HOUSE OF 1000 CORPSES/ロブ・ゾンビ
目次
悪魔のいけにえネタのお祭りワッショイ!
話はまんま「いけにえ」なので、
「ハロウィン前夜に通りがかった4人の若者、「殺しが趣味」の変態家族にとっつかまって、世にも楽しくなぶり殺される」という、2行でオッケ!な感じです。
しかしその2行の中身が無茶に濃ゆ~ぃぃので、振りほどこうにも剥がれません。
初監督作とは言うモノの、さすが4000本ものホラービデオを所有しているという人だけあって、悪趣味さにいちいち神経が行き届いてるというか、細かいスミズミまでイっちゃってるとゆうか、ロブ・ゾンビさんったらほんとにもう、というか。
趣味の殺し……というと、さぞかしハードにグログロ?とそれはそれで別の期待はサクっと却下。
なんせお祭り騒ぎなんで、残酷シーンもショー見物のつもりでライトに見れば、テンションノリノリになってしまうという、ふざけた仕上がり!
マーダーライドショーとは良く言ったよね!
邦題GJ!
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感想とか
まぁ確かに被害者の若いのは、切られたり剥がされたりつながれたり、うさうさコスプレされたりするんですけど、あまりにもスプラッタに免疫がない人はともかく、理科の標本が正視できる人と、風船に針を立てて割ることに抵抗ない人、ガラスのキーキー音を聞いても鳥肌が立たない人、マイケル・ジャクソンを直視できる程度の度胸があって、身長145センチ以上なら、「 まあたぶん安心、大体大丈夫 」あとくされもないんじゃないかなぁ。と言ってみる。
なんせ殺人鬼一家のテンションが、始終バリバリはみだすほどに全開すぎて、殺されるほうの若者たちも、つられてハシャいでるフシがある。
おかげで見ているこっちも気がラクっていうか。
そんな明るくもスプラッタな極悪は、シェリ・ムーン扮するベイビー・ファイアフライの無邪気さと、確信犯的に挿入される脳天くし刺し系の豪華な音楽で、ますますどうかしていきます。
あの雰囲気の中では、「助けて」なんてヤボなセリフは恥ずかしくて、なかなか言いだせなくてつい死んじゃうのも、なんかわかるよ!!
クライマックス、1000はあろ~かという死体でみっちり埋め尽くされたドドメ色の通路も、 臭わない以上、オブジェや背景と変わりなし!
ハッキリ言って、こんな通路、一家に一本欲しいっちゅーの!
しかも殺人鬼、ゾンビ、サイボーグ何でもでてくるオールスター地下道なワケだから、他人事として見ているぶんにはこのサービスのよさに感激もひとしお。
でも結末はかなり嫌すよ!!殺人鬼のなかでも、最も相手が悪いしね!
というわけで全体的に、このビジュアルのよさに心を奪われ、音楽の楽しさに恍惚となったら、すでにカタギには戻れないカンジ。不気味さとハッピーさを独特にシェイクしたテイストは、3日の徹夜明けに見る万華鏡みたいにインチキでサイケデリックでハイテンション。
チープでうさんくさくてウソっぽい 。これだヨ、これが好きなんだ!と、ちょっとマイケル・ベイ(テキサス・チェーンソー、ナドという、つまらん「いけにえモノ」を作った犯人)に向かって言いたくもなるってもんであります。
細かいところでは、グランパやオーティスのモミアゲが長々ソヨソヨと伸びているところなんかがDNAの神秘っちゅーか、無意味に細心の気配りっつーか、めっちゃ百会のツボに効く。
とゆーわけで、案外と言うかちゃっかりと言うか、ひとつ間違えば後世に残したくなったりもする、個人的ベタボメB級映画となりました。
(2004年)
▼ちなみに、続編の感想はこちらでござる。
「マーダー・ライドショー」データ
HOUSE OF 1000 CORPSES 2003年 アメリカ
監督
- ロブ・ゾンビ
出演
- シド・ヘイグ(キャプテン・スポールディング)
- ビル・モーズリー(オーティス・ドリフトウッド)
- カレン・ブラック(マザー・ファイアフライ)
- シェリ・ムーン(ベイビー・ファイアフライ)
- マシュー・マッグローリー(タイニー)
- クリス・ハードウィック(ジェリー)
- ジェニファー・ジョスティン(メアリー)
- エリン・ダニエルズ(デニーズ)
- レイン・ウィルソン(ビル)
- トム・タウルズ(ジョージ・ワイデル)
- ウォルトン・ゴギンズ(スティーヴ・ナッシュ)
- ロバート・アレン・ミュークス(ルーファス・Jr)
- デニス・フィンプル(ヒューゴ・グランパ)
- ハリソン・ヤング(ドナルド・ウィリス)
- ウィリアム・バセット(保安官ハストン)