Gore Gore Girls/ハーシェル・ゴードン・ルイス
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ゴアの始祖、ハーシェル・ゴードン・ルイス
ハーシェル・G・ルイス……。
ご本人にとっては名誉なんだか汚点なんだかわかりませんが、ゴアの始祖とか、血糊の帝王とか呼ばれてますよね・・・。
つってもたぶん、名作とか駄作とかいう以前に、誰もがなかなかできないような下品なことを、最初にホイっと「やっちゃった」点がエライ人、って感じですよね?
ハッキリ言うと、内臓を、画面でバーンと見せた始祖。
そんなルイスさんの引退作がコレらしい。
ぶっちゃけ、誰もが認める最低映画の模様ですけど、脳内紆余曲折を経て、コアな人気があるみたいです。
さて、映像が出たかと思えばいきなりストリッパーが鏡にガツン!ごりごりぐちょぐちょと殺されるという、開いた口がふさがらないオープニング。
もちろん殺人はそれで終わらず、開いた口がふさがらないまま、踊り子さんたちが次々と、ただのミンチな血糊のなかにも一応バラエティー豊かに……というか、かなーりスットコドッコイに死んでいく。
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なんてったって、ミンチになるまで顔面をむっちょりむっちょりモミほぐすわ、肉たたきでお尻を叩き塩コショウなんかしてみるわ、顔面をポテトと一緒に油で揚げたり、乳首をチョンと切れば母乳がビューでグラスにキャッチ!とかとか、ハッキリ言って、どの殺しもアホらしすぎる。
ホルスタインじゃあるまいし、妊娠もせずに母乳が出てたまるかって~のねぇ。
で、探偵と美人記者が出てきて犯人をつきとめていくという、ストーリーも一応「ある」んだけど、ストーリーについてはただ「あった」って以外の効果はなにもなかったのではないのでしょうか。
強いて言うなら、見るからにスケベそうでキザで自信満々の探偵のおじさんが、なぜこうもモテるのかが、この映画で唯一気になるナゾだったりしたわけですけど、それについてのオチはなし。
そこはまぁ科学の進化とともに、そのうち解明されるかも。
あと、惨殺されるのがストリッパーたちなので、当時はお色気も売りだったんだと思うんですけど、髪型も体型も化石みたいな、レトロでノスタルジックで化粧の濃すぎる美女の裸をいまどき見れば、違う意味で面白い。
少なくとも踊り子さんたちのすごくヘンなダンスで、私は笑いがとまんなくなりましたんで、衝撃の見所としてプッシュさせていただきます。
お話の最後は、犯人が飛び降り自殺。
落ちてハジけた体を、通りがかりの車がこともなげにぐしゃりと轢いて、ブーと去っていきました。
オープニングからポカーンと開いた口が、ラストの時点でまだふさがりようもなかったことは、もう言うまでもございません。
今だにアタイがアホヅラなのは、きっとこの映画の後遺症に違いないと思います。
2004年4月
ハーシェル・ゴードン・ルイス コレクション「血の魔術師」「ゴア・ゴア・ガールズ」 [Blu-ray]
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「ゴア・ゴア・ガールズ」データ
Gore Gore Girls 1972年 アメリカ
監督
- ハーシェル・ゴードン・ルイス
出演
- フランク・クレス
- エミー・ファレル
- ヘニー・ヤングマン