DEAD BURIED(1981)ゲイリー・A・シャーマン
悪趣味で人でなしなゾンビ!
そもそも「ゾンゲリア」などという、ふざけた邦題!
この語感からは、ばっちぃゾンビがゾロゾロ出てきて、死臭をふりまきながらドロドロ溶けるような映像しか想像できないってモンですよね。
けど、ダン・オバノン(脚本)のおかげなのか、なんか普通に面白い!
まぁ、どのみち食事中に見るモンじゃないな、とは思いますけど。
つーか出だしはこの邦題からは想像もつかないほど静かで美しい海辺。
心澄み渡る美しい音楽。
カメラをたずさえた一人の男の前に、突然現れた美しいブロンド女性がお胸をぽろり・・・・。
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そして男がクラクラっとなるや否や、アレヨアレヨとむさくるしいおじさんどもに取り囲まれ、「笑え」とか言われてフラッシュをシュボシュボ焚かれつつ、生きながらなにが何だか火をつけられて!!
あー、なんだなんだ、この連中は!!
と思うより先にもう燃えてる!
つーかぶっちゃけ、この連中は生きてる人間を装った死人たちなわけだけど、そこんじょそこらの死人とは、ちょっと一緒にできないのです!
何かもうあらかじめ「村ぐるみで死人」なんですよ・・。
殺すターゲットをすかさず集団でわらわらと取り囲み、 被害者を笑わせて、惨殺しながら記念撮影をするのが趣味らしい。
なんせ、ふだんは普通に生活しちゃってる一見普通の人たちを、「コイツはゾンビ!」 と、どこで見分けるかっていうと、「クローゼットにプロ仕様のストロボがあるかどうか!!」なんだもん!!!
そしてやっぱり、キャストですよね。
ハッキリ言って男どもは、主役のジェームズ・ファレンティノもがっつり含んだ上で、一筋のためらいもなく、むさくるしい野郎ばっか!
その代わりといっちゃー何だけど、女の人は美女揃えときましたから!!!って姿勢にまあ、サービス精神を感じます。
中でもやっぱし、看護婦姿のリサ・ブロントですよね。
リサ・ブロントに「キモチよくしてあげる」なんてささやかれながら眼球にぶっすり注射されたりしようもんなら、脳味噌がとろけよーがシビレよーが、普通の生理現象ですもんね。
つーか、どっちかというと死にますけど・・・。
ちなみにスプラッタ描写控えめなこのスケッチではただの眼球だけど、映画の眼球には顔もついてるのでそれはそれは痛そうです!
ま、皮膚がずる剥けなぶん差引きゼロと言えなくもないか・・・。
さてラストには、今でこそ珍しくもないパターンですけど、当時は斬新、かつ衝撃のどんでん返しがスタンバイ!!!
どんでん返しちゅーか、救いがないちゅーか、ある意味めでたしめでたし、ちゅーか、あとのことはしらん、みたいな人類の明日的に無責任な結末が、いかにもこうゆうB級映画の醍醐味っぽくて・・・・なんとなく好感度高いと思います!!
人を選びつつオススメ!
2005.5月
「ゾンゲリア」データ
DEAD BURIED 1981年 アメリカ
監督
- ゲイリー・A・シャーマン
出演
- ジェームズ・ファレンティノ(ダン)
- メロディ・アンダーソン(ジャネット)
- ジャック・アルバートソン(ドッブス)
- デニス・レッドフィールド(ロン)
- ナンシー・ロック・ハウザー(リンダ)
- リサ・ブロント(リサ)
- クリストファー・オールボート
- ロバート・イングランド(ハリー)
- マイケル・バタキ