UNDEAD/ピーター・スピエリッグ&マイケル・スピエリッグ
目次
サービス満点ゾンビ映画
オーストラリア発、ピチピチの 「手作り超低予算田舎ホラー」 と聞いて、アタイのムズムズが発動しました。
とにかく、細かい思いつきがいちいち楽しいゾンビ映画。
しかもマカロニがたっぷり入って、腹持ちの良さもダントツ!
オーストラリアののどかな田舎町バークレー。
ある日隕石が降ってきた!そりゃもぅバコバコビュンビュン降ってきた。町ゆく人々の胴体にスポーン!と穴があくほど降ってきた。首も吹っ飛ぶほど降ってきた。ドカン!とつぶれるほど降ってきた。
それはまあいいんだけど、隕石によって死んだ人たちがゾンビになっちゃったからさぁ大変!
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主役は、町の美人コンテストの優勝者、 レネ (フェリシティ・メイソン)。
なんでわざわざミス・バークレー?と思ったら一応なくても支障ない程度に、いろいろわけがありました。
レネはねぇ〜美人なんだけどいきなり破産とかしちゃってて、ちょっと表情が険しいんですよ。
デカくて透き通った目は常に鋭く見開かれ、白目をむいたゾンビよりもしかしたら顔コワい。
ボーズリ振り回しバッタバッタとゾンビを薙ぎ倒まくる雄姿にふさわしい肩書きこそ、ミス・バークレー以外ありません。
生前イヤな奴だったゾンビなんか、ナニゲにわざわざ武器を持ち替え、怨念こめてブッコロス。
そこんじょそこらの殺人鬼よりずっとヒドい殺し方!
でも大丈夫!観客は全員レネの味方に決まってるから。
そのレネをサポートするのが、ムンゴ・マッケイ扮する変人、マリオン 。
一見、スナフキンを3D化する途中で異物(ムーミンとか)が混入したのか?てな風貌のおじさんなんだけど、なかなかのキレ者で、何を喋ってもナゼかしぶい説得力あり。
夕日の替わりに一反もめんのようなリュックをしょった、孤独なガンマンなのである(かっこいい)。
なんてったって、ショット・ガンを3つもつなげた超ショットガンとか、必要に応じてなんぼでも武器がわいて出てくる用意の良さとか、ウェスタンにこだわったファッションとかの、無意味さ加減がたまらない。
ついでに、魚ゾンビとの死闘という涙を誘う暗い過去も、ビッグなアピールポイントではないでしょうか!
その他、邪魔にはなっても役に立たない警官とか、ゾンビになる前に殴り殺したくなるようなクッッッソ野郎なみなさんとか、きっちりお約束を果たしてくれて安心。
ともかく、結構エグエグな描写がテンコなのにも関わらず、心理的には怖くなく、後味スッキリ!
めっちゃすがすがしいゾンビ映画なので、コワイ系が苦手な人にも余裕を持ってお勧めできます。
あっけらかんと肉片と化すゾンビに、名残を惜しむ必要もなし!
しかも、思わずまばたきも止まるほど、斬新なデザインの宇宙人までご登場。
物議をカモして欲しそうなラストも、広い心でノープロブレム。
というわけで、つい時間をかけてイラストも描いちゃうほど「気に入っちゃった!」映画です。
(2004年3月)
「アンデッド」データ
UNDEAD 2003年 オーストラリア
監督
- ピーター・スピエリッグ
- マイケル・スピエリッグ
出演
- フェリシティ・メイソン(レネ)
- ムンゴ・マッケイ(マリオン)
- ロブ・ジェイキンス (ウエイン)
- リサ・カニングハム (サリアン)
- ダーク・ハンター (ハリソン)
- エマ・ランドール(モーリー)
- スティーブ・クレイグ