ミーハーdeCINEMA

ミーハーが映画やドラマを見てはあれこれとつぶやいてます。

『ドラマ』ベルサイユ(2015)

Versailles シーズン1/BBC

ベルサイユ

目次

 

BBCドラマ「ベルサイユ」

 

いやいや、この 絢爛豪華な歴史ドラマね!
Netflixでガン見して、ついつい落書きを量産してしまったので貼ります。
ラクガキだけじゃアレなので、感想を付け足してはおくものの・・・・、その実態は寝言みたいなモンなので、よろしくお願いいたします。

ブログ更新はしたいものの、最近の暑さで、なけなしの思考力が蒸発しちゃって、アタイも大変なんですよね・・・。

なんせ、美形のオンパレード

 

まず、ルイ14世が、ジョージ・ブラグデンですよね!しかもシャランラ~~~♪な、ロン毛姿よ!参りますよね!!
このヒトってば、隅から隅までくまなく美しいお顔立ちなんだけど、なかでもすきとおった瞳は、まるで宝石のようなのざます!

しかも、さすが王様、身に着けているお衣装のまばゆいこと!背景が金色でも、ぜんぜん負けない高級レース!

さらに、ルイ14世というキャラのドスケベさを、しらばっくれて余りあるこの気品!
す、ば、ら、し、い!

 

ジョージ・ブラグデン、アレクサンダー・ブラホス

そして、弟のフィリップ殿下がサイコーです。
憂いを帯びた横顔と、うつろな視線がたまりません。

このドラマを見たら、お茶の間のおくさまがたの大半は「フィリーーーーップ!!!フィリーーーーップ!!!」と咆哮し、シットリ涙するのではないだろうか。

のっけからシュヴァリエといちゃついてたり、ドレスの見本市みたいな場に、シュヴァリエのエスコートで女装して現れたりするような、危ういキャラなんだけど、後半になるにつれて、美しい瞳の奥に複雑な感情の動きが見え隠れ、しまいにはもうこの子が不憫でいたたまれない!

ちなみに、シュヴァリエに支配されてる印象だけど、戦争から帰ってきて、急に男らしくなったりする。

 

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ルイ14世をとりまく女性たち

ラ・ヴァリエール

 

どういうターゲットを狙ってんのか、かなり生々しくてあられもないシーンが多いです!
ラ・ヴァリエールのエピソードなんて「いいんか、それは!」と発汗ものです。
いくらなんでも、神様の前でそりゃあないだろう!!という不道徳。
それだけに、その状況を納得させる、女優さんの色っぽさときたらもう!


フィリップの妃で、ルイ14世の愛人でもあるアンリエットも、それはそれはきれいです。
薄物を着て泳いだ後、水からあがるときのエロ美しさ!!ああ呆然!!
さぞかし、放映中のお茶の間は、鼻血のるつぼと化したのでは?

 

アンリエット

 

 こちら、どう分類していいかわかんない、残りのラクガキ。

ベルサイユ、キャラクター

 

まぁ、今回は美男美女の軟派な部分を主に描き描きしたんですけど、ドラマ自体はメロドラマ部分でも、女同士の足の引っ張り合いみたいなのは別になくて、そのかわり、陰謀やら拷問やら、肝心の部分のドロドロが、相当見ごたえある感じ!

ヨーロッパ歴史モノにありがちな、血みどろ感は容赦なし。
どんなに意志の固い戦士でも、こめかみに杭をあてがわれ、ファビアンがハンマーを握ったが最後、どんな秘密でも吐きますよね!

 

というわけで、ファビアンをはじめ、このドラマのおじさま方は、本当にすてきです。
ボンタンとかカッセル公爵、モンコートもいい。しぶい。
コスプレ&ロンゲの魔力おそるべし。

庭師のおじさんも良かったなあ。
義手からにゅっと、まさかのアレが!!ってシーンでは、ふだん見ているB級のなにかが、次々頭をかすめました。

うーん、またロンゲのおじさまたちを大量に描いてみたい……。

 

最お気に入りキャラクター

 

アタイが最も愛を注いでいるキャラクター、それはなんつってもクロディーヌさんです。当然です。ビンに入ってる臓器をガシっと手づかみでひっぱり出して、スケッチはじめたりするんですよ。
女の医師は認めてもらいにくいから、ヒゲつけて男装したりするんですよ。

これに萌えずして、何に萌えろと言うのか。

クロディーヌ医師

というわけで、万一気が向いたら・・・・というか、シーズン2を見ることができて、また調子に乗るハメに陥ったら、第二弾に続くかも・・・・・。

 

ということで、第二弾に続いてしまいました・・・。
シーズン2、面白さが加速してる・・・。↓

 

seicolin.hatenablog.com

 

キャスト 

  • ジョージ・ブラグデン /ルイ14世
  • アレクサンダー・ブラホス /フィリップ
  • タイ・ランヤン /ファビアン・マーシャル
  • スチュアート・ボウマン /ボンタン
  • エバン・ウィリアムズ /シュヴァリエ・ド・ロレーヌ
  • ノエミ・シュミット /アンリエット
  • アンナ・ブルースター /モンテスパン夫人
  • リジー・ブロシュレ /クロディーヌ・マッソン
  • ピーター・ハドソン /Drマッソン
  • アナトール・トーブマン /モンコート
  • アミラ・カサール /ベアトリス(クラーモント夫人)
  • ジョー・シェリダン(ルーボア)
  • ジリー・ギルクリスト
  • マディソン・ジェザニ /ソフィー
  • エリサ・ラソウスキ /マリー・テレーズ・ドートリッシュ(王妃)
  • スティーヴ・キュミン
  • アレクシス・ミハリーク /ローハン

↓DVDさぁ・・・、日本語音声字幕なしって・・・。 
ようするに英語が苦手な人間の選択肢は、NETFLIXで見るしかないと?

 

▼この映画のルイ14世は、アラン・リックマンなのざます。 

 

ヴェルサイユの宮廷庭師(字幕版)
 

『ドラマ』ダウントン・アビー(トーマス概要)

トーマス限定

いやいや、ダウントンアビーのトーマスのスケッチだけなんですけど、PCの中で寝かせておくのも何なので、とりあえずアップします。
つーか、オキニのキャラは、つい描いちゃうので、気楽にアップしていきます。


気が向いたらのちのち感想を書いたりするかも、しないかも。

トーマスについての説明は、いずれしたくなるかも。しないかも。

目次

 

トーマスはかわいい・・・かわいいなぁ・・・

ダウントン・アビー,トーマス

 

まぁ、なんせトーマスが可愛すぎるからイカンのよね。
ついイラストを描きたくなるのがイカンのよね。

ダウントン・アビー

ダウントン・アビー,トーマス

一見野心家のやなやつに見えて、あとからあとからポロポロと、可愛さがハミ出してくるなんて、反則じゃんね!

たぶん、イラストは今後もうちょっと増殖します。


ダウントン・アビー、今ならいろんな配信で全話見れる模様です。
面白いよ!
最初は、英国貴族になりたーい!!って思うんだけど、だんだん、そんな窮屈な生活はできないなぁ、ってなってくる。

ダウントン・アビーS2トーマス

 

 

ダウントン・アビー シーズン1 ブルーレイ バリューパック [Blu-ray]

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ダウントン・アビー シーズン2 バリューパック [DVD]

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ダウントン・アビー シーズン3 ブルーレイBOX [Blu-ray]

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ダウントン・アビー シーズン4 ブルーレイ バリューパック [Blu-ray]

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ダウントン・アビー シーズン5 DVD-BOX

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ダウントン・アビー ファイナル・シーズン ブルーレイBOX [Blu-ray]

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『ドアマ』項羽と劉邦 King's War(2012)その2

楚漢伝奇 その2

項羽と劉邦 King's War

目次

 

感想

さてさて、やっと完結編まで出ましたのでっっ!
なんとなく、前半だけ見て憑き物が落ちた・・・ちゅーか気がすんでたので、後半はとーぶん見ないかも、とノンビリ構えていたんだけど、期せずしてこの夏一身上の都合にて、ほとんど身動きとれない!!という状況に陥りまして・・・結局、DVDをどーんと積み上げ、一気に完走してしまいました~。
いや、アタイの事情はどうでも良かった。一大事なのは項羽さんよね。


私クラスの健忘症でも、項羽と劉邦モノのすごく大雑把なあらすじぐらいは、多少は覚えていたりするのだが、それでも見るたびしょうこりもなく、まんまと項羽さんを応援するはめになるんですよ、ええ。
当然今回も、握った手のひらにジットリの汗が~~。

まぁ、そりゃしょうがないよね。
項羽さんときたら、愛されキャラなんだからもう!!
育ちの良さの弊害か、自尊心バカすぎてじれったいけど、若くて男前で強くて一途、冷酷な面の一方で、愚姫とのバカップルぶりがご愛嬌、というちょっとありえないぐらいの萌え要素が、モリモリテンコに盛られてるんだもん。
なんつーても、ピーター・ホーが項羽コスプレしているだけで、目がチカチカ!って何!?んもうまぶしい!!

 

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あんだけ劉邦にコロっとだまされまくりで、とうとう范増さんにまで見限られた日にゃ~、項羽ってももももしやアホの子??という悲しい疑惑をムンムン発しながらも、キリっとした顔つきで、あくまでもプライド高き孤高の勇者ポジションをキープする!
そんな荒業が成立するって、やはし俳優さんに、項羽のキャラにビンゴした、よっぽどスペシャルなオーラがあるからじゃん??

とくに印象的だったのは、槍を持ち、馬に乗って戦場を疾走するシーン。
本当に美しくて勇ましくて、うっとりと目がハート型。
まぁ、後半になると「秦」は関係なくなるぶん、楚漢ドラマとしてすっきりして、項羽の雄姿を堪能することに集中できる、ってのもあったかも。


そして劉邦。さすがダオミンさん、後半になって俄然存在感を増しますのぅ。
やっぱ劉邦が「庶民」のころは、ダオミン庶民?こんな上から目線の庶民、ありえない!!・・・って思うけど、劉邦がだいぶ偉くなって、尊大な態度が板についてくると、ダオミンさんおおおおぉ~~ってなる。

昔からの仲間を、どんどん切り捨てていく非情さを、ダオミンさんの王者の風格がバックアップ、ただし、ナツメ(?)の食べ方だけは、王者になっても超下品、って芸の細かさ!!


んで、全体的な印象というか・・・ドラマ構成としてはかなりグズグズに思えたし、話のペース配分も、なんか時々「んん~?」ってハテナが発生するのはいかがなものか(いかがなものか!いっぺん使ってみたかった!)。

だって、項羽と劉邦モノの後半戦で、ココ一番に気になるヤマ場としては、離間の計による項羽と范増の離別、呂后と戚夫人のウェットな確執とか、韓信の走狗煮らる、とかあたりかな?とか思うけど、離間の計なんか、割いてる時間は長いのに、肝心のオチの部分は超あっさり!!
アタイ的には、めくるめく范増さんオンステージを所望するのにそれなのに!!ああなんという肩透かし!!


あと呂后ね!趙高さんいなくなって、可愛い悪役カテゴリにポッカリ大きくあいた穴を、呂雉が埋めてくれるんか?とはちきれんばかりに期待したけどそれはナシ。韓信の死のシーンで、呂雉の変貌をにおわせる程度で終わってしまった!!(つーか、めっちゃ唐突に悪女になってたし!!)

そうだよ!!
韓信のエピソードの描き方、あまりにも駆け足で進むゆえ、物足りなさでモヤモヤする。
韓信に対して前半に、シツレーなことをほざいてしまったアタイですけど、後半はだんだんいい感じに、可愛く思えてきはじめてたのに!!


っとまぁ、ブツブツ言い始めたらコマゴマあるけど、考えてみたらアタイ別に評論家じゃないので、このぐらいにしておこ~。
時系列的には、このあと劉邦の大風歌 -漢建国記- 

 

劉邦の大風歌-漢建国記- DVD-BOXI

劉邦の大風歌-漢建国記- DVD-BOXI

 
劉邦の大風歌-漢建国記- DVD-BOXII

劉邦の大風歌-漢建国記- DVD-BOXII

 

 

・・・・に続く感じよね。
そっちでは劉恒さん(薄姫の息子)を中心に、気になる武将たちのその後の運命、呂后の専横なんかがドロリドロリと語られてて、また面白かったです~。

登場人物の末路について

まぁ、実話ベースのお話ってことで、「キングス・ウォー」のくくりに限定せず、な~んか気になる、アノヒトやコノヒトのその後・・・。
特に、キングス・ウォーは項羽の死と共にお話もほぼ終わるので、せっかく感情移入した武将のその後の運命を、検証できないという消化不良。
歴史モノでは、いろんなドラマからひろってきた、ピースをつなげて納得する、という楽しみ方が欠かせないアタイとしては、ほぼ自分のために、とりあえず覚えた範囲だけ、ちょびっとまとめてみるとします。

呂后(りょごう)

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劉邦の死後、周りを呂氏一族でガッチガチに固めた。結局それが、死後お家断絶の元凶になるのにねぇ・・・。
ともかく、権力を握ったとたん、あまりにもやりたい放題にハジケすぎて、しかもハジケっぷりがネバネバ成分高すぎたせいで、「中国三大悪女」として後世まで語りつがれることとなる。
とくに戚夫人に対するイジメがハンパなかったのが有名すぎるよね・・・。
西太后(の場合はただの通説?)も則天武后も、似たようなことやってるみたいなんだけど、なかでもダントツ陰険なイメージがあるのだよねぇ・・。

薄姫(はくき)

薄姫

もともとは、西魏王の魏豹の側室だったんだけど、魏豹が劉邦に負けちゃって、なぜか劉邦の側室に。
ドラマでは、後半になって、もう別人みたいな男前キャラになってた。
劉邦からはそれほど相手にされなかったらしいんだけど、そのおかげで呂雉の妬みを買うようなこともなく、でしゃばることもなかったため、致命的な敵を作らなかった人。ドラマでは、そこが「賢さ」として語られることが多い模様。
実際、なんだかんだで子の劉恒が、のちの文帝となったため、皇太后として平穏無事に生涯を終えたみたいです。

戚夫人(せきふじん)

戚夫人

これまで見たドラマの中で、この戚夫人がいちばん可愛かったなぁ・・・。
劉邦の寵愛を受けすぎて、ただでさえ、呂雉の妬みを買ってあぶなっかしかった上に、呂雉の子である盈を廃嫡して、わが子の如意を皇太子にしてして~~などと劉邦におねだりしたのがバレて、後世に残るほどの、ひどい報復を受けるはめになる。
後宮みたいな恐ろしいとこで、生き残る賢さが足りなかったといえばそうなんだろうけど、やっぱし、相手が悪すぎたんだよね・・・。

 

その他おおぜいの人たち

  • 蕭何しょうか(粛清を逃れることに成功、でも劉邦没後、わりかしすぐ死んだとか。)
  • 張良ちょうりょう(粛清を避け、仙人みたいなのを目指して隠居したらし~。)
  • 項伯こうはく (項羽を見限って劉邦に帰順、ちゃっかりと射陽侯におさまって「劉纏」と改名したそうな。)
  • 虞子期ぐしき (愚美人のおにいちゃん、実在しなかった可能性あり。)
  • 鐘離昧しょうりまい (項羽の死後、韓信のもとに身を寄せ、韓信に謀反をオススメしたりするけど結局自害。その首は韓信が劉邦に捧げた模様。)    
  • 曹参そうしん (「相国」として良い政治を行い、無事一生を終える。)
  • 周勃しゅうぼつ (呂后なきあと、陳平と共に呂氏一族を倒す。)
  • 季布きふ (項羽と心中しそうな勢いだったのに、項羽亡きあと、劉邦に仕えちゃってたりなんかして)
  • 魯元公主 ろげんこうしゅ (斉の王太后となる。娘は、弟の恵帝に嫁ぎ、のちに幽閉された張皇后)
  • 劉盈 りゅうえい (恵帝。母親の呂后におそれをなしすぎて(?)、若くして死す・・。)
  • 盧綰ろわん (呂雉が実権を握ると、身の危険を察し、匈奴んとこへ逃げた~~。)
  • 審 食其 しん いき (呂后に気に入られ出世するけど、呂后の死後、劉長によって殺される。)
  • 彭越 ほうえつ (彭越もまた、走狗烹られちゃったクチですよね。そして肉は塩漬けに・・・。)

おまけ

范増さん

  1. 范増さん!!
  2. 趙高さん!
  3. 張良さん

以上、アタイ的 萌えキャラベスト3でございます。
范増さんは、なんつーてもおくれ毛が風になびく感じがサイコーでした。

肌なんかツヤツヤしてて虫歯なんかもなさそうで、絶対死にそうに見えないのに、ゲホゴホとか言って自然死しちゃうっていうね・・・最期までもう可愛すぎる。

趙高さんはもちろん、プリティーなほっぺたにつきますよね!!プクーとしたふくれっ面に、編みこんだおギャルな白髪がよく似合う!

張良さんは、目線かな。まぶたは開いてるのに、目線が下を向いてるっていうほの暗さがツボりました・・・・。

あとは、羋心さん(番外)、の病んだまなざしも捨てがたいけど・・・。
ともかく、なんだかんだといろいろ言ったけど、やっぱり面白かったです!!
ありがとう范増さん!!范増さんフォーエバー!!

2014年8月

▼前半はこちら

『ドラマ』項羽と劉邦 King's War(2012)その1

楚漢伝奇 その1

項羽と劉邦kingswar

目次

 

至上最も豪華な項羽と劉邦

 

アタイね~、昔から妙に好きなんですよ!!項羽と劉邦のお話が・・・。
どのような切り口であれメディアであれ、項羽と劉邦がからむなら、できればゼンブ、目を通したいなぁと思ってるんです。
それがたとえ、全何十話あろうとも・・・・。
フー。

とゆーわけで、命からがら前半40話くらいまでを見ましたので、後半を見る前に、独り言としてなんか書いておくことにしました。


それにしても最近の・・・ガオ・シーシーものと言ったらいいのかな、もうシロート目にも、諭吉の乱舞がわかるので、おせんべポリポリなんかしながらユルーク見てるとだんだんいたたまれなくなってきまして・・・、「もしや正座で見るべきなのでは?」と、ふと白足袋を探すほど・・・。


ともかく、俳優、大道具小道具エトセトラ、すべてが圧倒的に豪華絢爛。
特に衣装が眼福でござる。
なんせ手が込んでるもんねえ、劉邦軍のバッチィ衣装に至るまで、質感あってすごく良い!

あと、始皇帝の乗ってた馬車?って言っていいのかな?つーかキャンピング輿?どっちかというとキャンピングリムジンと呼ぶべき?
あれにはまったく驚きました。
あの時代設定で、セレブ仕様のお部屋がまるごと移動してんだもん!
なんかいろいろ、唖然を通り越してアッパレすぎる!!
古の文化の再現を忠実に試みる段階を飛び越えて、大きくエンタメに舵を切った、ニュー歴史ドラマの幕開けを感じさせてくれました。

 

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感想

けどまぁ、ぶっちゃけ序盤は、どうでもいいようなエピソードがダラダラと続くし、こんな感じの水増し話が80話も続くのかと思うと、思わず気を失いそうになったりしました。

そもそもアタイ、ダオミンさんが大好きで、ダオミン劉邦に絶大なる期待を寄せてたんですよね。
ところがアリャリャ、ダオミンさん演じる劉邦のキャラが、なかなか魅力的に見えてこない。
なんか、腹に一物ある感じばかりが強調されて、劉邦のチャームポイントであるはずの、かわいげの部分があんまし伝わってこないんですよ・・・。
そこは本当に意外であった。

でもアジアきってのイケメン、ピーター・ホー演ずる項羽の鎧姿が血の海にそそり立つシーンなんかを見ると、さすがにアドレナリン出まくります。
流血シーンなんか、アタイの鼻血とコラボレーション。

飛び散る血肉はCGやけど、その点さえ気にしなければ完全陶酔物件です。


ただ、中国時代劇を見るにおいてぜったい避けられないはずの、下手なホラーよりずっと怖かったアレ、残酷な大量殺戮やら壮絶な戦死、むごい処刑の場面などがサクっとライトに流されるせいなのか、話の奥行きはやや浅め?

まぁ、家族で見られる全年齢対応テレビ仕様なのだろうから、そこは仕方ないのかな!!


つーか、このドラマはもしかして、歴史ものの皮をかぶっちゃいるが、「ひでぶであべし」なあの路線を、密かに狙っているのかもしれませぬ!!
中国時代劇から、「権力にまとわりつく、いびつにねじれた感情の底知れないおそろしさ」ってやつを軽減させると、きっとスポ根になるんだな。
でも、項羽がイケメンすぎるせいか、スポ根の中にドッサリと仕込まれたサービス・・・・というか、ロマンス部分がややクドめ?
個人的には、戦国ものにおけるロマンスは、やりすぎないほうが美しいと思ってるんだけど・・・。


ともあれ、お話そのものに引き込まれたことを実感したのは、焚書・坑儒(ふんしょ・こうじゅ)のエピソードあたりからでした。
なんてったって、中ボス、趙高さんの活躍が増えると俄然ドラマ感が増しますもんね!!
ましてこのドラマの趙高さんは、プクっとしたふてくされ顔が可愛すぎ!!
他のドラマで汗臭い役をやってたなんて信じられないほど、プリティーでギャルでビューティホー。
なのに目的のためには、臭いはじめた死体とだって、しばらく生活を共にする!ってすごい根性発揮したりなんかしちゃってて。
ああたまらん。もういっそ、主役にしたらどう?と思うぐらい。

項羽と劉邦 King's War


そしてもう一人、最高なのが范増さん。
これまで見てきた楚漢ドラマのなかで、一番好みの范増さんです。風になびくおくれ毛、後ろに倒れすぎた姿勢、ムっとしてるへんくつジジイぶりが、本っ当~~~に可愛い!んでもって声がまたいいのだ~。
こんなステキおじいちゃん、アタイが項羽だったら、絶対憤死なんかさせないぞ!!


一方、個人的にいまいち困ってるのは韓信かなぁ~。
たぶん役者さんの顔がちっさいせいなんだろうなとは思うんだけど、ゴッツぃメンツにぐるっと囲まれ、まったく大人物には見えませぬ。
ぶっちゃけ、項羽軍にいたときの、足軽ぶりは衝撃でした。
石を並べてブツブツと、誰に頼まれもしてない作戦を練ってるその姿・・・・、なんか見ていていたたまれない!

 

おかげで、やっと大将軍になってからも、脳裏から痛々しさが消えなくてつらかったです。

つーか、このドラマの合間に、「王的饗宴」のチャン・チェン演じるりりしくも美しい韓信を見たもんだから、余計に残念さがつのるのかもしんないなぁ・・・。

 

項羽と劉邦 鴻門の会 (字幕版)

項羽と劉邦 鴻門の会 (字幕版)

 

 

ともかく、韓信の見せ場がやってくるはずの後半までには、もっと感情移入できますように!!


あとは、薄姫のキャラがおもしろい。
なんせ、他のどのドラマよりインパクトあって笑う。
たぶん、呂雉(チン・ランさんだし)をヒロイン枠に置いたせいで、その他のキャラ設定にねじれが生じたのではなかろうか。
劉邦にはあまり相手にされなかったけど、高い世渡りスキルを駆使して、劉恒を文帝に押し上げた!!・・・ってことなら、たしかにああいう感じになるのかもよねぇ・・・。
ともあれ、そういうちょっと新しい人物像に対して、これまでのスリコミが干渉すると、ちょっと気が散りそうなので、やっぱこのドラマ、歴史エッセンス入りのエンタメ、として、割り切ったほうが楽しそうな気がします。

登場人物

あっそうだ!
登場人物を、顔写真入りで整理したら、わかりやすくてイイんじゃない?
・・・と思って適当に手をつけたものの、あまりにも人数多すぎて気が遠くなったのと、使用許可なしにキャプチャ画像を載せるのはやっぱマズイかも?とドキドキするし、だからといって、大量の似顔絵を描くのもメンドイので、とりあえず今はこんだけ(笑)。
あくまでも自分用のメモなので、このドラマ限定のくくりではなくて、いろいろごっちゃになっています。
気が向いたら増やしていこう、という気はあるんだけどどうなるかな~。

秦始皇帝 嬴政(えい せい)

秦始皇帝

生きてる間は中国のトップとして君臨し栄華を極めたであろうこの方も、側近が死を画したために死臭を放つまで埋めてももらえず、死体で巡遊を続けるハメとなる。

書いた遺言はポイされて、大嘘の遺言を捏造されるしの、さんざんな死亡直後。
権力者のお決まり目標、不老不死にこだわって、徐福の口車にコロっとひっかかるのもオチャメ。
いろんな人が始皇帝役をしていたけど、このドラマのユー・ホーウェイさんは、低音でのぼそぼそっとしたしゃべり方が、なんとも暗くてええのよのぅ~。

二世皇帝 胡亥(こがい)

胡亥

アタイのアイドル胡亥さん。
趙高めにそそのかされてのフライング棚ボタ即位で、大はしゃぎしてハジケまくる可愛いバカトノ。
結果的には親にもらったお国をまるまるぶっつぶしてしまい、あげく若くして命を落とすという自業自得を食らう、天下のトホホ皇帝なのだぁ。
そんな残念な運命を背負ったこのキャラを、ユー・ビンさんが、顔面の筋肉を駆使しつつも、すがすがしく演じておられて萌えます。
スピンオフ希望!!

 

公主 晨曦 (しんぎ)

 

晨曦
扶蘇の娘で子嬰の姉。始皇帝の孫に当たります。
でもたぶん、ドラマ用の登場人物だよね?
実際にいた人とは思えないんだけど・・・。
登場した時点では、胡亥と並ぶアホ姫?と思ったのだが、意外と利発な姫様じゃった。それに、好きな顔だ(笑)。
宦官の、拷問部屋に閉じ込められるシーンは怖かったなぁ~。

 

その他大勢の人たち

  • 子嬰しえい(始皇帝の孫、気がふれたふりをして、リベンジを狙う。胡亥の死後、中ボスをやっつけて秦王となるけど、すぐ項羽にやられちゃうんよね。)
  • 淳于越じゅんうえつ (儒者。、焚書・坑儒のエピソードで出てくる。)
  • 徐福じょふく (不老不死をネタに、始皇帝をだまくらかすアッパレオヤヂ。)
  • 公子高こうしこう(始皇帝の子。趙高の手前、始皇帝に殉死するより他、一族の命を救う手立てがなかった。)
  • 殷通いんとう (会稽の郡守。態度は大きいけど小者なおっさん・・・。)
  • 叔孫通しゅくそんつう (太傅。なにかと、見せ場の多いおじいちゃん。)
  • 張林ちょうりん (晨曦の侍医。お話に重要に関わるフラグだけは立ってるけど・・・。)
  • 明花めいか (趙高の息のかかった女官)
  • 王離おうり (官軍の将)
  • 李良りりょう (趙国武将、秦に降伏する。)
  • 趙成ちょうせい (趙高の弟。ふうん、て感じ。)
  • よう (子嬰の娘。このキャラ、必要だったのかなぁ?)
  • 項燕こうえん (楚の大将軍。項羽と項荘の祖父。項梁と項伯の父。出番は短いけど、インパクトはある)
  • 項伯こうはく (項燕の子にして項羽の叔父。張良に恩があって、劉邦軍寄り。)
  • 虞子期ぐしき (項羽の友人にして虞姫の兄。)
  • 項庄こうしょう (項羽の弟。)
  • 鐘離昧しょうりまい (項羽の友人。項羽軍で芽の出なかった韓信に目をかける。最後を思えば悲しいのう・・・。)
  • 宋義そうぎ (楚の宰相。なんちゅーか卿子冠軍、ひどい描かれかたすぎて笑う。)
  • 項狄こうてき (項羽の部下で虞姫の父の仇。・・・ってエピソード、別になくてもよかったのでは・・・。)
  • 魏豹ぎほう (魏王の弟。側室の薄姫にごっつ依存しまくり。)     
  • 曹氏そうし (劉季がゴロツキだったころの愛人。劉肥の母。)
  • 曹参そうしん (蕭何の部下。)
  • 周勃しゅうぼつ (もと楽師。劉季の弟分。)         
  • 尾生びせい (劉季の弟分。)
  • 夏侯嬰かこうえい (県の厩舎係。劉季の弟分。)        
  • 呂太公りょたいこう (呂雉の父。お金持ち。)
  • 呂雉りょち (劉季の妻。のちの呂后である。が、このドラマではなんかヒロインぽい描かれかた・・・。)
  • 呂須りょす (呂雉の妹、盧綰から樊噲に乗り換える。)
  • 劉太公りゅうたいこう (劉季の父親。プリティー。)
  • 紀信きしん (労役を逃れてから、劉季と行動を共にする。後に大役を担う)
  • 曹無傷そうむしょう (労役を逃れてから劉季と行動を共にする。)
  • 審食其しんいき (呂雉に親切。)   
  • 酈食其れきいき (酒飲み儒学者。いいおじいちゃんなのに、ひどい目にあわせないで~!)
  • 倉海君そうかいくん (張良と共に、始皇帝を襲ったあのヒト。事後、死んだのかと思ったら、ちゃんと逃げてたらしい。)   
  • 季桃きとう (韓信に興味をもつ娘。ぷくっとシモブクレで、アタイ的には、このドラマいち可愛い!)

あっ、主要人物は、とくにメモしなくてもわかるので省きました。
気になったら、オフィシャルサイトに、合法的に載ってるやつを見ればいいもんね!
つーか、ここでそれをやったら、長くなりすぎて絶対途中で力尽きそうだし・・・。
もし、のちのちカユいとこが出てきたら、その都度対応していくかも・・・・。
ということで、何かと散らかしたまま、たぶん後半に続く・・・でも、続かない可能性もあります・・・。

2014年6月

 

一応続き・・・。

seicolin.hatenablog.com

項羽と劉邦 [ノーカット完全版] スペシャルプライスコンパクトBOX [DVD]

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項羽と劉邦 King's War データ

 

監督

  • ガオ・シーシー

キャスト

  • 項羽(こうう) 何潤東(ピーター・ホー)
  • 劉邦(りゅうほう) 陳道明(チェン・ダオミン)
  • 蕭何(しょうか) 楊立新(ヤン・リーシン)
  • 張良(ちょうりょう) 霍青(フォ・チン)
  • 嬴政(えいせい) ユー・ホーウェイ(于和偉)
  • 韓信(かんしん) 段奕宏(ドアン・イーホン)
  • 范増(はんぞう) 孫海英(スン・ハイイン)
  • 呂雉(りょち) 泰嵐(チン・ラン)
  • 虞姫(ぐき) 李依暁(リー・イーシャオ
  • 戚夫人(せきふじん) (タン・イェン)
  • 趙高(ちょうこう) 許文広(シュー・ウェングァン)
  • 李斯(りし) 李建新](リー・ジェンシン)
  • 胡亥(こがい) 于濱(ユー・ビン)
  • 章邯(しょうかん) 曹衛宇(ツァオ・ウェイユィ)
  • 扶蘇(ふそ) 葉項明(イエ ・シャオミン)
  • 晨曦(しんぎ) 小斯琴高娃
  • 司馬欣しばきん 呉暁東(ウー・シャオトン)
  • 崇信すうしん 張新華(チャン・シンファ)
  • 雍歯ようし 優勇(ユウ・ヨン)
  • 項梁こうりょう 祝延平(ジュー・イェンピン)
  • 羋心びしん 姫晨牧(ジェン・チェンムー)
  • 英布えいふ フー・トン胡東
  • 龍且りゅうしょ ファン・ユィリン范雨林
  • 季布きふ リー・ユェン李淵
  • 薄姫はくき シュー・ヤン徐楊
  • 樊噲はんかい カン・ガイ康凱
  • 盧綰ろわん ワン・ジーシー王継世

『ドラマ』キングダムⅠ第一章(1994)

THE KINGDOM/ラース・フォン・トリアー

キングダムⅠ第一章

目次

 

再放送希望!天才、ラース・フォン・トリアーの未完成テレビドラマ

 

かつて洗濯池であった土地にそそり立つ、巨大病院キングダム。
プチ国家ともいえる巨大建造物ゆえに、そこにひしめく人間たちもハンパなく多種多様。
各種個性の揃いぶみ。
過去の哀愁と足元のもろさをを匂わせる立地条件もあいまって、日常的に、ありとあらゆる怪奇現象が起こっている。

だが、そもそも「怪奇」とはなんだろう?何がヘンで、何が普通と言えるのだろう?

 

……とまぁ、誰もが独自に抱えている「病み」を、若きラース・フォン・トリアーがブラックかつシュールにあられもなく剥きだしたテレビ・ドラマで、確かに私は何度でも見たいほど大好きなのだが、この人を食ったドラマの持つおかしさから発生した笑いは、一種の自虐とも言えちゃいそう。

たぶん、これでもラース監督は大衆融合路線のつもりで、頑張っておさえにおさえたんじゃないのかなぁ~とは思ったりするものの、そんなムリは所詮導入部分ぐらいでしか持ちこたえず、やっぱし見る人をふりほどく方向に向かって、どんどん転げていくのであります。

 

で、あるにもかかわらず、これが視聴率50%を取ってたですとな?
な、な、なんと寛容な国なんだデンマーク!!
その事実だけでアタイ的には、日本がこのまま崩壊したときの移住国候補に、デンマークがランクインしました。

 

まぁ、群像劇のくせに、キャラがいちいち濃いもんだから、一話見るたびにずっしり満腹になります。でも、脂でギトギト、塩分濃い目、1度ハマったら即メタボ!みたいな香港映画みたいな濃さではなくて、各種ハーブを山盛りに盛って、トリプルチーズで焼いてみたピザ、巧みに仕込まれたアレルゲンの強いハーブが体の中で活性し、徐々に蝕まれていきました・・・・みたいな腹黒い面白さなので、満腹になればなるほど、やつれてしまいそうなフシがある。

なにはともあれ、キャラ多いので、メインだけでも整理しておこう。

 

ヘルマー医師

ヘルマー医師

キングダム・・・というか、デンマークに馴染むことができないスウェーデン人の俺様医師。
毎日、盗難防止のため愛車のホイールを外して出勤する。
自国で何かマズいことをやらかしてとばされてきたものの、デンマークに差別感を抱いているので毎日を苦々しく過ごしている。
特に、ヘルマーの顔をを立ててくれない若手医師のクロウスホイが気に入らない。
現在医療ミスの疑いで、患者の家族に訴えられそうになっている。

 

ドルッセ夫人

ドルッセ夫人

入院マニア。

仮病で入院にこぎつけては、入院患者たちを集めて、なんちゃって降霊会などをやっている。
25回目の入院でヘルマーに目をつけられ強制退院させられるが、エレベーターで生まれてはじめて本物の霊とコンタクトできた(と確信した)ため、帰宅前に26回目の仮病によって再入院する。
浮かばれない霊を成仏させられるのは自分だけ、と信じている。
昔、1週間家出をされた心の傷を利用して、息子をこきつかっている。

 

ボンド医師

ボンド医師

病理学者。

アタイ最愛のキャラクター。
ガンの研究をライフワークとしていて、研究者としてまっしぐらに行動する。
10年に1度出会えるかどうかの、理想のガンにおかされた肝臓をゲットするため、仰天の行動力を発揮する。
この人が年を食ったら「ホルテンさん」になるのです。 

 

クロウスホイ医師

クロウスホイ医師

若手医師。

病院に住んで、内部に詳しい利点を活かし、便利屋のようなことをやっている。
独自の価値観を持っており、友愛会には入らずマイペースにやっている。
医師のなかでは世間ずれしていて融通も効くのだが、ヘルマーに嫌われているため、のちのちえらいことになる。

 

モッゲ

医学生モッゲ

医学生にして熟女フェチ。

メスゴー医師長のボンクラ息子で、親からだけは期待されている。
お気に入り熟女カミーラの気を引くため、自分に似ている解剖用の死体の首をプレゼントしたが、当然そんな冗談は通じず、さらにロッカーに放置していた首が消えたことから、いろんな意味でピンチに陥る。

 

第一話 さまよえる少女

もと洗濯池。
とりあえず、ふつうそんな立地に建てます?というところからどうかしている巨大病院。
キングダムと呼ばれています。

その場に集う生きた人々をはじめ、死人や亡霊にいたるすべてのものどものワビサビを、あまねく抱え込んでいる場所となっています。
それは、現在に留まらず、過去にさかのぼって影響しているという根の深さ。

今日も今日とてキングダムでは、いろんな出来事があちらこちらで起こっています。
いたかと思えば消えている、救急車の怪。
自分を相手にしてくれない熟女の気を、あの手この手で引きたい若造。
脳外科手術の失敗で、廃人と化した少女。
逆ギレするスウェーデン人。
医師たちの秘密結社、友愛会。
能天気運動に、無駄に意欲を燃やす医師長。
病院に住み、患者のプチ墓をまつる若手医師。
エレベーターの中で、霊の声を聞く、仮病で入院を繰り返してきた老女。

・・・・・・・・・・・。

こんな話、ガイ・リッチーとかがやったとしたら、大きく名札をつけないと、誰が誰だかわかんなくなるに決まってる。
でも、これにはブラピとベニチオ・デルトロが同時に出たりしないぶん、キャラクターの違いは自然に頭に入ってきますよ。
ちなみに、レード・セルベッジアとデニス・ファリーナも同時に出ないので安心。

まぁ、なんつっても、まずはヘルマーの可愛さに尽きるんではないでしょうか。
このおじさん、すこぶる嫌なやつなんだけど、段々かわいく思えてくる現象が謎です。
極端にシニカルに描かれてるけど、行動や反応が単刀直入に人間くさいからかもしれません。
エリート意識丸出しの、3言えば10からんでくるような面倒なおじさんだけど、コツをつかめば最も扱いやすいタイプな感じで、愛人のリーモア医師との絡みの、いかにもありそうなキモ面白さがたまりません。

腕前を誇示したいものの、失敗は認めたくないので、脳手術の失敗をとがめられて逆ギレしたりするハタ迷惑さだけど、今の時代じゃ、結構絶滅しかけてる種だとも思う。

さてお話は、ドルッセ夫人が息子ブルザーと共に、ついに、エレベーターの上に少女の亡霊の姿を見たらしい。
そして、沼地だった地面が崩れはじめ、次回へ・・・・。

第二話 御国を来たらせたまえ

とはいえ、1話で地盤が崩れ切るわけもないので、地面の件は予兆程度のことであった模様です。
今日もキングダムではめくるめく出来事が洪水のようにあふれています。
医師長が目を輝かせて推奨する、「朝の空気運動」のステッカーができていたり、麻酔アレルギー患者を、催眠術で脳手術(笑)。とか。
患者は術中、幽霊少女につきそわれていて、どうやら幽霊は「悪い幽霊じゃない」とわかったりもします。

一方でボンド先生は、まだ生きてるガン患者の家族に、死んだら解剖させてくれ、とお願いに行って断られたり、もちろんドルッセ夫人も死ぬ寸前の友の協力を得て、幽霊の少女マリーの謎にぐんぐん迫っていく名探偵ぶり。
カミラの睡眠臨床実験室にまんまともぐりこんだモッゲも、悪夢にうなされ、あわてて首を回収するため、ロッカーに急いだりする。
ところが隠してあった首が忽然と消えているではないか。モッゲ、ピーーーンチ!!

ボンド医師

ともあれ、ドルッセ夫人の勇敢な捜査で、病院創設者オーエ・クルーガー博士の存在が浮かび上がった。(ここは試験に出るとこです)

その一方、とうとうロマンス関係に入ったユディットとクロウスホイ。
だがユディットは前の恋人の子供を身ごもっていたのです。
前の恋人の名は「オーエ」。ん?オーエ?続きはどうなる?

 

・・・ってことで、やっぱいいな~~キングダム。
この続きは、さらにどんどん、ウッソー!!みたいな方向に爆走、ありえないほど面白くなっていきます。


なんたって、大衆を楽しませるためのサービス精神が見てとれるのがスゴイですヨ!!
フォン・トリアーさんのような天才がエンタメを意識した作品は、多くの人を、このようにいとも簡単に楽しませてくれるんだなぁと感動します。
ただ、このタイプのデリケートな天才には、「年食うごと、だんだん大衆を置き去りにして己の世界に没頭していくパターン」ってあると思うので、キングダムに見られるサービス精神は、監督の「若さ」でもあったような気がします。
トリアーさんのバヤイ、もう、こんな作品は二度と撮らないだろうと思うだけに、プレミアものではないでしょうか!

だから、特別な意味をこめて、広くオススメいたします。
出演者がお亡くなりになったりして、未完のままではあるものの、途中まででも面白いので、運良くテレビ放送があれば、迷わず保存するが吉。
アマゾンのアフィリも貼ってはおいたが、廃盤みたいなので、もしなければオークションなどでゲットするもよし。
でも高すぎなんですよ!!庶民が手を出せる値段じゃない!!
アタイも、昔録画していたテープが行方不明で、なかなか続きの感想が書けません!
どうにかして、リマスター版を安価で出してほしいところです!

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※↑院長って書いてるけど医師長の間違いです、院長は別~。

 

2010年10月18日

 

キングダム コンプリートBOX [DVD]

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 ▼キング版はぶっちゃけ、別に面白くなかったです。

 

キングダム・ホスピタル 全6巻セット [レンタル落ち] [DVD]

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追記(2023年)

つーか、今2023年「キングダム エクソダス」が公開されてるわけですが、我が地方の映画館には上映予定がまったくない!!

旧キングダムもリマスター版が見れる状況?

都会住みの人がチョーうらやましい一瞬です。

こうなったらせめて早く配信なりDVDなりでアタイに手を差しのべてほしいです!

 

さらに追記(2023~2024年)

出るんですね!コンプリートBOX!

よっしゃぁぁぁぁぁ!

 

そしてなんと、あちこちの配信で見られる動きが出ております!
アタイはわうわうで見ましたが、アマプラでも(どっかのチャンネル系かも)見られるようになりそうです。

ユネクでも配信アリなので、そのうちお手頃になるかもしれません。

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www.video.unext.jp

「キングダムⅠ第一章」データ

THE KINGDOM (1994年・デンマーク) Riget(原題)

youtu.be

 

youtu.be

監督

  • ラース・フォン・トリアー

出演

  • エルンスト・フーゴ・イエアゴー(スティグ・ヘルマー主任医師)
  • キアステン・ロルフェス(シグリッド・ドルッセ夫人)
  • セーン・ピンマール(クロウスホイ医師)
  • ホルガー・ユール・ハンセン(メスゴー医師長)
  • ブリジッデ・ロービャー(ユディット)
  • ボード・オーヴェ(ボンド病理学者)
  • ピーター・ミュウギン (モッゲ=メスゴー医師長の息子)
  • アンネヴィー・スケルゼ・エッベ(マリー=幽霊)
  • ギタ・ニアビュー(リーモア医師=ヘルマーの愛人)
  • ジェンズ・オッキン(ブルザー看護士=ドルッセ夫人の息子)
  • ヴィータ・イエンセン(皿洗い)
  • モーテン・ロッネ・レッファース(皿洗い)
  • ウド・キアー(オーエ・クルーガー博士)
  • ラウラ・クリステンセン(モナ)
  • ソルビョルグ・ホイフェルド(睡眠実験技師、カーミラ)

『ドラマ』雍正王朝(1999)

雍正王朝(1999)フー・メイ

雍正王朝

目次

 

果てしなくむさ苦しいおじさんドラマ、面白い

別に何かの必要に迫られたわけではないが、アタイは宣言しておきます。

弁髪と、孔雀のハネつき、赤フリンジ三度笠がダイスキだ!!
清朝フェチと呼んでもらってももろ手をあげてノープロブレム。
変態と呼んでもらっても一向に絶好調。

 

というわけで、まともに買えばバカ高い中国歴史ドラマがGyaoで放映されまくり、ということならば、見ないわけにいかないのです!!!!
なんたって、フリンジ三度笠はためく王朝絵巻が目白押し!

それで、いろんな本格清朝皇帝もの大河ドラマを見たおしてきた私が言いますよ。
中でもダントツ、一番面白かったのがコレざんす!と。

 

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だいたい、雍正帝みたいな地味~~~な皇帝(と感じるのは、日本人だから?)にスポットを当てて、よくまぁこんなむさくるし・・・・おじさんキャスト群をずらりと並べ、いちミーハーな日本人をここまでトリコにしてくれたなど、スゴイといわずしてなんと言う。

今回、茶色く臭いたつ加齢の香りを、まともに正面から食らいながら、どんどん、どんどん前のめりになるという、乙女にあるまじき現象が実証されました。

 

ともかく、娯楽作品でありつつも、硬派な歴史ドラマゆえ、あらすじはまあ、ウィキペディアあたりを見てくれれば、ソコソコええ感じの下ごしらえになるんちゃうかな、と思います!!

アタイの当てにならん記憶的には、雍正帝という人は、几帳面な人すぎて、在位たったの15年、なんと死因は「過労死」という、幽王やら紂王が聞いたらのけぞりそうな、謹厳実直なカタブツキャラ!!

 

ぶっちゃけ情に流されないリストラな仕打ちをふるったせいで、かなーり、クールなお方として、その名をとどろかせていたりしていた模様!!

でも在位中、お国のお金はたんまり貯まったらしいんですよね!すっ、すごい!!

 

そんなヤリ手の働き者ってゆー、ぐつぐつ煮てもゴーゴー焼いても、エンタメとしてほど遠そうな人物をどんっと主役に、話がここまで面白くなったのは、ひとえに弁髪姿の唐国強と、見た目まるまる福々しいのに、命はかない薄幸の13皇子をおみごとに演じきった、王輝さまのお手柄であるかと、私は思う!!

ちなみに、このドラマでは悪役ですが、王絵春とか、ライバルキャラの魅力もキンピカリンに光っています。

これはともかく、見てナンボ。
人間関係の複雑さは、何度も見返す楽しみに!

あと、主要人物と思しきキャラが、視聴者になんの断りもなく、いきなりぽっくり死んじゃってて、わたしたちぽつんと事後承諾!!って言う、中国ドラマならではのラスト近くの唐突な展開も、教科書まるうつし!みたいな先読みのチョロイ脚本の、つまらんドラマを見るよりはるかにフレッシュ!

個人的に、旅情ネタ2時間サスペンスの100倍は面白かったと思います!!

(2009年,6月9日)

 

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雍正王朝 上 全5枚組 スリムパック [DVD]

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「雍正王朝」データ

1999年 中国

監督

  • フー・メイ

キャスト

  • 唐国強 雍正帝。名は胤禛。康煕帝の第四皇子。
  • 焦晃 康煕帝。清の第4代皇帝。
  • 張彦春 胤禔。康煕帝の第一皇子。
  • 徐敏 胤ネ乃。康煕帝の第二皇子。皇太子(廃太子)
  • 夏和平 胤祉。康煕帝の第三皇子。
  • 王絵春 胤祀。康煕帝の第八皇子。
  • 苗海忠 胤ネ唐。康煕帝の第九皇子。
  • 劉魁 胤ネ我。康煕帝の第十皇子。
  • 王輝 胤祥。康煕帝の第十三皇子。
  • 徐祖民 胤ネ題。康煕帝の第十四皇子。
  • 杜志国 年羹堯。
  • 常林 年秋月。
  • 杜雨露 張廷玉。
  • 趙毅 李衛。
  • 張丹丹 翠児。李衛の妻。
  • 楊洪涛 李徳全。
  • 賈致剛 弘暦。雍正帝の第四皇子。後の乾隆帝。
  • 姜光宇 弘時。雍正帝の第三皇子。
  • 袁世龍 弘昼。雍正帝の第五皇子。
  • 賀生偉 田文鏡。
  • 蔡鴻翔 隆科多。

『ドラマ』紫禁城華の嵐(2004)

金枝慾蘖 WAR AND BEAUTY/ライ・パクギン

紫禁城華の嵐

目次

 

あらすじ

 

後宮にうずまく陰謀と愛憎を、でっかい壷に投入して、よくよくこねくり回して粘りを出したようなお話でした。
ぶっちゃけ、中華(香港製)版大奥かな。

寵妃たちは、まぁそれぞれのイロイロカイロな事情から、皇帝の寵愛を得るためのドス黒い出し抜き合戦を繰り広げるものの、実はみんな別に好きな人がいて、結局いちばんのモテナイ君は、誰あろう皇帝だった!!

という、まぁ、一部の人種の、モテルための価値観を、根底から揺るがす話であった。(ドラマ自体にそんなつもりがないとしても)

 

感想

 

1度ハマれば全話見るまで抜け出せない、恐怖の華流テレビドラマ!!全30集。
30集と聞いて、どひー!!ムリムリ!!っと思う人は多いだろうが、意外とスラスラ見れちゃいました。
それに、王朝ものドラマで、30集なんてぜんっぜん短いほうですよね。
なんせ康熙王朝とかなんて、カル~~く50話ぐらいあったもんね~~~!!!
つーか、韓国ドラマなんかだと、100集超えも普通とか!

 

やっぱ、中国四千年かけてじっくり発酵されたすったもんだは、面白いしくせになるし糸を引くしで、たったの30話で終わるのが、逆に物足りなくなるほどです。

とはいえ、アタイは順不同で視聴して、大体の流れをつかむや否や、不覚にもフっと我にかえってしまいましたので……、全話見たワケじゃありません(エヘ!)。

やっぱ、こういう話はにくたらしい悪役がお話をかきまぜてくれてナンボで「みんなイイ人」になっちゃうとどうも調子が狂ってイカン……。

最初こそ、陰謀乱立後宮立身出世ものか?と身を乗り出して見始めたものの、だんだん主要登場人物のほとんどが、惚れたはれたの恋愛中心になってきて、「昼メロか?」と感じたとたん、スンっとシラフに戻ったりする。

 

つーか、私的には、アムロちゃん似の如妃(ユーフェイ)まで、恋する乙女になっちゃうあたりで、受け入れがたくなりました。
まあ、あのへんのエピソードは、好きな人は好きだろうし、各自好みの問題だろうな、とは思うけど・・・。

ただ、せめて、小禄子(シウロッジ)と福貴人(フォッグァイヤン)あたりぐらいは、感情の出所が「恋愛」よりは、「友情」であってくれれば、もっと親身に応援できたのになぁとか思います……。

 

けど、福貴人の、「好きな人にかまって欲しくて、毒を飲む」という行為に及ぶ心境は、ミュンヒハウゼン症候群とか言って、現実的に、人の心理としてありえることを思うと、マジ怖いです。

日本でも、他人の関心、同情などをひきたいばかりに、わが子に汚水点滴をした母の事件が、代理ミュンヒハウゼン症候群として、まだ記憶に新しいものがあります。
そこまでいかずとも、「人の関心を得たい」という感情は、ときにとんでもない行動を起こさせるし、悲しみや寂しさや愛情や願望のような、ふつうの人間らしい感情こそが、エスカレートしちゃった時、そのベクトルの向け方次第では、とても、クワバラだったりする。
たぶん、パワーが増すほどに、渦中の本人にさえ制御不能になってそうやし。

 

それに比べりゃ、損得勘定や保身のようなものをルーツとする、チョイコウコウのようなわかりやすい「極悪」のほうが、よっぽどカワユイもののように思えてくるよね。
いやホント。

まぁ、そうは言ってもメロドラマやから、そんなこんなはあくまでもオツムのカタスミの余興であり、オツムのどまんなかでは、思いっきりドロドロな女の戦いを、やんややんやとミーハーに、手に汗にぎってれば、順調に楽しめるお話でした。

 

ただ、キャラの性格の逆転ぶりが、あらかじめ計算しつくされたストーリー進行というより、単に、2転3転したほうが面白いやろ!!……みたいなノリだったような気はします。
なんつっても最後の最後で「そんなご都合な最後なんかいっっ」と、アタイちと暴れちゃったよ。

まぁ、突っ込みはじめるとそのあまりの果てしなさに、本来のドラマの面白さを台無しにするおそれがあるかもしんないので、そこはおおらかに受け止めたいと思います。

 

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ただひとつ、孫大人(シュン・パッヨン)が、なんでそんなにモテルのかいのぉ~~?っつーぐらいのツッコミだけは、声を大にして言っときます。

いや、確かに、序盤の、感情をおさえたクールでニヒルな表情からにじみ出るやさしさなんかを見せ付けられると、弁髪にあのお帽子のいでたちながら、だんだん、だんだん、カッコ良く見えてくるのは間違いナイのだ。

いやぶっちゃけ私も惚れました。ただしそれ、錯覚だよね!!

だって、よくよく冷静に考えれば、医師としては優秀ながら、父親への反抗期が長すぎるただのダダッコ!!! 罪のないけなげな女房をほっぽって、遊郭に入り浸り酒びたり、あげく皇帝の寵妃に道ならぬ恋だと?? 何から何まで、最悪じゃん!!

 

ともかく、そんなバッヨンにしなだれて、美女がはらりと着物を脱げば、清の時代特有の、例のキンタロの腹掛け下着!! それにてセクシー・シーンに突入する、ああ、中国時代劇!!

うむ、やっぱ、なんだかんだと、やめられませぬ。

 

2009年5月25日

 

紫禁城 華の嵐 DVD-BOX2

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紫禁城 華の嵐 DVD-BOX1

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「紫禁城華の嵐」データ

WAR AND BEAUTY 2004年 香港

監督

  • ライ・パクギン

キャスト

  • 安茜(オンシン)張可頤(マギー・チョン)
  • 爾淳(イーソン)余詩曼(カーメイン・シェー)
  • 玉瑩(ヨッイン)黎姿(ジジ・ライ)
  • 孫白湯(シュン・バッヨン)林保怡(ラム・ボーイ)
  • 如妃(ユーフェイ)(シェレン・タン)
  • 孔武(ホンモウ)陳豪(チャン・ホウ)
  • 陳爽(チャンソン)
  • 福貴人(フォッグァイヤン)(ジェイド・リョン)
  • 宝嬋(ポウシン)陳霽平(マリア・チェン)