The Hot Chick(2002)/トム・ブレイディ
オネエ必見!!
ギャハハハハ。
バカです。一点の曇りもない、澄みきった大バカ。
主人公ジェシカは、ティーンズ映画に定番の、軽薄美人女子高生。
適度にご迷惑を振りまきながらも、それなり平和に、青春をどっぷり満喫中。
ところがある朝突然に。
……おっさんになってた!!
さすがのジェシカも、わが身を見つめてパチパチクリクリ。
……これは悪夢かバッドトリップ?それとも目の難病の発症か?
えええ?うっそーん!こんな超常現象が、ゲンジツだって言うの???
恐ろしいことに、鏡に映ったそのおっさんには、 鼻毛が!耳毛が!!乳毛が~!!!!!……生えていたのでありました。
まぁ、いくらジェシカには信じられない出来事であっても、大林宣彦に馴染みのある、日本人には一目でわかる。
『おれがあいつであいつがおれで』、そうだ、これはあの「転校生」現象なのだ。
だけど、リア充女子高生の悲劇はあの二人の比じゃないんです。
なんせジェシカの入れ替わった体の相手は、こともあろうによりにもよって、あえて実名をあげちゃうと、
「 最もばっちいバージョンの ロブ・シュナイダー(爆)!!!」
ああああああ・・・・バラ色だったはずの人生が、ドドメ色に変化した瞬間です!!!
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でもまぁ、なっちゃったもんは仕方ない!!
なんとジェシカ、意外とたくましく頭を切り換え、むさくるしくも見苦しいおっさんになっちゃった自分を、せめてチョッピリでも見栄えよくしようと、涙ぐましい努力をします。
毛ズネをむしり、消臭スプレーを浴びまくり、身なりをピンクにととのえてみたり。
いくら外見がおっさんでも、かわいいファッションにキュートな仕草は忘れないし、いくら外見がおっさんでも、好きな人はカレだけだし!!
ナドと、ジェシカになりきるロブ・シュナイダーの美少女ぶりが、ただひたすらにものすごい。
なんつってもだんだん目が慣れてくるに従って、妙に愛らしく見えてきたりして、幻覚作用があなどれぬ。
ロブ・シュナイダーのくるんとした青い目は、ある意味くせになるからなぁ。
できれば認めたくなかったけど、ジェシカというキャラクター、レイチェル・マクアダムス演じる美人より、オッサンになってからの方が格段にかわいいんです!!女の子として!!
ついでと言っちゃ~ナンだけど、今回チョイ出のドレッド=アダム・サンドラー、意外にいい味出てましたし。
アホまるだしにボンゴ叩く姿は、オネェピンクに疲れた充血マナコへの、ある意味一服の清涼剤かも……。
私は生まれてはじめて不覚にも、アダム・サンドラーってカワイイかも、とか思っちゃいました。あ、あ、あくまでも適量ならば!
ということは、ということは、オバケ屋敷とか好きなお友達とかになら、うっかりオススメしちゃっても、喜んでもらえる、かもしんない。
総じて言えば、ああ面白かった。
結論、一部ホルモンに異常をきたしそうな危険はあるものの、あくまでも自己責任として楽しみたい、オバカでカラッポでギャハハと下品で愉快な、軽薄すぎる一品。
2004年2月
「ホット・チック」データ
The Hot Chick 2002年 アメリカ
監督
- トム・ブレイディ
出演
- ロブ・シュナイダー(クライブ/ジェシカ)
- レイチェル・マクアダムス(クライブ/ジェシカ)
- アンナ・ファリス(エイプリル)
- マシュー・ローレンス(ビリー)
- エリック・クリスチャン・オルセン(ジェイク)
- ロバート・ダヴィ(スタン)
- メロラ・ハーディン(キャロル)
- アレクサンドラ・ホールデン(ルル)
- アダム・サンドラー(ボンゴマン)