『映画』クリムゾン・ピーク（2015）

Crimson Peak / ギレルモ・デル・トロ

目次

待望の、デル・トロ監督発ゴシック・ホラー

やっぱ、でるちゃんのゴシック・ホラーというからには、あらかじめ「最高！」と決まりきってるわけなので、ほかに何をごちゃごちゃ言う必要がありましょう。
なので、今回は、「またミーハーがジタバタ喜んでおるわい。」とでも思っていただけたら何よりです。

あらすじ

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ミア・ワシコウスカ演じるイーディスが、小姑つきの没落名家に嫁に行き、さんざんな目に遭う話です。
その没落名家というのが、屋根に穴があいてて寒風吹きすさんでるわ、地盤が赤粘土で、床はズブズブしずんでネットリだわ、ついでに幽霊も出まくるわ、しかも蛾までおるんかい！って物件で、よくそんな家で新婚生活を送ろうと思えるな！と、イーディスの強心臓に驚愕する。
アタイだったら到着するなり、犬を連れて走って逃げるぞ！

感想

と、いうわけで、ありとあらゆるヤバイ展開が目白押しです。
とくに風呂！！最初は赤い水が出るけど、って、それスルーしちゃアカンでしょ！
だから、結婚すんなら、アタイおススメのチャーリー・ハナムにしとけとあれほど！ 

・・・とイーディスに対しムズムズ要素が炸裂するものの、アラン（ハナム）はアランでややこしい姑がくっついてる点は互角だし、さしあたって、トム・ヒドルストンが正装をして目の前に現れて、入魂の小説をほめてくれたりしたら、まぁ、よろめくよな。
仕方ないよな・・・。

ただ、ミア・ワシコウスカって、意思の強そうな顔立ちのせいか、どんなにフリルがひらひらでも、ぜったい仁王立ちで生き残りそうなイメージあるからなぁ～。
幽霊屋敷に住みはじめても、「ヒロインというより、猛者」みたいな安定感はあります。

つーか、フリルひらひらの衣装自体が、見るからに防御力高そう。
物語が進むにつれて、どんどん成長するかのように大きくなってく、パフスリーブの頼もしさ。これ監督の意図なのか？
でも確か、「アート・オブ・ダークネス」で、イーディスのキャラは「脆さ」を表現してるみたいなことを言ってたよーな気がしたんだけど・・・・。

うん、・・・・脆そうではない。

一方、ジェシカ・チャスティン演じるルシールの凄かったこと。
クリムゾン・ピークの魔力に翻弄される女の性、みたいなおぞましい悲しさを、圧倒的な美しさで見せつけられて、思わずアタイのまばたきが増えた。
たぶん、女優さんの中でも、世界一深紅が似合う人じゃない？

そうと決まれば末永く、どんどん血の色に染まって欲しい！

とにかく、画面の隅から隅まで「見どころ」と言っていい映画だと思います。
オタクのこだわりが行き届きすぎて凄いよもう。
文句？ないない。
おぞましいのに美しい、という、説得力は、その他の小言を、いっさいねじふせることができるのだ。
やっぱり、でるちゃんは天才でサイコーですね。

クリムゾン・ピーク [Blu-ray]

アート・オブ・ダークネス

でるちゃん本には、所有する喜びがあると思います。高いけど。
アタイもついつい、でるちゃん本だけは、出たら買ってしまいます。
なんせ、軌道を逸したこだわりで、あきれてモノが言えないぐらいの充実ぶり。

カンバーランドの見取り図まであるんですよ。
あーとあそこがこうなって、と、ページをめくるたび血がさわぐのよ。

読んでよし、なでてよし、嗅いでよし、おまけにマクロ写真を撮るときに、被写体の後ろに置いておけば、ゴシック風な背景にもなる！

ギレルモ・デル・トロ クリムゾン・ピーク アート・オブ・ダークネス

 ▼こちらもおススメ。めっちゃボルテージ上がる本。
ただ、やぱし高価！アタイのような庶民は、清水の舞台から投身買いするしかない。内容を見れば、そりゃ高くても仕方ないか、と納得するけど、食生活への犠牲、という痛みを伴いつつゲット。

ギレルモ・デル・トロ 創作ノート 驚異の部屋[普及版]

そうだ、図書館に置いてくれればいいのに！ 
でも、そう簡単に割り切れない、「いつでも読めるように置いときたい！」って衝動が、おさえられなくなるのよねぇ・・・。

「クリムゾン・ピーク」データ

Crimson Peak　（2015）アメリカ、カナダ

監督

• ギレルモ・デル・トロ

キャスト

• ミア・ワシコウスカ（イーディス・カッシング）
• ジェシカ・チャステイン（ルシール・シャープ）
• トム・ヒドルストン（トーマス・シャープ）
• チャーリー・ハナム（アラン・マクマイケル）
• ジム・ビーヴァー（カーター・カッシング）
• バーン・ゴーマン（ホーリー） 
• レスリー・ホープ（アランの母）
• ソフィア・ウェルズ（ちびイーディス）
• ダグ・ジョーンズ（母幽霊、シャープ姉弟の母幽霊 ）
• ハビエル・ボテット（マーガレット、パメラ、エノーラの幽霊）