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『ドアマ』項羽と劉邦 King's War(2012)その2

楚漢伝奇 その2

項羽と劉邦 King's War

目次

 

感想

さてさて、やっと完結編まで出ましたのでっっ!
なんとなく、前半だけ見て憑き物が落ちた・・・ちゅーか気がすんでたので、後半はとーぶん見ないかも、とノンビリ構えていたんだけど、期せずしてこの夏一身上の都合にて、ほとんど身動きとれない!!という状況に陥りまして・・・結局、DVDをどーんと積み上げ、一気に完走してしまいました~。
いや、アタイの事情はどうでも良かった。一大事なのは項羽さんよね。


私クラスの健忘症でも、項羽と劉邦モノのすごく大雑把なあらすじぐらいは、多少は覚えていたりするのだが、それでも見るたびしょうこりもなく、まんまと項羽さんを応援するはめになるんですよ、ええ。
当然今回も、握った手のひらにジットリの汗が~~。

まぁ、そりゃしょうがないよね。
項羽さんときたら、愛されキャラなんだからもう!!
育ちの良さの弊害か、自尊心バカすぎてじれったいけど、若くて男前で強くて一途、冷酷な面の一方で、愚姫とのバカップルぶりがご愛嬌、というちょっとありえないぐらいの萌え要素が、モリモリテンコに盛られてるんだもん。
なんつーても、ピーター・ホーが項羽コスプレしているだけで、目がチカチカ!って何!?んもうまぶしい!!

 

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あんだけ劉邦にコロっとだまされまくりで、とうとう范増さんにまで見限られた日にゃ~、項羽ってももももしやアホの子??という悲しい疑惑をムンムン発しながらも、キリっとした顔つきで、あくまでもプライド高き孤高の勇者ポジションをキープする!
そんな荒業が成立するって、やはし俳優さんに、項羽のキャラにビンゴした、よっぽどスペシャルなオーラがあるからじゃん??

とくに印象的だったのは、槍を持ち、馬に乗って戦場を疾走するシーン。
本当に美しくて勇ましくて、うっとりと目がハート型。
まぁ、後半になると「秦」は関係なくなるぶん、楚漢ドラマとしてすっきりして、項羽の雄姿を堪能することに集中できる、ってのもあったかも。


そして劉邦。さすがダオミンさん、後半になって俄然存在感を増しますのぅ。
やっぱ劉邦が「庶民」のころは、ダオミン庶民?こんな上から目線の庶民、ありえない!!・・・って思うけど、劉邦がだいぶ偉くなって、尊大な態度が板についてくると、ダオミンさんおおおおぉ~~ってなる。

昔からの仲間を、どんどん切り捨てていく非情さを、ダオミンさんの王者の風格がバックアップ、ただし、ナツメ(?)の食べ方だけは、王者になっても超下品、って芸の細かさ!!


んで、全体的な印象というか・・・ドラマ構成としてはかなりグズグズに思えたし、話のペース配分も、なんか時々「んん~?」ってハテナが発生するのはいかがなものか(いかがなものか!いっぺん使ってみたかった!)。

だって、項羽と劉邦モノの後半戦で、ココ一番に気になるヤマ場としては、離間の計による項羽と范増の離別、呂后と戚夫人のウェットな確執とか、韓信の走狗煮らる、とかあたりかな?とか思うけど、離間の計なんか、割いてる時間は長いのに、肝心のオチの部分は超あっさり!!
アタイ的には、めくるめく范増さんオンステージを所望するのにそれなのに!!ああなんという肩透かし!!


あと呂后ね!趙高さんいなくなって、可愛い悪役カテゴリにポッカリ大きくあいた穴を、呂雉が埋めてくれるんか?とはちきれんばかりに期待したけどそれはナシ。韓信の死のシーンで、呂雉の変貌をにおわせる程度で終わってしまった!!(つーか、めっちゃ唐突に悪女になってたし!!)

そうだよ!!
韓信のエピソードの描き方、あまりにも駆け足で進むゆえ、物足りなさでモヤモヤする。
韓信に対して前半に、シツレーなことをほざいてしまったアタイですけど、後半はだんだんいい感じに、可愛く思えてきはじめてたのに!!


っとまぁ、ブツブツ言い始めたらコマゴマあるけど、考えてみたらアタイ別に評論家じゃないので、このぐらいにしておこ~。
時系列的には、このあと劉邦の大風歌 -漢建国記- 

 

劉邦の大風歌-漢建国記- DVD-BOXI

劉邦の大風歌-漢建国記- DVD-BOXI

 
劉邦の大風歌-漢建国記- DVD-BOXII

劉邦の大風歌-漢建国記- DVD-BOXII

 

 

・・・・に続く感じよね。
そっちでは劉恒さん(薄姫の息子)を中心に、気になる武将たちのその後の運命、呂后の専横なんかがドロリドロリと語られてて、また面白かったです~。

登場人物の末路について

まぁ、実話ベースのお話ってことで、「キングス・ウォー」のくくりに限定せず、な~んか気になる、アノヒトやコノヒトのその後・・・。
特に、キングス・ウォーは項羽の死と共にお話もほぼ終わるので、せっかく感情移入した武将のその後の運命を、検証できないという消化不良。
歴史モノでは、いろんなドラマからひろってきた、ピースをつなげて納得する、という楽しみ方が欠かせないアタイとしては、ほぼ自分のために、とりあえず覚えた範囲だけ、ちょびっとまとめてみるとします。

呂后(りょごう)

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劉邦の死後、周りを呂氏一族でガッチガチに固めた。結局それが、死後お家断絶の元凶になるのにねぇ・・・。
ともかく、権力を握ったとたん、あまりにもやりたい放題にハジケすぎて、しかもハジケっぷりがネバネバ成分高すぎたせいで、「中国三大悪女」として後世まで語りつがれることとなる。
とくに戚夫人に対するイジメがハンパなかったのが有名すぎるよね・・・。
西太后(の場合はただの通説?)も則天武后も、似たようなことやってるみたいなんだけど、なかでもダントツ陰険なイメージがあるのだよねぇ・・。

薄姫(はくき)

薄姫

もともとは、西魏王の魏豹の側室だったんだけど、魏豹が劉邦に負けちゃって、なぜか劉邦の側室に。
ドラマでは、後半になって、もう別人みたいな男前キャラになってた。
劉邦からはそれほど相手にされなかったらしいんだけど、そのおかげで呂雉の妬みを買うようなこともなく、でしゃばることもなかったため、致命的な敵を作らなかった人。ドラマでは、そこが「賢さ」として語られることが多い模様。
実際、なんだかんだで子の劉恒が、のちの文帝となったため、皇太后として平穏無事に生涯を終えたみたいです。

戚夫人(せきふじん)

戚夫人

これまで見たドラマの中で、この戚夫人がいちばん可愛かったなぁ・・・。
劉邦の寵愛を受けすぎて、ただでさえ、呂雉の妬みを買ってあぶなっかしかった上に、呂雉の子である盈を廃嫡して、わが子の如意を皇太子にしてして~~などと劉邦におねだりしたのがバレて、後世に残るほどの、ひどい報復を受けるはめになる。
後宮みたいな恐ろしいとこで、生き残る賢さが足りなかったといえばそうなんだろうけど、やっぱし、相手が悪すぎたんだよね・・・。

 

その他おおぜいの人たち

  • 蕭何しょうか(粛清を逃れることに成功、でも劉邦没後、わりかしすぐ死んだとか。)
  • 張良ちょうりょう(粛清を避け、仙人みたいなのを目指して隠居したらし~。)
  • 項伯こうはく (項羽を見限って劉邦に帰順、ちゃっかりと射陽侯におさまって「劉纏」と改名したそうな。)
  • 虞子期ぐしき (愚美人のおにいちゃん、実在しなかった可能性あり。)
  • 鐘離昧しょうりまい (項羽の死後、韓信のもとに身を寄せ、韓信に謀反をオススメしたりするけど結局自害。その首は韓信が劉邦に捧げた模様。)    
  • 曹参そうしん (「相国」として良い政治を行い、無事一生を終える。)
  • 周勃しゅうぼつ (呂后なきあと、陳平と共に呂氏一族を倒す。)
  • 季布きふ (項羽と心中しそうな勢いだったのに、項羽亡きあと、劉邦に仕えちゃってたりなんかして)
  • 魯元公主 ろげんこうしゅ (斉の王太后となる。娘は、弟の恵帝に嫁ぎ、のちに幽閉された張皇后)
  • 劉盈 りゅうえい (恵帝。母親の呂后におそれをなしすぎて(?)、若くして死す・・。)
  • 盧綰ろわん (呂雉が実権を握ると、身の危険を察し、匈奴んとこへ逃げた~~。)
  • 審 食其 しん いき (呂后に気に入られ出世するけど、呂后の死後、劉長によって殺される。)
  • 彭越 ほうえつ (彭越もまた、走狗烹られちゃったクチですよね。そして肉は塩漬けに・・・。)

おまけ

范増さん

  1. 范増さん!!
  2. 趙高さん!
  3. 張良さん

以上、アタイ的 萌えキャラベスト3でございます。
范増さんは、なんつーてもおくれ毛が風になびく感じがサイコーでした。

肌なんかツヤツヤしてて虫歯なんかもなさそうで、絶対死にそうに見えないのに、ゲホゴホとか言って自然死しちゃうっていうね・・・最期までもう可愛すぎる。

趙高さんはもちろん、プリティーなほっぺたにつきますよね!!プクーとしたふくれっ面に、編みこんだおギャルな白髪がよく似合う!

張良さんは、目線かな。まぶたは開いてるのに、目線が下を向いてるっていうほの暗さがツボりました・・・・。

あとは、羋心さん(番外)、の病んだまなざしも捨てがたいけど・・・。
ともかく、なんだかんだといろいろ言ったけど、やっぱり面白かったです!!
ありがとう范増さん!!范増さんフォーエバー!!

2014年8月

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