバタを知ってるとなおさらですよね!!

ただ、ジョン・ウー的にもドラマの部分はサシミのツマぐらいに思ってたのかも知れないなあ。
なんせ、札束の量と比例した火達磨シーンのおみごとさ!!迫力あるすごい戦闘シーン!!!ほぼ実写!!

見てると、ドラマは体裁のためにつけ足しただけで、本命はこれか!と気づきますよね。
まぁ、そんな事情に察しはついても、えんえんと続く戦闘シーンにだんだん退屈するのは避けられません。
ジョン・ウーさんにとっちゃ、アタイの睡魔のことなどは、知ったこっちゃないのだろうが・・・。


それでもやっぱし、見て損はしないクラスのスゴい映画だったよね~。というのがアタイとしては終着点です。

強いて言うなら1と2に分けたりせずに、スッキリ1本にまとめてくれてたら・・・・もっとワッショイできたかも・・・。

2009年5月4日

 

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「レッドクリフ 赤壁 Part1~Part2」データ

  • Red Cliff 赤壁 2008~2009年

監督

  • 呉宇森(ジョン・ウー)

出演

  • 周瑜 梁朝偉(トニー・レオン)
  • 孔明 金城武
  • 曹操 張豊毅(チャン・フォンイー)
  • 孫権 張震(チャン・チェン)
  • 孫尚香 趙薇(ヴィッキー・チャオ)
  • 趙雲 胡軍(フー・ジュン)
  • 甘興 中村獅童
  • 小喬 林志玲(リン・チーリン)
  • 黄蓋 張山(チャン・シャン)
  • 曹洪 王輝(ワン・ホエイ)
  • 老漁夫 馬精武(マー・チンウー)
  • 魯粛 侯勇(ホウ・ヨン)
  • 劉備 尤勇(ヨウ・ヨン)
  • 関羽 巴森扎布(バーサンジャブ)
  • 張飛 臧金生(ザン・ジンシェン)