DEAD MAN'S PRISON(2005)ピーター・マーヴィス
看守と囚人とゾンビが好き勝手に暴れてる
そうなんですよ。デッドマンズ・プリズンですよ。舞台は刑務所なんですよ。
だったらやっぱり、期待するよね!!!看守と囚人が、ゾンビに立ち向かうために、イヤイヤながらも手を組んで、得意分野でお役立ち!!という、異種交流による、人間ドラマの効いたゾンビ映画をさ……。
それなら、普通に撮るだけで、ほっといても勝手に面白くなるはずだもん!
しかしというか、やっぱりというか、アートポートはそんなに甘くはなかったのです!!福袋の中にドッサリ投入された、使えない売れ残り品みたいな、エピソードが悲しいまでにショボい。
結論を言うと、めいめいが好き勝手に暴れてるだけの映画で、せっかくのキャラの組み合わせが、まったく生かされてないという、世にも残念な映画でした……。
逆に、ナンボでも面白くできそうなこの設定でありながら、設定の特徴がまったく活かされない映画になっちゃってる、という非凡ぶりを、スゴイ!と叫ぶべきなのかもしんない……。
しかも、原題までデッドマン・ウォーキングだって?ウソつけ原題!!トラップかよ!!
つーか、ゾンビ走るくせに!!!走りまくるくせに!!アタイが、キャントスピークイングリッシュだと思ってバカにすんなよ!!正しく言うなら、デッドマン・ランニングやろ!!!
……というツッコミどころにも不自由しない、いかにもテキトーな作りでしたけど、イガイにもそれを補って余りある、チャームポイントがあったんですヨ!!!
いや~~~~、これね、前述の結論とは激しく矛盾するのだが、ハッキリ言って、おっもしろかった!!
最終的には、Z級だと断った上で、相手を選びつつ、オススメできるような気がしてきたからさあ大変。
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んとね、この映画のチャームポイント、それすなわち、
ゾンビが元気!!!!元気ハツラツ!!!死んでんのに!!!!
いや~~~~、はっはっは、もうどうしましょう!ダメだよね!ダメダメ!!ダメだけど……、オモロイ!!!
ともかく、ゾンビがいいんですよ!結構出演者のみんな熱演なんです。ヤル気がみなぎってるのが胸に迫りました。
あと、冒頭。ツカミがいいのよ。
ヤパイ化け物相手に大暴れのトラビス。敵を全滅させたかと思われたところに、一体の敵が出現!驚いたトラビスはとっさに目の前で敵を撃ってしまい、顔面に返り血をドバっと浴びた。ドッチャリ浴びた。
せっかく助かったはずなのに、トラビスは、異様なほどにテンパリMAX!!どうやら、「血液」がモンダイらしい。
そこへ警察に踏み込まれ、すばやく自殺を試みるも、弾はなし。あわれトラビスは、大量殺人犯として刑務所に……。その間音楽はノリノリで、テンションもなんだかアゲアゲなのだ。
でもってこれ、3Dなんだよね、たぶん。アタイは2Dで見ましたが、飛び出すゲロを3Dで見てみたい!!!・・・とは全く思いませんでした。
その後のストーリーは、説明してどうなるモンでもないだろうなぁ。
人間模様もあるようでいて、必然性のある人間模様はまるでない。みんな、ただ「いるダケ」だしなあ。
ただ、そのぶん人間関係に、収拾をつける必要がないから、キャラ造形が無駄に濃い。
そこが、アタイ的には面白かった。いや、ホント、ホント、ホントにホント。
2010年5月30日
「デッドマンズ・プリズン」データ
DEAD MAN'S PRISON
Dead Men Walking(原題) (2005年/アメリカ)
監督
- ピーター・マーヴィス
出演
- グリフ・ファースト
- ベイ・ブルーナー
- クリス・アングリン
- ボビー・ジョーンズ
- ブランドン・ステイシー
- ジョナサン・ドゥーン