ミーハーdeCINEMA

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『映画』美しすぎる母(2007)

Savage Grace/トム・ケイリン

美しすぎる母

目次

 

1972年11月17日、ある殺人が起こった

※いつものことですが、ネタバレへの配慮はございませぬ・・・すまんすまん。

 

殺されたのはバーバラ・ベークランド。
殺人者はほかならぬバーバラの最愛の息子、アントニー。

彼女はなぜ息子に殺されてしまったのか。
冒頭のナレーションで、「愛ゆえに」とアントニーが語るので、もしかしたら母がわが子に、自分を殺すよう仕向けたのかもしれない。

 

うううう~~む!

ともかく、隅から隅までずずずいっと痛々しい話でつらかった。
実話ベースということだから、よけいやりきれなさが増してるのかなぁ。
救いがなさすぎて、いまだに「うおおお!」ってなってます。

 

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あらすじ

話は、アントニーが生まれたころにさかのぼります。
貧しい暮らしから這い上がるため、美しさを武器に上流階級に嫁いだバーバラは野心家で、上流の暮らしを不動のものにしようと必死でした。
華やかで魅力的な女性だし、社交性を駆使しておつきあいを頑張るんだけど、時々、下品な言葉が口をついて出たり、教養のなさがポロっと出たりで、恥をかいたりするのです。
夫は、そんなバーバラのフォローをするどころか、皮肉で冷たい目を向けるだけ。


バーバラも心の中では、まわりや夫から見下されて孤立している、と感じているから、感情を持て余してキレたり、ブチキレたり、ブチブチ切れたりするんです。

アントニーはそんな夫婦仲のとばっちりを受けて、少年のころから、豪邸に一人取り残されたりします。
ある日、いろいろあった夫婦が朝帰りをすると、ベッドに見知らぬ少年がいたりして、アントニーはゲイ?ってことが発覚。
まぁ、ゲイとかバイってこと自体が問題じゃなくて、誰とでも寝ちゃうことが闇なんだろう。
ぶっちゃけ、この家族み~んな心を病んでインモラル。
パパは息子の彼女をいともあっさり横取りするし、彼女もちゃっかりしてるし、ママはしまいには息子とモゴモゴ。

そして息子がママを刺します。

感想 

 

なんつーかなぁ、育った環境があまりにも違いすぎる夫婦が、心を通わせることに失敗すると、とてつもなく悲劇だなあと思う。
たぶんブルックス(パパ)も、バーバラは金目当て、と思っていて、お互いの愛を確信していないから、最終的にバーバラの夫であることや息子の父であることさえも、放棄してしまったのかなぁ。

ただ、バーバラにはバーバラなりの愛とプライドがあって、でもねじれにねじれた感情は望みの着地ができなくて、どんどんテンパっていくのですよねぇ。

 

大体、物語の最初ぐらいは幸せな家族の肖像を見せてくれるのかと思いきや、もうしょっぱなから、「この家族は壊れるしかない!」ってわかるんですよね。

バーバラの一生懸命さは、痛々しすぎて見ていられないし、ブルックスは明らかに妻を見下していて、皮肉やあてつけの応酬ばかり。
まぁ、もし登場人物のうち、一人だけグーで殴るとしたら、アタイ的には断然ブルックス(パパ)なのである!
だって、バーバラを傷だらけにしてるのは、ブルックスよね?

 

バーバラは傷つくたび、誰かとのセックスによって、自分の立場や女としての自尊心を守ろうとするんだけど、その描かれ方がとても哀れで悲しくて痛ましい。

そして、そういう女を母として愛し、また束縛されるアントニーは、自覚のないまま、誰よりも傷ついて、壊れていったんだと感じます。

 

美しすぎる母

つーかさ!!

この映画、まずバーバラという女性に対して、めっちゃ生理的な嫌悪感を抱いてしまうとこから始まるの。
アタイ、ジュリアン・ムーアの歯並びまでもがおそろしくて、「もうやめて~歯をむき出して笑わないで~~!」って悶絶したもん。

つーことは逆に、上手いなあ、すごいなぁ、ジュリアン・ムーア。ってことなんですよね。

 

あと、エディ・レッドメインが本当に本当に美しくてすばらしかった。
すきとおっててナイーブで、まるで妖精みたいだった。
ブランカ役の、エレナ・アナヤも可愛かったなあ~~。
体型がちとゆるんでるのがまた良くて、この映画中、唯一普通に色っぽかったと思います。

美しすぎる母/エディ・レッドメイン

うむ、妙に、中途半端な感想になってしまいました。
ともかく、今回は感想というより、ついいろいろラクガキしたので貼っとくね、みたいな感じです。

なんせ美形揃いだったからなぁ~!

 

美しすぎる母(字幕版)

美しすぎる母(字幕版)

 

 

「美しすぎる母」データ

  • Savage Grace (2007年)スペイン、フランス、アメリカ) 

監督

  • トム・ケイリン

出演

  • ジュリアン・ムーア (バーバラ・ベークランド)
  • スティーヴン・ディレイン (ブルックス・ベークランド)
  • エディ・レッドメイン (アントニー・ベークランド)
  • エレナ・アナヤ (ブランカ)
  • ウナクス・ウガルデ (ブラック・ジェイク)
  • ベレン・ルエダ (ピラール・デュラン) 
  • ヒュー・ダンシー (サム・グリーン)