ВИЙ
目次
ゴーゴリ 原作、ウクライナ・エクソシスト・ホラー
1967年、と古い映画なのに、DVDにてきれいな画面で再登場!!
近代技術のバックアップのおかげだけじゃなく、小脇に抱えたガチョウ(アヒル?)も実力でまるまるおいしそう、通りすがりのウシやブタ、のどかにクッキリ愛らしい!!
時中世、場所はキーウ(キエフ)の修道院。
ゾロゾロとすっげえガラの悪いおっさんの団体が、ヤギを校長先生呼ばわりしていじめてる・・・・ああ大人げない、と思いきや、彼らの正体は神学生(えええ~?)。
このむさ苦しい連中どもは、どうやら今からクリスマス休暇にて里帰りをする模様。
そして里帰りの途中、バッタリと老魔女に遭遇。
ついついノリで魔女おババを殴り殺しちゃったことから、主人公ホマーの災難が始まる。
んーと・・・・なんつーかねえ、主人公のホマーがいいんですよね。
神学生のわりにはメッチャ俗物で、かつ飄々としてて。
コサックダンスとかも踊るし。
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全編通してのほほんとしたいい感じの「間」があって、冷静に考えりゃ相当ヤクザな事態でありながら、一見ほほえましく進行していくおおらかさは、やっぱり「大陸」ならではの感覚なのかも。
まぁただ酒に酔っているせいだけなんかも知れんけど、それならそれで、まぁ良しですよねw。
そんでも、美女と化した魔女の死体との死闘がはじまる後半からは、ぐるぐるとめまぐるしい展開に!
けど、カンオケごと飛んじゃう死体のナターリア・ヴァルレイが美しすぎるので、怖いというより、嬉しいです。
もちろんホマーにとっては、にわか神頼みの一大事!!
3日めの夜ついに呪いはクライマックス、ありとあらゆるバケモノが、白黒ビジュアルもあらわにぞろぞろとわいて出てくるシーンの楽しいこと!
いまや、日常生活ですらCGで特殊効果な時代になってしまったから、60年代のローテクな演出は、むしろフレッシュですもんね。
オバケも魔女もコウモリも、みんなまとめてマイナスイオン!!ぶっちゃけ、めっちゃ癒される~。
そして、あらゆるバケモノの中でも、ハリボテ感がひときわしょぼい悪魔ヴィー!!! なんと、ラスボス様ですよ!!
風呂屋ののれんのようなまぶたをペコンとめくり上げれば、ホマーが適当に書いた聖なる円の中なんて、カンタンにお見通し!!何が何だかうろたえてるうちに退出するので、「おそろしさ」を感じてあげるヒマはないけど、覆面レスラーに通じるような、微妙なカッコよさは実感できます!!
ともかく、一応すったもんだの大騒ぎの末、3番目の夜がコケコッコーと明けて、事態はのんびり一件落着(ホマーはまあ、死んじゃったけど!)!
美女はおババに戻り、身をひるがえしカンオケにGO!
めでたし、めでたし!
結局事態はな~んも解決してないわけだから、力いっぱい気のせいだろうけど、後口はミョーーーーにすがすがしいです。
ホマーには災難だったのかもしんないが、私的には、あーごくろうさんでした、あー面白かったですっつーか。
邦題はご多分に漏れず無責任だけど、そこはまぁ仕方ないのでそっと放置しておきます。
2005年2月
「妖婆 死棺の呪い/魔女伝説ヴィー」データ
ВИЙ 1967年 ソ連
監督
- アレクサンドル・プトゥシコ
- コンスタンチン・エルショフ
- グリゴリー・クロパチェフ
出演
- レオニード・クラヴレフ
- ナターリア・ヴァルレイ
- アレクセイ・ グラズィリン
- コンスタンチン・エルショフ