Ah-ga-ssi-아가씨(2016)パク・チャヌク
目次
うそぴょんお耽美
うぉ~っ、なんだこれ!!
ムハー!!してやられたわ、おのれ変態め~~~~っっ!!
実は以前、この映画と原作を同じくする「荊の城」なるドラマのプチ感想をば書きました。
ドラマ版「荊の城」はサラとモードが主役だったし百合描写は美しく、ストレートな耽美目線だったので似顔絵の描きやすさは格別でした。
感想
なのに何?こっちの主役は、なんとビックリ上月のおじさまであったのです!
上月のおじさまそれすなわち、フォーマルウェアを着て豪邸に住み、スケベ本や春画を収集する「こじらせ変態スケベオヤジ」という、ブッ飛び愉快な人物なのであります。
とすると、悲劇のヒロインはやぱし、ハ・ジョンウ演じる藤原伯爵ということになるでしょうか・・・。
藤原伯爵はぶっちゃけ詐欺師なんですが、労力のわりに報われなさハンパないし、最後に「男の一番大事なモノ」を守り抜いてから旅立つどうでも良さこだわりは、涙なくしては見られないタイプのエピソードと言えなくもございません。
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最初からわかっていたとは言え、原作とオチが違うぞ!・・・って以前に、アプローチがこうまで自由だと、アタイのような風下に位置する変態から見れば、「お見事でした!」と、ハハーとひれ伏すしかありません。
オチだけでなく、そういや手袋の役割も、たぶん目線が違うよね。
あんな手袋こんな手袋、秀子がおじさまのもとから逃げ出してからも旅のお供化してたので、もしかしたら男性に対しての警戒心を表すような小道具になってるのかな?
細かく検証してないから、ちょっとよくわからないけど。
しかし、ただでさえ際どいあの原作を、よくぞこうまでグツグツと煮詰めましたよなぁ・・・。
原材料のオブラート的な水分はすっかり飛んで、鍋の底にへばりついたあられもないネバこい物質を、伸ばしたり丸めたりして、さらに蒸しあげたような映画でした。
やっぱ韓国映画は、ひとたびココ!と赤丸で決めた路線のみアクセル全開、とことん大げさに盛りまくり、他が脱線しようがなんのそので押し切るがゆえに、これほどまでにわが道を行く、ドス濃いエンタメができるんですのぅ。
この映画を見終わって、アタイはポカーンと放心し、三分後に腹がよじれました。
うむぅ、すごいやぁ。
パク・チャヌク監督すごいやぁぁぁ・・・。
鈴の音響くラストといい、金持ちのスケベたちの描写の、もうええわっちゅーほどアホくさい生々しさといい、七転八倒するほど面白かったです。
ぶっちゃけ、監督の変態につき合わされた二時間半、決して無駄にはいたしませぬ!とか、うっかり天を見上げて拳を握りそうになる。
ただひとつ、スナギツネ目線で言わせてもらえば、韓国語だけじゃなく、あの時空を越えた日本語にも日本語字幕をつけてくれ。
どうでもいいけど、あのずらり本棚の朗読室、我が家にもひとつ欲しいなあ。ただし池も鯉もいらんけどな(大事な本がカビる危険が!)。
「お嬢さん 」データ
- 아가씨 (アガシ)(2016年)韓国
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監督
- パク・チャヌク
キャスト
- キム・ミニ(秀子お嬢様)
- キム・テリ(スッキ、珠子)
- ハ・ジョンウ(藤原伯爵(詐欺師))
- チョ・ジヌン(上月(変態富豪))
- キム・ヘスク(佐々木夫人)
- ムン・ソリ(秀子の叔母)