ミーハーdeCINEMA

ミーハーが映画やドラマを見てはあれこれとつぶやいてます。

『映画』ドリアン・グレイ(2009)

Dorian Gray/オリヴァー・パーカー

ドリアン・グレイ

目次

ベン・バーンズとコリン・ファース共演の耽美

白状するけど、何度か船をこぎながら、数日かけて最後まで見ました・・・・。

だからといって、ダメ映画!とさわやかに宣言し、ちぎってポイと投げて清々しいような類のモンではなく、ただ単に・・・アタイがイマイチ乗り切れなかっただけなんですけど・・・。

なんせ、あまりにも有名どころのストーリーゆえ、あらかじめオチが世界中に知れ渡ってるというハンデがあります。
つーか、そんな致命的なハンデを避けるどころか、わざわざがぶり寄りまくる、昨今のリメイクブームってなんなのだろう。

いやいや!お話におカネを使わないぶん、よほど斬新な仕掛けでもってあっと言わせてくれるつもりかも!
・・・とつい性善説で身を乗り出しても、ほとんどのリメイク映画に乗り出した身をたたき落とされ、後ろ足で砂までかけられるハメになります。ヒデェ!

 

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感想

でもドリアングレイ物の場合、目新しいドッキリは抜きにしても目の保養ってところにかけては、きっぷ良く盛って欲しいですよね。

実際、パッケージのチープなCGくささに若干不安を煽られるものの、キャストに連なる「ベン・バーンズ」や「コリン・ファース」、「レイチェル・ハード=ウッド」「フィオナ・ショウ」ナドという名前に「メジャーお墨のJISマーク」がかぶって見えるのって、私だけじゃありませんよね?

ましてや監督は、「Mrビーン気休めの報酬」でメガホンをとったオリヴァー・バーカー!!!
・・・・「ん~~?」
ま、まぁそこは置いといて。

ともかく、絶世の美青年が美貌を武器に放蕩の限りを尽くし、欲望に溺れるお話なんだから、誰がどう撮ったところで「お耽美」に寄せる期待だけは外してくるわけないでしょう!(キラキラ)

 

ところがこのドリアン・グレイ、その、肝心要の「耽美」が微妙?
そもそも、ベン・バーンズって確かに美形ではあるけども、すごい美形ではあるんだけど、このシチュエーションでは、そ、そ、それほどパっとしないのでは・・・(コラ)。

だって、ドリアンですよドリアン。
アタイ、自慢じゃないがドリアンキャラメルで1度死にかけたことがあるんですよ!
その時おそれいりましたよね、ドリアンに比べたらクサヤも納豆もただの子供だましだと!
以来、ツネヅネあの殺人的な個性には一目置いているのです。

ドリアン・グレイ

 

なのにベン・バーンズさん演じるドリアンは、どう考えてもパパイヤキウイ、ややマンゴー?
たしかに糖度の高さは相当なのだが、ぶっちゃけ美貌が真っ当すぎて、背徳の陰りが見当たらない!
つまり、ドリアンたるべきキョーレツな個性と腐敗臭が、あまし感じられないのです。

 

つーか、最初のほうでバジルがドリアンに魅せられてラフスケッチを描きますよね?
私的には、あのスケッチが琴線にかすりもしなくてややしょんぼり。
あんな教科書のお手本みたいなスケッチでは、バジルさんの才能を信用するどころか、霊力が宿る条件に疑問を抱き、映画の流れからおいてけぼりに。

魂の汚染が反映するはずの、肖像の劣化ぶりもちょっとチープすぎじゃないのだろうか・・・。
少なくとも、九相図の膿爛相ぐらいを謙虚に期待するアタイとしては、単なるハゲオヤジのラスボス肖像なんてとてもじゃないが認めるわけにはインカ帝国。

 

それにさ、この映画の展開ってストーリーが大昔からネタバレしているという点に頼りすぎじゃないのかなぁ?
もし、ドリアン・グレイ初体験だったら、説明不足すぎてわけわからん!ってなりそうな。
シビルの死、という大イベントなんかもあまりにもそっけなさすぎよ。

ともかく私のトボチイ洞察力では、リメイクならではの何かをうまくキャッチできませんでした。
たぶん、そもそも向こうが「投げてない」んだと思うんですけど・・・。
もしや、しょ、正直者にしか見えない球だったりしたのかなぁ?

 

コリン・ファース(ヘンリー)

 

あっ、ただ、バジルとドリアンの肉体関係を匂わせるシーンはちょっとムフフで、思わず「え?」と身を乗り出してしまったかもです。

あと、ガッツリ髭のコリン・ファースを見て、今後丸顔の人に髭とマオカラー的な襟の組み合わせをオススメするのはやめてあげよう、と思いました。

つーか、アタイはてっきりシリアスと思って見てたけど、今思い返してみればもしかしてもしかしたら、これってコメディ映画だったのかも・・・!(コラー)

そう考えると、何か腑に落ちていく気もするのだが・・・。

レイチェル・ハード・ウッド

そうそう、シビルのレイチェル・ハード=ウッドは、妖精みたいに可愛かったです。
あんな巨大なおりぼんを装着して「防御力高!」ってならずに「可愛い!!!」と思わせてくれる説得力!!!

もちろんレベッカ・ホールも美しかったけど、アタイがドリアンだったらスルーするかも・・・。


確かに、ヘンリーの娘エミリーの存在のおかげで話がキレイにまとまった気はするけど、執着の散り際はもうひとつエグいほうが実感あるもんなぁぁ・・・。

 

ドリアン・グレイのシビルことレイチェル・ハード・ウッド

 

2012年8月

 

「ドリアン・グレイ」データ

Dorian Gray(2009)イギリス

 

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ドリアン・グレイの肖像 (新潮文庫)

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監督

  • オリヴァー・パーカー

出演

  • ベン・バーンズ
  • コリン・ファース
  • ベン・チャップリン
  • レベッカ・ホール
  • ダグラス・ヘンシュオール
  • レイチェル・ハード=ウッド
  • フィオナ・ショウ