The Mother of Tears/ダリオ・アルジェント
目次
サスペリアから30年、ついに真打ち、「涙の母」登場!!
えと、アタイ先日、アルジェント監督のドラキュラを見まして、それに比べたらサスペリア・テルザはまだましだったかも!もとへ、かなり面白かったのかも!!と改心するに至りましたので、いまさらですけどメモっときたいと思います。
んと、これは、強いて言うなら、アルジェントによる魔女3部作の完結編。
けど、3部作と聞いて、何の疑いもなくロード・オブ・ザ・リンクやらハリー・ポッターを連想する人に、絶対お薦めできない仕様ではあるよね・・・。
「完結編というからには、これまでのモヤモヤに決着がついて、気分スッキリするんやろ?!」・・・などという尻の青い期待を、一切持たないことによって、はじめてキモチが解き放たれる映画なのかな、と思います。
まぁ、監督ご自身は、「はいおわりおわり、これで3人の魔女はおしまい!」とスッキリ憑き物が落ちてんのかもしんないが・・・。
ともかく、見せていただくほうとしては、他の魔女って誰だっけ?などと前2作とのつながりを重視する必要は、別段ないよね、て感じです。
もし、何かよっぽどの事情があって、アルジェント映画のなかでもわざわざコレを1本だけチョイスするような人が実在した場合に限って、その前にサスペリアぐらいは見てもいいかもね・・・、ってぐらいは思うけど・・・。(おさらいではなく、準備体操的な)
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あらすじと感想
お話は、工事現場のパワーショベルが、教会横で骨入りのカンオケと遺品入れを掘り起こし、ってとこからはじまります。
まぁ、ホラー映画で何か掘り起こしたら、アカンやつに決まってるがな。
ぶっちゃけ遺品入れの中身は、最も美しく残酷な魔女、「涙の母(ラスボス)」を封じ込めてるかなんかの、とても危険なグッズであった。
グッズは主役、サラ(アーシア・アルジェント)のいる美術館にたどり着き、サラの同僚の学芸員によって開梱され、いともあっさり、魔女の開放に至ります。
もちろんその学芸員が最初の犠牲者で、ゴア度マックスな昇天ぶりを、惜しみなく披露してくれるのだ。
・・・・・・。え?
と、まずはここでハタ、とするよね。
「アルジェント映画の最初の犠牲者」という大役を、いきなり熟女が?
なんとなく、そこだけは美少女がやるもんだ、と決めてかかってると、結構な深手を食らいます。
それでもだんだん、長年のつきあいのよしみから、ああ、たぶんこれは、フェノミナやサスペリアを撮ったアルジェントとは別のアルジェントが撮ったんだな~~、そういえばジャーロも熟女だったしな・・・と、じわじわ察しがつくのでござる。
俗に言う、アルジェントファイトクラブ説である(うそだよ)。
ちなみにこのお話では、アーシアはビッチとしてでなく、美女ヒロインとしてキャスティングされてる模様です。
でも、(トラウマのアーシアだけは別として)所詮アーシアはアーシアなので、どんなフラシーボを駆使しても、ぜったいか弱くは見えないよね。実際、魔女より、余裕で強い!!
ゆえに、いくらアーシアがヒロインよろしく蛆虫プールでゴボゴボしても、アルジェント一家の団欒の形はハードなのだねぇ~、と目を細めつつホノボノ思ってしまうぐらいで、は、はやく助けてあげて!!と心のソコから神に祈った、ジェニファー・コネリーのあのシーンとは、決してシンクロしたりしない。
ただし、本屋のシーンだけは、腰が抜けるほどびっくりしたよね!!
ま、ま、まさか消えるって!!!ありなの?あれ、ありなの?
ああいう状況に陥っても、フツーのキャラなら必死で逃げる、って方向に頑張るもんだと思うんだけど、やっぱりアーシアよね!一味違う。
そういや白魔女の娘だっけ!とかつじつまを合せなくても、落ち着いてよくよく考えてみるだけで、ま、アーシアだしな、消えるぐらいはするよな、と無理なく納得できるとはおそるべし。
ともかく、なんだかんだと愛嬌あるし、特に大きな不満はないケド、ただひとつ、衣装さんだか、メイクさんの仕事だけはさすがにトンデモすぎるので、ちょっと詰め寄って狙いを聞きだしてみたいかもしんない・・・。
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「サスペリア・テルザ 最後の魔女」データ
The Mother of Tears(La Terza madre) (2007年) アメリカ,イタリア
監督
- ダリオ・アルジェント
出演
- アーシア・アルジェント
- クリスティアン・ソリメーノ
- ウド・キア
- アダム・ジェームズ
- モラン・アティアス
- ヴァレリア・カヴァッリ
- 市川純
- ダリア・ニコロディ
- フィリップ・ルロワ
- コラリーナ・C・タッソーニ