OPEN GRAVES(2009)アルバロ・デ・アルミニャン
盛大なネタバレするけどさ!(いつものことだけど)
はじまりは、いきなりイテテテ!っと思わせぶりなシーンから!
なので、こりゃいけるのか?面白いのか?と思いそうになったけど、こういう「オープニングだけ気合の入った描写」には、さんざん騙されてきたからなぁ。
ほーらやっぱり。案の定、アタイの予知能力は偉かった。
まぁ聞いておくれ。
まず、一番頑張ってるとおぼしき冒頭のシーン。生爪をメキっとはがすシーンは、思わず「ン?」と身を乗り出すことうけあいよ!
私はなにがヤダって、爪シリーズの拷問だけは、ただの深爪に至るまで、ぜったいにムリ!ムリムリムリ!
この私に、ムリを4回も唱えさせるとはおそるべし!
かえすがえす、冒頭だけね。
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その次に、全身の皮を生きたままはがされちゃってしまうのだが、その描写が見ていて全く、痛くもかゆくもないなどとはなんてぇこった!普通はそこに全てを注いで、震え上がらせてくんなきゃ、だ、だめじゃん!
いや、ビジュアルに、やる気がみなぎってるのは感じるのよねえ。
映像キレイだし。
ただ、そのきれいな映像が、「ほんのちょっとも怖くない。」のだ。あぁ困ったなぁ。
なんか、「痛さがまるで、ヒトゴト」なんだよね。
で、とてもそうは見えないとはいえ、魔女の呪いコッテリの、人体を材料に作られた、世にも恐ろしいボードゲーム。
運良く上がると、願いがひとつかなうけど、上がれるのはたった一人だけ。残りの参加者には死があるのみ。
モンダイは、そのゲーム設計が、空前絶後につまらん!!ってこと。
途中のマスに喜怒哀楽なドラマがあるでもなく、 参加者は生き残るために頭を使うこともなく、ただサイコロを振るだけしか、できるコトはないのであ~る。
ぶっちゃけ、それだけでどやってゲーム中の緊張感を感じろと・・・(ブツブツ)。
ともかく、一直線にカードを引いて負けてから、その内容通りに死ぬ。
どうせなすすべがないんだから、見るほうもハラハラする必要がないので退屈だ。まぁそれはヨシとするとして。
やっぱ、ホラーだったら「死に方」の部分でセンスが問われると思うんですのん。
最初は良かった。え、そこで生きてるか!という意外な状態から死に至る、その描写はエグかった。
ただ、回を重ねるにつれ、死に方がどんどんテキトーになっていく。
大体いくらB級だからって、せっかく凶器のいっぱいある(爆)工場が舞台で、思わせぶりっこしておきながら、結局死因は、それなのかよ!!!!
・・・・みたいな拍子抜けにがっかりする。
せっかくの数少ない見せ場で、観客に白目剥かせてどうすんだよ!
大体、ホラーの肩透かしで許されるのは、「そのほうが面白い」場合だけとちゃうんかいっっ。
しかもオチ!!
せっかく息も絶え絶えに上がったところで、「ふりだしに戻る」オチなんて、一度でもすごろくをやったことある者にとっちゃぁ、「ふざけんなああああああああ!!!」っとちゃぶ台ものだよ!!!星一徹が、これを見てなくて本当によかったよ。
もし一徹さんを本気で怒らせちゃってたら、ちゃぶ台がはるか宙を舞って、いまごろ勝手に衛星になって、地球の歴史を塗り替えてたかも。
危ない、危ない。
まぁでも、落ち着きを取り戻した今は、ちゃぶ台がひとつぐらい、月に刺さっててもいいじゃないか、とは思う。
(2010年10月1日)
「ファイナル・デス・ゲーム」データ
OPEN GRAVES (2009)
監督
- アルバロ・デ・アルミニャン
出演
- エリザ・ドゥシュク
- マイク・ヴォーゲル
- イーサン・レインズ
- ナイケ・リベリ
- ゲイリー・ピケール
- アンデラ・パルド
- ボリス・マルティネス
- アレックス・オドヘリティ
- リンゼイ・カーライン・ロバ