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『映画』黒い太陽七三一-戦慄!石井細菌部隊の全貌-(1989)

THE DEVIL 731/ムー・トンフェイ

黒い太陽七三一-戦慄!石井細菌部隊の全貌-

目次

 

よい子が見るような映画じゃないよ~

いや~ぁ、私はこのお話を最後まで見るのに、1ヶ月ちかくかかりました・・・。
つまり、一気に続けて見られないほど激しく嫌でたまらなかった。

まだピュアな乙女でしたしね・・・。


まぁ、731部隊は実在したわけで、正しい情報があれば知りたいけれど、この映画は中途半端に史実と混同したりせずに、あくまでも、バカモノなスプラッタ映画として見るのが正しいみたい。
かといって、こんな描かれ方をした残酷シーンをキャピっと楽しめるわけはなく。

 

 

スプラッタとしてのエグさはそりゃぁもぅ・・・、虫も殺せない乙女(私やんけ!)としては、顔をそむけずにはいられない。
ずるりとムケちゃったりする腕とかはまだともかく、いくらなんでも、減圧シーンなんか、うにゅるるるっと撮るんじゃねえよ(涙)!とか思う。

いや、私は基本的に、あんな映画やこんな映画で鍛えたおかげで、ただの内臓ぐらいなら、頑張れば直視できるようになりました。
でもホラ、ああなったりこうなったりの、「内臓にあるまじき状態の内臓」などがムリMAXなの・・・・。

そいでも、ふつうのスプラッタは流血も「ウソッポ」と思うから笑えるけど、この映画はリアルさを追求するあまり、一部本物(人でなくとも!)を使ってるという話もあって、画面の裏側から造り手の狂気が忍び寄る感覚も合わせて、ぞぞぞとさせられてしまうのです。

この映画の内容はさておき、実在した731部隊というやつが、人の命を丸太と呼ぶことにより、人に対してならとても出来るはずもない実験をみすみす行った、悪魔だったのは本当でしょう。
だから、あくまでもスプラッタ、と割り切って見ていても、監督の731部隊(日本人?)に対する憎悪の感情の大きさは、やはりずっしりと受け止めざるを得ません。

ま、人種に関わらず、人間には「残酷な面もある」し、どんな健全な人間でも、「状況によってはいろんな行動をとる」ってことが、いちばん怖いと思われます。

だって、たとえ戦時下じゃなくたって、人の良心を頼りにするしかないことってあるじゃん。

ナドと、人間の底知れなさを想像しまくる点においても、相当イヤな気分にさせられる映画。

ま~、こんな映画を見ているアタイが言うのもナンだけど、人間が、悪魔にならずにすむような、弱い者が安心して生きられる、平和な世の中を希望する。

 

2004年2月

「黒い太陽七三一-戦慄!石井細菌部隊の全貌-」データ

THE DEVIL 731 1989年 ホンコン

監督

  • ムー・トンフェイ

出演

  • 呉代尭
  • 田介夫
  • 王潤身