ミーハーdeCINEMA

ミーハーが映画やドラマを見てはあれこれとつぶやいてます。

『映画』ハロウィン(1978)

Halloween/ジョン・カーペンター

ハロウィン

目次

ルーミス医師の、重厚なる役立たず

ハロウィン2

 

とあるハロウィンの日、事件は起こった。
たった6歳で、イキナリ実の姉を惨殺してのけたマイケル少年。
事件後は、精神病院でおとなしく、ある意味スクスク成長し、あっというまに15年の月日が流れた。

 

ところが23歳になったマイケル青年、何のスイッチが入ったのやら、いきなり行動的になる。

まずは、収容されていた精神病院からあっさり脱走、道に迷うことも一切なく、めっちゃサクサク故郷に到達……。


ん?ん??んーーーーっ???
ちょっとまて~~っ!ストップストップ!!
6+15が23!?早速、なんか間違ってるがな!
それに入院中、いつのまに運転の練習を?やっぱ、リハビリのメニューなの?病院に、教習コースあったっけ?でも仮免どうすんの?と、本題に入る前に、片付けておきたい謎が広がった!

けど、アタイが深めた謎をよそに、物語はきわめてシリアスに、マイケルの妹ローリーが、どんどんピンチに陥っていく……。

 

そうなのだ。マイコーの目的は、実の妹ローリー殺害なのである。
その理由はアタイに教えてくれないままだけど、ただひたすらに、血縁を根絶やしにする!というパッションだけが、マイケルを動かしているらしい。

まぁ血縁じゃない人も、どんどん犠牲になるけどそこはそれ!
ともかく、そんな熱い目的の前には、アクセル踏むだけで、目的地のほうが自動的に現れる、という超常現象が起こるのは、当たり前のことなのだろう。
いわゆる、念ずればかなう!ってやつだよね?

 

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そして、マイケルの特技は、運転だけではないのである。
とにかくマイケル、どこにでも出る。テレポーテーションとは言わんけど、長い療養生活で、分身の術ぐらいはマスターしたのであろう……

だけども、そもそもマイケルは、別にモンスターや超能力者じゃなく、特殊メイクもCGもほどこされずに、ふつうに人間としてオギャーと生まれたはずの人なのだ。
「元祖どっこい、生きてるぜ!」と言われるように、度を越してたくましい生命力は超人的。
だけど、我が国の誇る超人「おしん」を思えば、まだ普通!!

よって、ここまでの設定は、 あんがい電車でオトナリに座っているかもしんない、生身の人間なんだよね!!
ただ、つなぎとカーク船長マスクがあればいいという、ファッションセンスは普通以下。たぶん、そこが転落・・・つーか、飛躍のはじまりだったのかも。

 

ここからはアタイの推理なのだが、たぶん、神様のほんのちょっとした出来心で、容器は「人」だが、中身とファッションセンスのない、人間が生れ落ちてしまったのだ。
中身すなわちハート、心、つまり感情がスッポリ欠けている空洞に、埋め合わせとしてとっさに充填されたのが、「身内をブッコロス!!」というまっしぐらな本能。
って感じ??

そんな、一般人とはモトから精神構造が違って、理屈で説得できないし、良心チクチク攻撃も効かないマイケルを、追い掛け回すのがルーミス医師。
なんとマイケルの主治医なのだ。

 

一見、こんな頼れるお医者さん、1家に一人は欲しいっちゅーの!
・・・・・・・とまで思わせてくれるほど、重厚な主要人物像。
けど、あとあとよくよく掘り下げたとき、それは、ドナルド・プレザンスの熱演による錯覚!ということが発覚。

ちょっとふりかえれば、マイコーをあっさり取り逃がすわ、行動がことごとく無意味で無駄で空振りで、ぶっちゃけ迷惑をジタバタ広げるだけ、という、空前の役立たずおじさんだったのだった!!

けど、プレザンスが演じるもんだから、無駄なシブさがいぶし銀!!おかげでなんだか重厚さが増して、いい具合に事件を撹乱してくれました。

 

まぁ、まとめると、結局面白かったってことなのです!!
これ一本だと地味めだけど、次のステージに進むため、なにがなんでも外せないし。

ただもうひとつ、ウィリアム・シャトナーにだけはちゃんと謝っといたほうがいいような気がするんだ……。

 

2008年4月16日

 

ハロウィン Extended Edition [DVD]

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「ハロウィン」データ

Halloween 1978年 アメリカ

監督

  • ジョン・カーペンター

出演

  • ドナルド・プレザンス (ルーミス医師)
  • ジェイミー・リー・カーティス (ローリー)
  • ナンシー・キーズ (アニー)
  • ウィル・サンディン (マイケル・マイヤーズ少年)
  • P・J・ソールズ (リンダ)
  • カイル・リチャーズ(リンジー)
  • ブライアン・アンドリュース(トミー)
  • トニー・モラン(マイケル・マイヤーズ青年)
  • ニック・キャッスル(ブギーマン)
  • チャールズ・サイファース (ブラケット保安官)

 

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