KISS OF THE DRAGON(2001)クリス・ナオン
ジェット・リーがカワイイ
昨日、ナニゲにテレビで見たら面白かった。
リアリティのある映画やゲージツ映画もいいんだけど、こおゆう徹底した大ボラ映画も、結構好きかもしんないなぁ。
悪役は、飛び出て嬉しいチェッキー・カリョ。
今回もすがすがしいほど元気にキレまくり!!
……そんなごひいきカリョ様が出てきたあたりから、洗濯物をたたみながら見ていたはずが、いつしかソファにどっかりとあぐらを組み、テーブルにはコーヒーと生八つ橋まで乗っかって、さあどこからでもかかってきなさい状態にバージョンアーーーーップ。
つ~か、リュックベッソンの映画って、現実的な目で見ると、いつも男のタコな夢を描いていて、かなーりアホらしいんだけど、女はそれを見ながら、「アホくさ。でもアホだから可愛いカモカモ。」なんちゃってニッコリ思わされちゃうフシもあるよね。
同じ男のアホ夢映画でも、「梟の城」なんぞのように「ウンコか?却下!!」のヒトコトで片づく映画もありますが、 この映画には現実離れした男の夢を表現しながら、ないものねだりな女の夢も叶えてくれるような、心地よい錯覚感があるわけヨ。
だもんで、映画を見ながら、合いの手が入る入る。
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サテ、ジェット・リー扮するジョニー(違う)という男は、見た目ぱっとしない小さな男です。
しかしてその実体は、まんまるいくせに憂いを秘めた深い瞳と、ありえないほどの圧倒的な強さ、クールでホット、しかもすばしこく、冷徹で木訥で、気の利いたことはなんにも言えないけど可愛いという、魅力になんの脈絡もない、ありえない男なわけです。
ああ、これが男の理想とする男なのかなあ・・・。
ともかくそんな、実際にはいるわけないキャラ設定のジェット・リーと、しがない娼婦のブリジット・フォンダの関係が、「ラブ」かどうかは微妙なところ……。
ま、仮に「ラブ」だとして……。
女の立場から見れば、ヒロインの愛娘を回収しに行くジョニー(違うって)の姿は、ああ、これが愛なのネ~!とうっとり感動のデキゴトです。
しかし実際悪の巣窟(警察)に乗り込み、敵をバッタバッタとなぎ倒す最中のジョニー(違うってば)さんの頭の中は、これが少女マンガキャラでない限り、ぜったいカラッポに決まってるんです。彼女の姿なんて、みじんも浮かんでないに決まってるよね。
ジョニーが普通の生身の男なら、ただ目の前の敵を倒すことのみに、心底没頭しているはずで、ハッキリ言って、その時点だけに絞って言えば、「好きで戦っているだけ」だろう。
でもさぁ。
そんな男の舞台裏に目をつむり、女の立場でウットリと思い描けば、たったひとつだけだとしても、この世でいちばん大切!ってぐらいの願いを、死にものぐるいでかなえてくれる男ってどうよ?
しかも、ジョニーさんったら、「クール」をくっきり絵に描いたような不言実行。
そらもう、女にしてみたら、ポーっと血糖値も上り、ドーパミンだってPEAだって放出するよね。
そうだよ。
女は、「もー。靴は揃えて脱いでって言ったじゃない。」とか、「今日は中華が食べたかったのにぃ。」なんて男に向かってブツブツと果てしなく文句や小言を言いながら、同じ脳内の違う細胞で、 男が100の小言に反応してくれるより、気の利いた言葉を1000かけてもらうより、胸を鷲掴みにされるようなたったひとつの心ある行動を、夢見るように待ったりしてるんじゃない?
でもジョニー(本名はリュウ)はともかく、現実に生きる普通の男が下心つきで動いちゃうと、「女にとっての、たったひとつの心打たれる行動」が何なのかを、 なにか激しく勘違いして、180度ぐらい逆に外してしまいそうなので、青春期のみなさんはくれぐれも慎重に計画を練ってくださいです。
いや、本当は計画こそが逆効果で、本音から自然と出る行動の中に、愛を確信できたなら、少々外していたとしても、女心は動くのかも?
ただ、現実的には、本人オオマジメなのに外しまくっている男(年頃になった息子を想像中)が、何故女の機嫌を損ねたかわからなくて、オタオタしているのも可愛いかなって思います。
2002年10月
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「キス・オブ・ザ・ドラゴン」データ
KISS OF THE DRAGON 2001年 フランス/アメリカ
監督
- クリス・ナオン
出演
- ジェット・リー
- ブリジット・フォンダ
- チェッキー・カリョ
- ローレンス・アシュレイ