SLEEPY HOLLOW/ティム・バートン
目次
ジョニー・デップVSクリストファー・ウォーケン
ワシントン・アービングの「スリーピーホロウの伝説」。
そんな古典的な作品を材料にオタクの星と輝くイタズラ小僧、ティム・バートンが料理をしたら、ケトン添加エーテル抜きにてなおかつ大衆に融合しちゃってるという、アロマな映画!!になっちゃった!?!
それ別名、アク抜きの毒気?をベースに、随所に仕込まれる確信犯的フロクマリン←←見た後しばらくは直射日光厳禁!!(ごめん、今アロマにハマってて!)……な出来映えの、おしゃれダークなファンタジックゴシックホラー!!?!
と、形容詞をやたらつけすぎずにいられないものの、ひらたくいえば「ティム・バートンのホラー」ですよね。
いや、ホラーといっても怖くない。
けど、立派にホラーだし、素材も濃けりゃ味付けも濃い。
いちいち全部がむっちゃ濃い!!
なのにペロリと食わされる!という、ティム・バートンならではの中毒性がはみだすほどに発揮されているのです!!
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なんつってもティム・バートンという人、細かいとこまで凝ってる上に美形キャラ使いが上手いんで、ミーハーにとっちゃもう、画面はたまらん宝の山。
美しいキャストを微妙な角度に屈折させる性格づけが、 健康的にいかがわしい。
あああ、ほんとにもう!!もうもうもぅぅっっ!!と、マニアでなくとも悶絶必至。
中でもやっぱし、怪演がシャキーンと光るミランダ・リチャードソンですね!!
やけにママハハ役の似合うこの人の存在は、大変身クリスティーナ・リッチ以上の特大ヒットだと思います。
お話の方も、もちろん良いのよ・・。
拷問への嫌悪と不信感を持って、「現実主義者」の皮をかぶり自分の心を守ろうとする、イカボッドという人物のなりたちが、母親のソーマトロープ(トリックおもちゃ)回想シーンや魔女達とのからみによって、理解できるという仕掛けもわかりやすい。
そして、亡霊の存在を信じようとはしなかったイカボッドが自ら体験することにより、首刈り殺人は亡霊の仕業、と認めた上で生身の真犯人を追い詰める、という展開がサスペンスでもありホラーでもあり。
この二段構えさが私は好きで、おかげで深みのあるゴージャスなエンターティメントが見れてハッピーです。
上手く練り込まれたエンタメには、ジャンル分けなど不要なんだね!
まあアタイはいちいち好きなので、おススメ所をあげるとキリないんですけど、死人の木の場面は相当好きです。
ウネウネしてる根っことか、ごろごろごろんっとぎっしり収納されているナマ首とか、ドバっとあふれる血の海とか、シュポーンと飛び出す騎士とかとか。
生前の騎士の歯がすでに三角に研がれていたのも、むっちゃポイント高いよね!!
歯を食いしばったら血の海だから、巨人の星にはなれないな~~とかいろいろ騎士の舞台裏に思いを馳せると、ああ今夜も眠れない。
(2005,10月)
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「スリーピー・ホロウ」データ
SLEEPY HOLLOW 1999年 アメリカ
当時のバートン夫人はリサ・マリーだったのだ~。
監督
- ティム・バートン
出演
- ジョニー・デップ(イカボッド・クレーン)
- クリストファー・ウォーケン(首あり騎士)
- レイ・パーク(首ナシ騎士)
- クリスティーナ・リッチ(カトリーナ・ヴァン・タッセル)
- ミランダ・リチャードソン(ヴァン・タッセル夫人)
- マイケル・ガンボン(バルタス・ヴァン・タッセル)
- キャスパー・ヴァン・ディーン(ブロム・ヴァン・ブラント)
- イアン・マクディアミッド(トーマス・ランカスター医師)
- マイケル・ガフ(ジェームズ・ハーデンブルック書記)
- クリストファー・リー(ニューヨーク市長)
- ジェフリー・ジョーンズ(スティーンウィック牧師)
- マーク・ピッカーリング(マスバスの息子)
- リサ・マリー(イカボッド・ママ)