The Black Dahlia/ブライアン・デ・パルマ
目次
ミア・カーシュナーが可愛いすぎてせつない
あーーーーーーーーーー、面白かった!!!
もちろん、ブライアン・デ・パルマ映画だったら何でも好き!って持病はあるけど、それだけじゃーない。
こういう、妙に込み入った話が好きなんです。
日頃アタマ使ってないだけに、脳みそ活性フラシーボ効果がありがたいし、一応ほつれがほどければ、リンチ映画のようなモヤモヤはなし!
最初、登場人物の区別をつけるだけでも、アタイは結構大変だった。
なんせ、アイスマンとファイアマンの名前が、ブランチャードとブライカートという、微妙にまぎらわしい名前!日本語で言えば、冷たい人がきんぴらさんで、熱い人がこんぴらさん?みたいな。
で、どっちがジョシュでどっちがアーロン?
その上、1人につき3通りぐらいの呼び方があるんだからヤヤコシー!!たとえばエリザベス・ショートならブラックダリアとかベティとか!リズとかベスとか呼んでくれればまだしも、ベティってダダダダレだっけ状態!!
もしかして、アホが見てはいけない映画か?でもアホなりについてくぞ!
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と、オツムには多少ムリをさせたけど、映像美の素晴らしさで、アタイしっかり報われました。
撮影の人いいよね~。役者さんもいいね~。セットもいいな~。
八百長試合で、バッキーとリーが殴りあうシーンのいろっぽさ!!汗がとぶっ!血が噴き出すっ!ボキって何っ、うおおバッキーの前歯がぁぁぁぁっ!!
……とアドレナリン全開でコブシに汗を握りつつ、生きていく上の暗黒と悲しみ、得るものの代りに失うもの、そういうテーマが、瞬時にアタマに刷り込まれる名シーンだと思いました。
そして、バッキーとリーをつなぐケイ(スカーレット・ヨハンソン)の、エロ清純さ!!最後に白いセーターを着て出てくるケイを見て、思わず夕食は白ごはんとタラコ!!に決定したりする。ちょっと違うか。
あと、ミア・カーシュナーがすごく良かった!!可愛いし寂しそうだしなんと言っても声が!!!さぞかしデ・パルマさんも、「どやっ!!エエやろ!!」っとほくそえんでそう。
女優陣の中では、ヒラリースワンクだけが妙にイカン!と最初はミスキャストかと思いました。
「美人」と説明されて、「そっくり」と説明されて、コッチもそう思い込む必要を感じるものの、どうにもこうにも本能が拒絶する!!
でも、あとからよくよく考えてみれば、あの下品な一家に育ち、しかもあの2人の娘なワケで、だったらやっぱりヒラリー・スワンクで正解だったかも、とか思いなおします。ドレスアップして赤く口紅をひいた彼女の奇妙なバランスの悪さ。
それもエルロイの描きたかった、暗黒のLAの一部なんじゃないのかな、と。
ともあれ、エリザベス・ショートが生きたまま口を切り裂かれるシーンの狂気!!
白い死体のむごたらしさ、現場にのこされたひとすじの髪の毛のおぞましさ。
恐ろしいのは死体ではなく、人の心に潜む感情。実情。なりゆき。
あーーーーーヤダヤダ!キョワイキョワイ!!ってなります。映画館を出ても、しばらくずーんと重いこと、アスファルトにめり込むゾウのごとし。
それでも、もう一度見たくなる。
奇妙なバランスで保たれる三角関係の繊細さ。忘れちゃいけないアイスの絶倫!
相変わらず顔がそうなる役なのね(笑)!!っと懐かしさが募るWフィンレイ!
帰り道、走馬灯のように、いろんなシーンが駆け巡るのだ。
帰り道といえば、ウィリアム・フィンレイに似てる人を1人思い出したけど、やっぱ本人には言わないほうがいいだろうなあ……。
2006年10月
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「ブラックダリア」データ
The Black Dahlia 2006年 アメリカ
監督
- ブライアン・デ・パルマ
出演
- ジョシュ・ハートネット(バッキー・ブライカート巡査:アイス・マン)
- アーロン・エッカート(リー・ブランチャード巡査:ファイアー:マン)
- ヒラリー・スワンク(マデリン・リンスコット)
- ミア・カーシュナー(エリザベス・ショート)
- スカーレット・ヨハンソン(ケイ・レイク)
- フィオナ・ショウ(ラモーナ・リンスコット)
- ウィリアム・フィンレー(ジョージ・チルデン)
- リチャード・ブレイク(ボビー・デヴィッド)
- ローズ・マッゴーワン(シェリル)
- ブライアン・デ・パルマ(エリザベスのスクリーンテスト・ディレクター声だけ)