ミーハーdeCINEMA

ミーハーが映画やドラマを見てはあれこれとつぶやいてます。

『映画』メイ(2002)

MAY /ラッキー・マッキー

MAY-メイ

目次

あらすじ&感想&メイのお母さんのスピンオフホラー希望

幼い頃からメイは、望まぬ孤独に耐えてきた。

もとはといえば、生まれついての斜視。
そしてそれをふびんに思った母親からプレゼントされた、黒光りのアイパッチ( オサレだとは思うけど……)が、メイのビジュアル方向を決定づけた。

生身の少年少女が誰ひとり寄り付かないという子供時代。

そんなメイの友達といえば、誕生日に母親が「友達が出来ないのなら、作ればいいのよ!!」などといい放ち贈ってくれた、むやみに気持ちのこもった手作り人形だけ。
なんせその人形は、長く母親の親友だった(……え?)!!!

そんな大事にしていた友達を……孤独なメイのために、わざわざ譲ってくれたわけ。


……って、言葉にするとまるで美しい親子愛かのようだけど、母親から与えられたその人形つーのが。

めーーーーーっちゃ怖いんだよこれがまた。
コツコツとホラー耐性ゲットしてきたアタイの努力がこっぱみじんに吹き飛ぶような、身の毛もよだつシロモノなのだ。

泣いちゃう!こんなモン貰ったら泣いちゃうって!!
しかも直に触ることも許されない、ガラス越しの人形。(ポイント)

込められているのは母の愛??つーか、誰が見ても呪いじゃん!!?


ところがそんなドキドキを、こともなげにソデにして勝ち誇る男、その名もラッキー・マッキー。

やがて一人の観客としてもう一段ひっくり返りそうになったのが、メイの孤独を強烈にバックアップしてくれ精神的にトドメまで刺してくれる、存在感も莫大でハタ迷惑な母親が、単なる脇役 でしかない!といういさぎ良さ!

ぶっちゃけ、人形くれたら、もう出てこない!!
なんかわからんけど、江戸っ子じゃん!?!


まあそれはともかくですよ。
ガラス越しのお人形をホットなオトモダチとして、嬉しそうに受け入れちゃったメイ!受け入れた時点でもうその性格を、母親や状況だけのせいにはできない、自給自足の「ヘン」決定!

そして時はまたたく間に流れ、すっかり年頃の少女になったメイ。

斜視矯正コンタクトのおかげで、生まれて初めて見た目はふつう(??よぎる濃い疑問??)の美少女になっちゃったからさあタイヘン!!

たったひとつのお友達(人形)と、ガラス越しに心を通わせつつも、これまでおさえにおさえてきた願望がふき出しはじめて、ついに生もののレンアイを求めはじめる!!

 

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好きな男の子ができた!会いたい、さわりたい、気づいてもらいたい、好きになってもらって、大好きなあの手に撫でられたい!

年頃の女の子ならあたりまえに思うこと!
あぁ、青春の甘酸っぱい恥ずかしさ!

というわけで、メイの行動自体は「初恋が来た道」のチャン・ツィィーと大差ない。ぜったい。
でも、メイ役はチャン・ツィィーではなく、アンジェラ・ベティスなのだった!!!(重要)

ごめんよごめん、まじごめん。
けど傍観者として見るにつけ、することなすこと気持ち悪い!!
なんのたくらみもないはずの、純真無垢な笑顔も怖い!!
フェロモンのかわりに、電磁波がダダモレ!

一応アタイも人として、見た目だけで人を判断することのアホらしさは実感してる。
でも、やっぱり第一印象の第六感はたまにイイ仕事をするちゅーか「アンジェラ・ベティス演じるメイ」にウフっとほほえみかけられても、勝手に背筋が凍りつくよね!!

本能によって身を守る、正しい条件反射ってやつだよね!


ってわけで、そそくさと彼氏に逃げられたメイ。
ますますビョーキにキレまくる……。

こんなに可愛く変身したのに、それでもみんな去っていく!
でももぅ二度と孤独には戻りたくない!!テコでもムリでもなにがなんでも!!

そして、お裁縫が得意なメイがとった行動!

それはお気に入りのパーツを集めて、最高の友達を縫い上げること。
それも、心をもみくちゃにされて悲鳴をあげてるようなメイの心情を思えば、無理ないよ、と同情できるし、パーツのみなさんも我慢してよネって感じです。

ってあらすじに、泣いてばかりいたわけではない。

メイがありとあらゆるお気に入りパーツを寄せ集めて作り上げるパッチワークな「友達」があまりにほのぼのとカントリーっぽくオシャレなので、不覚にもアタイ、ちょっとウフってなりました。

お気に入りパーツの中に『顔』が入っていないのが、デザイン的にもほほえましくて良かったです。


んで、お話のほうは一応痛々しながらも「メイ!良かったね!」ってゆーヒューマンな方向に着地するので救われます。

ただし、あまり長持ちしそうもないのがせつない。

 

まぁ私的には物語の進行よりも、ハッキリ言ってジェームズ・デュバルのバネのある髪型が激しく印象に残ってます。
トランポリンで遊ぶ時とか、とっさに振り向く時とかとか、どんな動きをするんでしょ、あれ。

ちなみに彼は、乳首を冷やそうとしたばっかりに、えらいハメになるのだが、いくらなんでも、はじめてのお宅訪問で、乳首を冷やしたくなるヤツがこの世の中にいてたまるか!!
と思わずつっこんでしまったことで、自分の心の狭さを自覚しました・・・。

2004年5月

 

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「メイ」データ

MAY 2002年 アメリカ

監督

  • ラッキー・マッキー

出演