ANTIVIRAL/ブランドン・クローネンバーグ
目次
あらすじ
大好きなセレブと同じ病気にかかりたい!
というファンの熱い要望にお応えして、「セレブの体内から直々に抽出した、ウィルスを提供する商売 」が大もうけしている近未来!
まぁ、そりゃすったもんだあるよね。
大変大変。
感想
まぁ、今の世でも、アイドルのはいたくつした欲しいとか、セレブの使ったスプーンを洗う前になめたいとか、そういうのってあるんだろうし、だったらアイドルから直抽出のヘルペスをくれ!大歌手のいぼ痔をくれ!いくらでも出す!!・・・ってファンがいても、別に驚きませんよね。
ただ、それが合法・・・っちゅーか、大手を振ってまかり通るという、変態すぎる世界観!
そして、ケイレブ君の超病人っぷりが、本当に素晴らしかったです。
スポンサーリンク
ケイレブ演じるシド・マーチは、正規ルートでウィルスを販売、注射を行って無事に(?)発病させてあげる技師なんだけど、裏では海賊版のウィルスを売りさばいていたりしてるんですよね。
海賊版のウィルスを作るには、こっそり自分の体に取り込み、家に持ち帰らねばならんので、かなり体を張っている。
というわけで、いろんなウィルスを取り込んでは、どんどん具合が悪くなって、ヨロヨロのボロボロになっていくケイレブ君が、本当に痛々しくて可愛くてどうしようもない!
めでたく最愛のセレブから最悪のウィルスをゲットしたあとは、もう杖までついちゃって血みどろでゲボゴボ言ってて、命まであぶない上に、あっちゃこっちゃから痛めつけられてふんだりけったりな状態ながら、映像的には美しいやら、やっぱ気持ち悪いやらで、結論としては最高です。
とにかく、ケイレブまっしぐら映画です。
髪の毛をきっちりまとめたスーツ姿も最高だし、髪の毛を振り乱して、苦しみのたうちまわるケイレブ君まで、全てのパターンがもうたまらん。
そばかすだらけの色白お肌が、赤く染まって、青い目ウルウルで、ゲホゴホで、許されることなら、オデコに冷えピタ貼ったげたい!という、母性本能にも似た気持ちすら発動しました。
あと、脇を固めるサラ・ガドン、たまにマルコム・マクダウェル。
という萌えキャスト。
サラ・ガドンはアタイ的にもとっても好きな女優さんだけど、確か父クローネンバーグの近作にも出てたな、と思い当たるや否や、「そろいもそろって、親子で何やってんだ!」と、つい笑いがこみあげる。
マルコムはマルコムで、年をとっても、なんかしでかしそうな、悪い感じがたまらんのです。
アタイは、アベンドロスがシドに薬をくれた時、その薬によって、シドにキノコが生えてくるとか、あるいはもっとひどい目に遭う展開になるのを、今か今かと期待しました。
まぁ、その期待には、報いてもらえなかったんだけど、そんなちいさなガッカリを全て帳消しにしてくれる、シドの愛の成就ですよね。
シドの愛、いくらなんでも気持ち悪い!!っていう、ラストがとっても秀逸で、思わず何度も見返しちゃったよ。
もしもアタイがハンナだったら、あんなの、たまったモンじゃない。
「アンチヴァイラル」 データ
ANTIVIRAL (2012) カナダ/アメリカ
監督
- ブランドン・クローネンバーグ
キャスト
- ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ(シド・マーチ)
- サラ・ガドン(ハンナ)
- マルコム・マクダウェル(アベンドロス医師)
- ダグラス・スミス(エドワード)
- ジョー・ピングー(アーヴィッド)
- ニコラス・キャンベル
- シーラ・マッカーシー
- ウェンディ・クルーソン
- サルヴァトーレ・アントニオ