SURELY SOMEDAY(2010)小栗旬
小栗旬監督のもとに集った個性が壮観
じつをゆーと、邦画を映画館で見たのは「真夜中の弥次さん喜多さん」以来です。いや、「XX エクスクロス 魔境伝説」以来だったかな……。
ともかく、そんな邦画ウラシマな私が、「シュアリー・サムデイを見た。」というと、アタイを知る人ほど「ウソっ?!」っと不審に思うみたいです。
息子などは母がいまごろ正気に戻ったのかとおびえています。
大丈夫、アタイは死ぬまで正気に戻る心配はありません。……じゃなくて!!
そもそも、映画館に走った動機について白状しよう。それは、この映画に、知り合いの方のお子さんが出ているからです。
そして、子役ちゃんたちの記念の似顔絵を描かせていただいたりして、あらかじめ他人事ではないのです。
さらに監督の意気込みを見聞きして、こっこれは絶対なにか無茶をしでかしてくれてるはず、と鬼太郎アンテナがピピピと立ったことでもあるし、公開を、本当に楽しみに楽しみに待っていました。
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そしてやっと、見れる日がきた!!!
いや~~、結論から言いましょう。なにこの、のっけから山場MAXのジェットコースターに乗せられちゃった感じ!!かなり、オ、モ、シ、ロ、イ!!
製作側にしてみたら迷惑なのかもしれないが、アタイのような変態でも、すごく楽しんできたんだよ!!
内容は「学校爆破犯」として、高校退学後、サッパリうだつのあがらない人生を歩む仲良し5人組が、一念発起して、バカで最強の人生を取り戻していくという青春もの。
バンドあり、事件あり、シモネタあり、ラブラブありで、青春ものとしてよかれと思われるものが,まんま全て入っている感じ。
「仲間との絆」なんちゅうテーマのこっぱずかしさと、オーバーアクトの融合で、さながら、暑いときにすする、ヒャッハーでキャッホーな熱いラーメンみたいな、キモチイー汗の爽快炸裂感が味わえました。
ともかく、イキがよくてオゲレツなエピソードが、猛スピードで駆け抜けるので、見てるこっちもなんやらわけのわからんパワーに、アレヨアレヨと巻き込まれちゃって前のめり。
122分間のうち、1分たりとて退屈する間もなかったよ。
ふと、我に返ったときに、小栗監督ってこんなん撮る人?っと、なんか嬉しくなったりした。
ただ、主役が5人もいることだし、あまりにも盛り込みが江戸っ子すぎて、ぶっちゃけ、エピソードを深追いする余裕はなかったです。
「それであの人はどうなったの?」とか、すべからく、疑問を持つ前にあっさり口頭の説明で解決していくのって、「映画」という表現にしてはチョット物足りない。
でもそういえば、これはサスペンスでも謎解きでもない、熱い青春映画なんだからそれでいいじゃん!と、思えば丸くおさまった!
個人的には、亀頭とやっさんと京平くんのファンになりました。京平くんは、声がいいよね~~声が!!
衣装での性格わけもツボだったし、子供時代のキャストとのシンクロぶりもたまりません。
和生くんのハマり具合、秀人くんの優男っぷり、巧くんのひたむきさ、子役ちゃんたちみんな、ホント~~、よかった。
と、いうことで、私はいたく、満足です。
たとえば、巨匠の映画を、吉永小百合がお茶碗によそってくれたゴハン1杯とするならば、この映画は、大竹しのぶが、どんぶりに山盛りよそってくれてるような、ホットなサービスだったと思うんですヨ。
食べきれるかどうかはおいといて、食堂のオバチャンの、そういう厚意は嬉しかろ?
なんてったって、映画はやっぱし娯楽なんだから、面白かったら全てヨシ。
小栗旬初監督!っていうことばかりが取りざたされて、逆に小栗ファン以外を遠ざけちゃってる売り方に、ちょっと勿体ない印象あるけど、いまからでもみんなどんどん、映画館に押し寄せたらいいよ。
だってホラ、「若い男の子が走りまくる映画は、大スクリーンで見なきゃだめ。」やん?
2010年8月1日
「シュアリー・サムデイ」データ
SURELY SOMEDAY 2010年 日本
監督
- 小栗旬
出演
- 小出恵介/ 喜志巧
- 勝地涼/ 真鍋京平
- 鈴木亮平/ 後藤和生
- ムロツヨシ/ 北村雄喜
- 綾野剛/ 岩崎秀人
- 小西真奈美/ 葉月美沙
- 横田栄司/ 宮城祐
- 岡村隆史/ やっさん
- モト冬樹/ 北村雄一郎
- 原日出子/ 北村美和子
- 遠藤憲一/ 飯島
- 山口祥行/ 五味
- 高橋光臣/ 須賀
- 須賀貴匡/ 坂口
- 高橋努/ 体育教師
- 笹野高史/ 教頭
- 竹中直人/ 喜志建夫
- 井上真央/ 後藤翔子
- 阿部力/ 若杉
- 大竹しのぶ/ 弁当屋の店長
- 津田寛治/ 看守
- 妻夫木聡/ 警官A
- 小栗旬/ 警官B
- 上戸彩/ 上戸彩
- 吉田鋼太郎/ 亀頭