THE TEXAS CHAINSAW MASSACRE PART 2/トビー・フーパー
目次
あらすじとか感想とか
その一般ご家庭浸透力という角度から考えても、ホラーの名作として君臨する「悪魔のいけにえ」という映画。
しかしタイトルに「2」とかつくと、とたんにいきなりうさんくさい。
でも、これがたとえ1とはすっかり変わり果てたドタバタコメディーと化してても、1を作ったご本人がやってるからには、誰も文句なんか言えやしません。
特殊メイクにトム・サビーニをむかえたりして、かなーりやる気まんまんなのは確かなのです。
というわけで、もちろん文句ありません!
だって好き、そう、好きなんですよね!!!
ホラーというよりファンタジー?というか、メルヘンと言うか、血糊に添えられたお花みが、アタイの嗜好を刺激する!!
第一、レザーフェイスの恋愛なんか、迷わず胸キュンものじゃんか(し、心筋梗塞とも言う?)!
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さて今回はのっけから、ミイラで二人羽織状態のレザーフェイスが、チェーンソーとは思えない切れ味で、ご迷惑ティーンのオツムをサックリさばいたあたりから、めくるめくファンタスティックワールドにトリップできます。
なんせバックでうしろ向きに走ってるはずのトラックが、ベンツにかるーく追いついちゃう理由、ファンタスティック以外に何がある?
踊るミイラはいつかどこかで見たような懐かしさを放っていて、ついつい前作を遠い目で、思い出しちゃったりする仕掛け。
そのミイラ、たしか前作であの世行きになったはず・・・・。
水分すっかり抜けちゃって、わりかし変わり果てちゃってるけど、その凶暴なまなざし(ないけど!)は昔のままにオンマイマインド!
そしてこの事件に食らいついたのが保安官レフティことデニスホッパー!
なんと前作の被害者フランクリンのおじさんなのです!
フランクリンの仇をとる、という、いまいち信用できない大義名分を印籠がわりに、美人DJストレッチを囮に仕立て、ソーヤー一家に乗り込んで、思う存分暴れすぎ!
なんたって手には2丁チェーンソー、腰には更に予備チェーンソーという、腰に効くにもホドがある、装備!
見ているこっちも、相手がデニスホッパーである以上、放し飼いにするしかないですもんね。反則、反則。
ちなみに、ソーヤー一家のお住まいは、なんと遊園地なのでございます!
そのドリーム感あふれるイメージにピッタンコとハマる、いかにも蝕まれた世界観が、バージョンアップにてご健在。
めくるめく南妙法蓮ホネホネインテリアの楽しさは、20年近くたった今でも、他の追随を許さないものが。
そして、あらぬ方向に進化を遂げた、狂ったキャラたち。
トビーフーバーはしゃぎすぎ(笑)!!
ともかく、そっとしてよーが掘り起こそーが、どーせ気が狂ってるソーヤ一家めがけて真顔で迫り来るレフティが、火を見るよりあきらかに火に油!!
そこらへんの柱を手当たり次第に、むやみにチェーンソーで切りまくる。
そんなレフティの所業の前では、映画としてどーのこーのと前頭葉を使うことさえアホらしく、いっそなんでも来なさいと、渾身の胸ポン状態に陥るんだよ!
そしてポンした胸さえむせかえる、登場人物のなかでレザーフェイスがいちばんマトモ!!かもしれない!?!・・・・という衝撃の疑惑。
ともかく感想の収拾のつかなさも何だか独走ぶっちぎり、合わせてDJストレッチ(ヒロイン)の絶叫アンド大口の迫力も、前作サリーに負けず劣らず!
ただもう前作とは別の次元で、鼓膜と角膜にグイグイ染みいる、第一級ご迷惑エンターティメントな珍品ホラーと思います(褒めで)。
ただし、ついつい自然にテンガロンハットをかぶりたい衝動が芽生えた時は、あわてずに呼吸を整えてから、もよりの遊園地病院に相談すべきと思います、たぶん。
2004年5月
「悪魔のいけにえ2」データ
THE TEXAS CHAINSAW MASSACRE PART 2 1986年アメリカ
監督
- トビー・フーパー
出演
- デニス・ホッパー (レフティ)
- キャロライン・ウィリアムス(ストレッチ)
- ビル・ジョンソン(レザーフェイス=ババ・ソーヤー)
- ジム・シードウ(ドレイトン・ソーヤー)
- ビル・モーズリー(チョップトップ・ソーヤー)