ミーハーdeCINEMA

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『映画』ヘルレイザー6 リターン・オブ・ナイトメア(2002)

HELLRAISER : HELLSEEKER/リック・ボッタ

ヘルレイザー/リターン・オブ・ナイトメア

目次

 

ヘルシーカー


ゲート・オブ・インフェルノから2年、あのカースティが主婦となって帰ってきました!!
ちょ、ちょっと(ぐっと)老けこんだけど、さもヒロイン然でありながら実は一番ヤバくない!?!
みたいに、はるかアサッテな人物像は昔のまま!!

ただ、そのタマゲた人物像がマニア向けだった1に比べて今作のヤバさは万人向け、という路線変更が見えたかも。

カースティの本性が、たぶん、小学生にもわかりやすいレベルまでむき出しになるという大サービスとなっています。
小学生にオススメするような映画じゃない以上、そんなサービス必要ないぞ


今回のヘルレイザーはカースティの夫 トレヴァーが主人公。
アタイ的には好きな顔じゃないんだけど、妙に頭の形とかイイし、置物みたいな存在感があって、少なくともちっとも魅力的に感じないのにいやに気になってしょうがない。

ナニゲに生臭い人間関係を臭わせながら、表情的にはストイック。
ぶっちゃけ女が大好きらしいのに、全くそうは見えない、というか。
よくわからないアンバランスさが、モヤモヤ気になる感じです。

ところが、最後のシーンで仰向けの人になった瞬間、ぱーーーーっと目の前の霧が晴れるように魅力的に見えたのです!
血の気と一緒に生臭さが消え、その顔面に漂うのは、悲しさ、哀れさというよりも、神々しいまでの清潔さ。
う~ん、良いわあ~~。

あらすじ

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今回も、前回同様、プチ・レイザー。

車の事故を起こして妻を失って以来、ひどい頭痛に悩まされ、次第に現実とうつつの区別がつかなくなる男の話です。
それが、カースティーの夫ってわけ。

妻殺しを疑われたり、キモイデキゴトばっかりおこるし記憶はないし、頭は痛いし踏んだり蹴ったり。
その錯綜ぶりの描き方がみょうに上品で引き込まれるので、見ているこっちも一緒になって動転します。

ただ、相変わらず問題なのは、これが「ヘルレイザー」だってこと。ヘルレイザーの「上品」って、ぜんぜんホメ言葉じゃないですもんね!


まぁピンちゃんもお年ゆえ、いつまでも昔と変わらぬイキの良い、オゲレツ血みどろ布教を期待するのも酷かなあとは思います。
ピンちゃん頑張りすぎてぎっくり腰!!……なんちゅうニュースは、アタイの目が黒いうちは聞きたくないさ……。


トレヴァーの幻想的で美しくも痛々しい悪夢の中には、たしかにヘルレイザーの世界観が生きていることだし、そこはもうそのへんで手を打たなきゃしゃぁないのかもしれません。

個人的には、こういう夢と現実のはざまで、正気と狂気が交錯するような話が好きなのです。
ピンヘッドの存在感はうすいけど、それゆえな怖さもあると思うし。

ホラ、そこに見えない時でもジツはいるかもしれない、みたく存在って、安心できるイトマのない「怖い」のダダ漏れ状態じゃん。
いつも背後にピンヘッド。まぶたのピンヘッド。お星様になって見守ってくれてるピンヘッド。(いやすぎる~~)

ただそれは、すでに不動の地位を確立しているピンちゃんなればこそじゃない?
ピンちゃん以外のセノバイトの活躍が薄すぎるのには、声を大にして「異議アリ!!」と小槌を鳴らしたいです。

セノバイトについて

その1


スティッチの使い方!!もったいないにもホドがある!
あのもわーっとした顔つきといい、ぼよーんと弾力つきの迫力も福々しいガタイといい、もうちょっとしつこくいじり倒さずして何としましょう?
ついでに言うなら、フィギアよりぬいぐるみでこそ真価が発揮されるキャラだとおもう。
はよ作ってくださいね、ふわふわモコモコの素材で!

 

その2


せっかくチャタラー(チャタラーⅢ)を出しながら、10秒で引っ込める意図って一体!
おまけに頭はトルソの流用?た、担当は小道具さんだかメイクさんだか知らんけど、な、な、何やってんの?
私のチャタ坊に向かって、そのよーなお安い扱いは許しませんよ!
10秒ぽっちしか出ないんなら、いっそ出すなと私は言いたい!!
期待はずれも鼻はタダ。じゃない、はなはだしい!!

 

その3


せっかくの新キャラ、バウンド、サージェオン、出番といえば、カップヌードルにお湯を注ぐヒマもないほどのあの一瞬ですか!!せっかくお話はオモシロイのに、セノバイトが脇役どころかエキストラ?つーか、背景?

だいたいねえ……サージェオンなんて相当愛らしいキャラなのに……。
ねじりはちまきにカレースプーン。上着はピンちゃんに借りました。ズボンはチャタラーに借りました。って感じがエコで、奥ゆかしいし……。
そんないじらしいキャラを背景扱いする無駄遣いは、お茶漬けサラサラを、トリュフでやるぐらいの狼藉であるかと。


そんなこんなで、食いたりなさが気になりすぎる。
映画で食い足りないぶんは、ついついフィギアあたりで補いそうになってしまう点、かなりハタ迷惑な作品なのでは。

あ、まるっきし余談ですけど、リック・ボッタのヘルレイザー鑑賞時のツマミには、なぜかスルメがよく合います。さきイカはダメさきイカは。ちゃんと炭火であぶりましょう。ぜったい、ホントによく合うから!!

 

(2004年)


 ▼ヘルシーカーで検索したらこれが出た(笑)

 

 

 ▼正解はこっち、こっち。

 

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「ヘルレイザー6 リターン・オブ・ナイトメア」データ

HELLRAISER : HELLSEEKER 2002年 アメリカ

監督

  • リック・ボータ

出演

  • ダグ・ブラッドレイ (ピンヘッド)
  • アシュレイ・ローレンス (カースティ)
  • ディーン・ウィンタース
  • レイチェル・ヘイワード
  • サラ=ジェーン・レッドモンド
  • ジョディ・トンプソン