THE MACHINE GIRL/井口 昇
目次
そこまでしなくても・・・ってぐらいサービス満点
うーん、もしよもし、題名と監督名を伏せられて、スネークプレビューなんかで見ていたら……?
冒頭の、監督自ら体を張ったスリコミ・・・うんにゃ、あのひどすぎるレクチャーも、きれいさっぱりカットして。
犯人・・・うんにゃ、ふんどし野郎を2人並べて、よーっく水にさらして天日に干して。
そうしてあくまでもフレッシュな気持ちで、鑑賞に臨んでいたとしたら……。
冒頭のシーンは悪質なイジメ。
こっ、これは許せませんよ、うん!!
そこへセーラー服主人公のアミちゃん登場、イジメッ子など片腕に装着したマシンガンで木っ端微塵に成敗してくれるわ!!ズババババ!!……という流れゆえ、
言いようによっちゃ娯楽作品の形を借りた、現代に巣くう心の闇を取り上げた社会派ドラマ?
不幸な境遇にも負けず、明るく生きようとする姉弟を打ちのめす現実。
ただひとりの弟を失った時、セーラー服の美少女は立ち上がり、痛々しいまでに強気に復讐を遂行していく……。
というこのお話に……、
大泣きに泣けた可能性、なきにしもあらず?
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……。
……。
ん~~~、ムリよね。ムリムリ!!!なきにしも、ないない!!!
……ってほどの、オオバカ路線も裸足で逃げ出すハジケっぷり。B級?いやいや、どっちかっつーともうヒトコエおまけして、
Bダッシュ級ってのは、どない?もちろんフォントは極太で!!
だからといって、真性天然のオバカ映画でもないみたい。めっちゃキッパリ、狙ってますよね?
だからといって、もちろんアートや文芸でもないんですけど。
一歩違えば、監督の1人大はしゃぎ映画になる際どいところだと思うけど、二歩間違ったので結果オーライ!みたいな・・・?
なんせ適度な毒気とサービス精神と、なにより「面白きゃいいじゃん!」的な悪ノリ精神がすがすがしいほどに突き抜けてるので、こっちとしてもレクチャー通り「やっぱりバカだね~~~、ウヒャヒャヒャヒャ!!」とポップに楽しんで正解の模様です。
もちろん、イジメッコの首はもげ、頭部まるごと鍋の具になったりするし、血まみれの攻防は家族ぐるみ!!
外道の親は、もっとビッグなモンスターペアレント!という、敵と味方のわかりやすさがいいんだけど、まぁよく考えたら、血で血を洗う展開なのでドッチもドッチ!!
PTAや日教組、ヒューマン指向の親兄弟にはなるべく極秘にいたしましょう。
と、も、か、く、
スプリンクラーのごとく、豪気に噴射する血糊ピューピュー、うなるパンチラ、吼えるおっぱい!!
手裏剣が!!ハットリ君が!!フライに見せかけたテンプラが!!ジャージ姿の中学生忍者が!!
我々の網膜を、タテヨコナナメに駆け抜ける!
いよっ、スプラッタアニメの実写版水戸黄門!!<なんじゃそれ
ようするに、めっちゃおもろい!!!低予算の星!!でも歴史には絶対残らないので、我が家の押入れ一番の秘境に保存版だぁ!!
ただひとつ、文句があるとすれば「ガクランの上に、ファーつきフードコートなんぞ着るんじゃねーーーーっ!!」……ってぐらいでしょうか。
だって、おかあさん的に、ガクランにファーの抜け毛がついてるのが許せない。
あと、監督のビジュアルがあまりにも反則。
(2009年1月)
「片腕マシンガール」データ
THE MACHINE GIRL (日本/アメリカ)2007年
監督
- 井口 昇
出演
- 八代みなせ(日向アミ)
- 亜紗美(杉原ミキ)
- 穂花(木村スミレ)
- 島津健太郎(木村龍二)
- 西原信裕(木村翔)
- 石川ゆうや(杉原スグル)
- 川村亮介(日向ユウ)
- デモ田中(ヤクザ金子)
- 菜葉菜(藤井マサコ)
- 諏訪太朗(ヤクザ)