ミーハーdeCINEMA

ミーハーが映画やドラマを見てはあれこれとつぶやいてます。

ファイナル・デス・ゲーム

OPEN GRAVES(2009)アルバロ・デ・アルミニャン

ファイナル・デス・ゲーム

盛大なネタバレするけどさ!(いつものことだけど)

 

はじまりは、いきなりイテテテ!っと思わせぶりなシーンから!
なので、こりゃいけるのか?面白いのか?と思いそうになったけど、こういう「オープニングだけ気合の入った描写」には、さんざん騙されてきたからなぁ。
ほーらやっぱり。案の定、アタイの予知能力は偉かった。

 

まぁ聞いておくれ。
まず、一番頑張ってるとおぼしき冒頭のシーン。生爪をメキっとはがすシーンは、思わず「ン?」と身を乗り出すことうけあいよ!
私はなにがヤダって、爪シリーズの拷問だけは、ただの深爪に至るまで、ぜったいにムリ!ムリムリムリ!

この私に、ムリを4回も唱えさせるとはおそるべし!
かえすがえす、冒頭だけね。

 

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その次に、全身の皮を生きたままはがされちゃってしまうのだが、その描写が見ていて全く、痛くもかゆくもないなどとはなんてぇこった!普通はそこに全てを注いで、震え上がらせてくんなきゃ、だ、だめじゃん!

いや、ビジュアルに、やる気がみなぎってるのは感じるのよねえ。
映像キレイだし。
ただ、そのきれいな映像が、「ほんのちょっとも怖くない。」のだ。あぁ困ったなぁ。
なんか、「痛さがまるで、ヒトゴト」なんだよね。

で、とてもそうは見えないとはいえ、魔女の呪いコッテリの、人体を材料に作られた、世にも恐ろしいボードゲーム。
運良く上がると、願いがひとつかなうけど、上がれるのはたった一人だけ。残りの参加者には死があるのみ。

 

モンダイは、そのゲーム設計が、空前絶後につまらん!!ってこと。
途中のマスに喜怒哀楽なドラマがあるでもなく、 参加者は生き残るために頭を使うこともなく、ただサイコロを振るだけしか、できるコトはないのであ~る。
ぶっちゃけ、それだけでどやってゲーム中の緊張感を感じろと・・・(ブツブツ)。
ともかく、一直線にカードを引いて負けてから、その内容通りに死ぬ。

どうせなすすべがないんだから、見るほうもハラハラする必要がないので退屈だ。まぁそれはヨシとするとして。

 

やっぱ、ホラーだったら「死に方」の部分でセンスが問われると思うんですのん。
最初は良かった。え、そこで生きてるか!という意外な状態から死に至る、その描写はエグかった。
ただ、回を重ねるにつれ、死に方がどんどんテキトーになっていく。
大体いくらB級だからって、せっかく凶器のいっぱいある(爆)工場が舞台で、思わせぶりっこしておきながら、結局死因は、それなのかよ!!!!
・・・・みたいな拍子抜けにがっかりする。

せっかくの数少ない見せ場で、観客に白目剥かせてどうすんだよ!

大体、ホラーの肩透かしで許されるのは、「そのほうが面白い」場合だけとちゃうんかいっっ。

しかもオチ!!
せっかく息も絶え絶えに上がったところで、「ふりだしに戻る」オチなんて、一度でもすごろくをやったことある者にとっちゃぁ、「ふざけんなああああああああ!!!」っとちゃぶ台ものだよ!!!星一徹が、これを見てなくて本当によかったよ。
もし一徹さんを本気で怒らせちゃってたら、ちゃぶ台がはるか宙を舞って、いまごろ勝手に衛星になって、地球の歴史を塗り替えてたかも。
危ない、危ない。

 

まぁでも、落ち着きを取り戻した今は、ちゃぶ台がひとつぐらい、月に刺さっててもいいじゃないか、とは思う。

 

(2010年10月1日)

  

ファイナル・デス・ゲーム [DVD]

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「ファイナル・デス・ゲーム」データ

OPEN GRAVES  (2009)

監督

  • アルバロ・デ・アルミニャン

出演

  • エリザ・ドゥシュク
  • マイク・ヴォーゲル
  • イーサン・レインズ
  • ナイケ・リベリ
  • ゲイリー・ピケール
  • アンデラ・パルド
  • ボリス・マルティネス
  • アレックス・オドヘリティ
  • リンゼイ・カーライン・ロバ

フレディVSジェイソン

フレディVSジェイソン(2003)ロニー・ユー

エルム街とクリスタルレイク、住むならどっち?

ぶわっはっはっは!人間長生きはするもんじゃ。ええ冥土のミヤゲができたよ。
もお準備体操のタイミングから、殺人鬼のツーショットを妄想しては、ドキドキ血圧を上げていた。

寝てはフレディ、起きてはジェイソンに殺される……、もしこれが本当なら、被害者にとってはホラー映画いち過酷な状況だ!
なんてったって、 24時間、お昼休憩なしの被害者稼業! そんなに休みがなかったら、普通の人は死んじゃうよ!(ん?)

という、設定からしてすでに反則じゃん。あとはなんでもアリだよねぇ。ジェイソンもフレディものびのびと、やりたい放題暴れてくれれば、アタイ、思い残すことないよ。

ぶっちゃけ、C級以上のはずがない、と気持ちに予防線を張りつつも、すんごく楽しみにしてました。

 

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ところが、実際に蓋を開けたらびっくりした。
さぞかしヒデエものを見せられるのかと思いきや、なんと普通のホラー映画が、目の前に繰り広がっていたのです!
マニア向け、って感じもなくて、だけどファンを裏切りもせず、家族で楽しめる、お茶の間定番ホラーって感じ?うおお職人技恐るべし!!

そりゃー最初は、もうちょっとヒドい展開を期待したけど、今回はホラー描写よりイベント感優先、こんなにきれいにまとめてくれて、ロニー本当にありがとう!
これを機会にまた二人の殺人鬼が、いついつまでも健やかに、画面を血の海に染めてくれることを、ナマ温か~~く願っております。

しかしねえ……フレディとジェイソン。
今回、ジェイソンがヒーローみたいな扱いだったけど、実際みんな、どっちが好きなんだろう?
ビジュアル的にどっちを選ぶかと言われたら、アタイとしてもジェイソンだけど、人間、 できればつめたい湖よりも、ホカホカフトンで死ぬほうが、成仏できるんじゃないのかなぁ・・・。 

 

 

「フレディVSジェイソン」データ

FREDDY VS JASON 2003年 アメリカ

監督

  • ロニー・ユー

出演

  • ロバート・イングランド(フレディ・クルーガー)
  • ケン・ガージンガー(ジェイソン・ボーヒーズ)
  • ジェイソン・リッター(ウィル)
  • モニカ・キーナ(ロリー)
  • ケリー・ローランド(キア)
  • ロックリン・マンロー(スタッブス代議員)
  • キャサリン・イザベル(ギブ)
  • ブレンダン・フレッチャー(マーク)
  • クリス・アークエット(リンダマン)

『映画』ブラックダリア(2006)

The Black Dahlia/ブライアン・デ・パルマ

ブラックダリア

目次

ミア・カーシュナーが可愛いすぎてせつない

あーーーーーーーーーー、面白かった!!!

もちろん、ブライアン・デ・パルマ映画だったら何でも好き!って持病はあるけど、それだけじゃーない。
こういう、妙に込み入った話が好きなんです。
日頃アタマ使ってないだけに、脳みそ活性フラシーボ効果がありがたいし、一応ほつれがほどければ、リンチ映画のようなモヤモヤはなし!

最初、登場人物の区別をつけるだけでも、アタイは結構大変だった。
なんせ、アイスマンファイアマンの名前が、ブランチャードとブライカートという、微妙にまぎらわしい名前!日本語で言えば、冷たい人がきんぴらさんで、熱い人がこんぴらさん?みたいな。
で、どっちがジョシュでどっちがアーロン?

その上、1人につき3通りぐらいの呼び方があるんだからヤヤコシー!!たとえばエリザベス・ショートならブラックダリアとかベティとか!リズとかベスとか呼んでくれればまだしも、ベティってダダダダレだっけ状態!!
もしかして、アホが見てはいけない映画か?でもアホなりについてくぞ!

 

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と、オツムには多少ムリをさせたけど、映像美の素晴らしさで、アタイしっかり報われました。
撮影の人いいよね~。役者さんもいいね~。セットもいいな~。

八百長試合で、バッキーとリーが殴りあうシーンのいろっぽさ!!汗がとぶっ!血が噴き出すっ!ボキって何っ、うおおバッキーの前歯がぁぁぁぁっ!!
……とアドレナリン全開でコブシに汗を握りつつ、生きていく上の暗黒と悲しみ、得るものの代りに失うもの、そういうテーマが、瞬時にアタマに刷り込まれる名シーンだと思いました。

 

そして、バッキーとリーをつなぐケイ(スカーレット・ヨハンソン)の、エロ清純さ!!最後に白いセーターを着て出てくるケイを見て、思わず夕食は白ごはんとタラコ!!に決定したりする。ちょっと違うか。

あと、ミア・カーシュナーがすごく良かった!!可愛いし寂しそうだしなんと言っても声が!!!さぞかしデ・パルマさんも、「どやっ!!エエやろ!!」っとほくそえんでそう。

 

女優陣の中では、ヒラリースワンクだけが妙にイカン!と最初はミスキャストかと思いました。
「美人」と説明されて、「そっくり」と説明されて、コッチもそう思い込む必要を感じるものの、どうにもこうにも本能が拒絶する!!
でも、あとからよくよく考えてみれば、あの下品な一家に育ち、しかもあの2人の娘なワケで、だったらやっぱりヒラリー・スワンクで正解だったかも、とか思いなおします。ドレスアップして赤く口紅をひいた彼女の奇妙なバランスの悪さ。
それもエルロイの描きたかった、暗黒のLAの一部なんじゃないのかな、と。

 

ともあれ、エリザベス・ショートが生きたまま口を切り裂かれるシーンの狂気!!
白い死体のむごたらしさ、現場にのこされたひとすじの髪の毛のおぞましさ。
恐ろしいのは死体ではなく、人の心に潜む感情。実情。なりゆき。
あーーーーーヤダヤダ!キョワイキョワイ!!ってなります。映画館を出ても、しばらくずーんと重いこと、アスファルトにめり込むゾウのごとし。

 

それでも、もう一度見たくなる。
奇妙なバランスで保たれる三角関係の繊細さ。忘れちゃいけないアイスの絶倫!
相変わらず顔がそうなる役なのね(笑)!!っと懐かしさが募るWフィンレイ!
帰り道、走馬灯のように、いろんなシーンが駆け巡るのだ。

帰り道といえば、ウィリアム・フィンレイに似てる人を1人思い出したけど、やっぱ本人には言わないほうがいいだろうなあ……。

 

2006年10月

 

ブラック・ダリア コレクターズ・エディション 2枚組 [DVD]

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切断―ブラック・ダリア殺人事件の真実

切断―ブラック・ダリア殺人事件の真実

 

 

「ブラックダリア」データ

The Black Dahlia 2006年 アメリカ 

監督

  • ブライアン・デ・パルマ

出演

  • ジョシュ・ハートネット(バッキー・ブライカート巡査:アイス・マン)
  • アーロン・エッカート(リー・ブランチャード巡査:ファイアー:マン)
  • ヒラリー・スワンク(マデリン・リンスコット)
  • ミア・カーシュナー(エリザベス・ショート)
  • スカーレット・ヨハンソン(ケイ・レイク)
  • フィオナ・ショウ(ラモーナ・リンスコット)
  • ウィリアム・フィンレー(ジョージ・チルデン)
  • リチャード・ブレイク(ボビー・デヴィッド)
  • ローズ・マッゴーワン(シェリル)
  • ブライアン・デ・パルマ(エリザベスのスクリーンテスト・ディレクター声だけ)

ブラッディ・マロリー

ブラッディ・マロリー(2002)ジュリアン・マニア

ブラッディ・マロリー

ヴァレンティナ・ヴァルガスが出てる!

オープニング。
美しい花嫁(オリビア・ボナミー)が走っています。うんうん、わかる~。ウェディングの場でいきなり新郎がヴァンパイヤだとわかったら、そりゃー私だって走るもん。
だけど私だったら、新郎のバンパイヤ(ジュリアン・ボワスリエ)を、やおら斧で叩き割ったりできない……たぶん……。 
だって斧だよ、斧。いくらウェディングドレスだっちゅーても、どのへんに隠し持っていたんだよ・・・。
いやベツに武器が斧だからイカンわけじゃないのだ。チェーンソーなんかよりはお手ごろだし、スカートから出てきた斧でも、ポケットから出てきた槍でも、ぶっちゃけ凶器がとうもろこしでも、刺さりさえすりゃだいじょぶ、というのがホラーの掟なんだしな、うん。

で、斧でいきなりブっ殺された夫は、 その後すっかり超常現象特殊部隊のリーダーとなった妻、すなわち自分を殺した相手に仕える召喚獣みたいになって、呼ばれればイヤイヤでも協力してるんです!!
え?え?とは一応思うものの、ここらへんまではまだ監督のテンションに期待を持ってた。

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んとんと、狙い自体はぜったいアリよね。ヴァンパイアなどという、無茶な展開と開き直りの許される題材。しか もキャストは、フランス映画にあるまじき現代的な若手美形ぞろい!
どうでもいいけど私は、ジュリアン・ボワスリエ(の横顔)が好きだ!!!

狙いも好み、キャストにだって文句もない、 うまくいけば、一部の変わり者にとっては、ベタベタの安物でもバリバリ楽しい、遊園地みたいな映画をありがとう!……ってなってたはずじゃなかったのかなぁ。
つうか、うまく打ってもその程度のモンだとすれば、スカっと空振りしちゃった場合、三振映画になるのが当然なのか・・・。

ぶっちゃけ、どうしてこんなに残念なのかなぁ。
愛はある、金はない、でも金のなさに責任のすべてがあるわけじゃなさそうです。
まず、ジャパアニメおたくの監督ならではの、はしゃぎまくりなキャラ設定が、見ていて、だんだんはずかしい……。
なんせ、思いつきと思いつきのつなぎ目が段違いで色違いで模様違いのツギハギで、みんな、偶然勝っちゃったり負けちゃったりしてるだけだし!そんなお話だったら、うちの息子のネゴトの方が名作だし!
それにね、いっくらキメポーズばっかり見せられても、肝心のアクションがないんじゃ、小学校の学芸会だし!!
いいけどグールお面だし!

どんなシーンのフシブシからも、製作側とアタイの温度差は広がるばかり。
スクリーンの中が楽しくてはちきれそうなほど、引いてく自分が、なんともいたたまれなくてバツが悪い・・・。

そうか、あたりまえだけどジュリアン・マニアは、タランティーノじゃないんだ。
少なくともアタイにとって、「遠いどこかの幼稚園の園長さんかなんかになって、思う存分、学芸会のプロデュースを楽しんでいて欲しい人材」なのだ!
それなら断然応援する!!

 

2004年2月

 

ブラッディ・マロリー デラックス版 [DVD]

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「ブラッディ・マロリー」データ

BLOODY MALLORY 2002年 フランス

監督

  • ジュリアン・マニア

出演

  • オリビア・ボナミー
  • ジュリアン・ボワスリエ
  • ジェフ・リビエ
  • アドリア・コラド
  • ヴァレンティナ・ヴァルガス

『映画』ブラッドレイン(2005)

BloodRayne/ウーヴェ・ボル

ブラッド・レイン

目次

このキャストは・・・キャストだけは・・・ソソる

でました、ウーヴェ・ボル監督作品!

つまり見る前からすでにガッカリ!!!

ウーヴェ・ボル……心当たりございませんか?
つーか、真っ当な人生を歩むカタギの人は知らないかなぁ……?

あれはいつのことだったか・・・オバカなアタイはつい騙されて見ました。
あのハウス・オブ・ザ・デッドを!!!!
見終わって血管がたぶん2~3本切れた!!

その犯人がウーヴェ・ボルです。ドイツ人。

ハウス・オブ・ザ・デッドを見た人には、わかってもらえると思うけど、ただの残念さじゃないんです。
この人が撮れば撮るほど周りは果てしなく大迷惑!!!
迷惑というより災害??公害??被害者続出!!
……というスゴく本格的なダメさなのに、めっちゃ映画作りがお好きらしくて、いつ、次の次の次のバイオハザード(6あたり?)はオラが撮るだ!!」とか言い出さないかと、全米はいっせいにハラハラしてたりしたと思う!!!

た、た、たぶん!!

映画「ブラッドレイン」イラスト

けど、全米がミリオンダラー・ベイビーとか見て大泣きしたりして、ちょっと油断している隙間を縫って、ひょっこりこのブラッド・レインとアローン・イン・ザ・ダークなんか撮っていたからさあ大変。

それにしても、誰も反対するヒマがなかったの?
つーか、止めるどころかずらりと顔を並べる微妙に豪華な役者陣!!
な、な、なぜだ~???アカン映画も、みんなで出ればコワクない?!!

まぁボルちゃんという人は、なんだかんだいって愛され監督なんですよね。


そんななか見つけた、すごく苦しすぎる紹介文。↓

「監督は、"ゲーム世代のスピルバーグ"とも呼ばれ、『ハウス・オブ・ザ・デッド』等、ホラー&アクションゲームの映画化には定評のあるウーヴェ・ボル。ハリウッドの澱んだシステムに辟易し、独自の映画製作を次々と進め、今や"ドイツが生んだハリウッドの反逆児"と称されている。第2のジョージ・ルーカスを彷彿させる製作活動は、ハリウッド映画界の注目の的になっている。」http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=6646

ギャハハハハ、これはたまらん!!!!モノは言い様だ!!!
と、日本語の奥深さに、腹を抱えて笑いました!!!
映画自体はダメだろうけど、これを書いた人がスゴいので、この際見てみようかな、ブラッド・レイン!と魔がさしたってわけなんです。

で、見ました。見た自分を反省しました。
当然まっっっっったく面白いはずないです。

重たいアクションは見るだけで肩こりが悪化する!!
ただ、いま丁度ちゃぶ台ひっくり返したかったんだよね!……って気分の時にはいいかもしんない!!

 

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あと、面白かったのは、登場人物のカツラ比べかなぁ。

吸血鬼ケイガンを演じたベン・キングズレーとビリー・ゼーンという、普段毛のない人々が、カツラをかぶって登場するので、そこは見所、と言ってもいいと思う。

それと、マイケル・マドセンのロンゲ&ギャザーたっぷりブラウス姿なんかも、いっくらそんな時代のお話とはいえ、アタイ酸欠で死にそうになったほど、もうまったく似合ってなくてある意味珍しいモノ見れて良かった、といえばそうかも。

あっでも、そっと名前を連ねてるオラフ・イッテンバッハを肴に「オメーラ、いったい何やってんだヨ~!!」とヤジを飛ばして、意外とあとあと酒が進んだぶんには、ハウス・オブ・ザ・デッドよりはましでした!!

 

(2006.8月)

 

ブラッドレイン [DVD]

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「ブラッドレイン」データ

BloodRayne 2005年 アメリカ・ドイツ

監督

  • ウーヴェ・ボル

助監督

  • オラフ・イッテンバッハ(笑)

出演

  • クリスタナ・ローケン
  • ミシェル・ロドリゲス
  • サー・ベン・キングズレー
  • マイケル・マドセン
  • マシュー・デイヴィス
  • ビリー・ゼーン
  • ウィル・サンダーソン
  • ウド・キア
  • ミート・ローフ
  • マイケル・パレ
  • ジェラルディン・チャップリン
  • ダレン・シャラヴィ

ブレイド2

BLADE II(2002) / ギレルモ・デル・トロ

ブレイド2

 

ブレイドその後

 

7月1日の映画の日。
前回の活躍から4年、その後ブレイド様はどうしているかなーと、丁度気になっていたトコロだったので、現状を見届けに行きました。 
再会したブレイド様は、颯爽としたイデタチも昔どおり!!
プラハにおいても、すこやかに過ごしておられた模様です!!

 

最初の1時間というものは、「何はさておきブッコロス~、ブッコロス~!」と、頭を使わないアクション全開!!!すっげぇキモチよかったです。
スピード感のある戦闘シーンもさることながら、スタッと決まる着地のカッコよさたまらんね!!

ウェズ様の、決め決めシーンを目にするたび、ドーパミンでもアドレナリンでもPEAでも、ストレスでもハナイキでも大汗でも、あるモンはなんでも放出できます。

なんせ今回デルトロ監督ということで、さらなるパワーアップが施され、マンガみたいな映画だった前作から、映画みたいなマンガに進化しました!!

 

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前作とどっちがエライか?……などとは比べられないけど、確実に前よりお金がかかってます。
その証拠に、低予算の救世主ウド・キアーが今回はいない。
つーか予算のおかげかでるちゃんの仕業か、ビジュアルは相当見ごたえありました。

ブレイドが背中に刀をしょってるバックショットだけでさえ、ビジュアル的には大満足なのに、その他のオマケまで豪華なんだから、アタイ的には丸儲け!

 

気になる敵キャラのデザインも、かなりラブリーでスキでした。
なんせ開きになった状態ではエイリアンのオクラ入り天津飯、閉じた(?)状態ではバイオハザードのゾンビの生春巻き……うーん、キモーイ(ステキ)!!!

ただヒトツだけ、ちょっと贅沢を言わせてもらえば、やっぱブレイドっつーからには、刀で切りまくるアクションシーンをもっとふんだんに見たかった!!見たかったったら見たかった!!

なのにデル・トロ監督は、一体何がひらめいたんだか、後半、大きなお世話をしちゃうんです。↓

前半のでるちゃん 「ホラホラ、ブレンバスターもあるよ、カンフーもあるんよ、ブッコロスよ、カッコいいだろ、キマッテルだろ~!」

後半のでるちゃん 「キミタチ、そろそろアクションは飽きただろう!だと思って、ボクはこんなサービスを用意したよ!ホラ、どうだいどうだ~い?たのしいか~い?もう遠慮なくお礼を言ってくれ!」

そして、アクションホラームービーは終わり、いきなりヒューマン&ロマンチックムービーに……(爆)。
その唐突な変わり身に、私はとっさにどう対処もできず、思わずマゴマゴしちゃったです!!!

 

やっぱさ~ブレイドは、単純かつ脳天気でナンボ!!!でるちゃんはちょっと間違ってたんじゃないだろうか!!
ぶっちゃけ、ブレイド2を見るような人の中に、ヒューマンやロマンスを期待してる人がいるわけないじゃん。あーもう、でるちゃんオチャメ!!

ちなみに、キャストはホント好き。
ウェズ様はとーぜん、問答無用の存在感だし、ノーマン・ リダース君はマニア注目の美形。もちろんヒロインは文句のつけようがないほど美しい。
「ライトハンマー君」もよかったし、頭に素敵なワンポイントの、ロン・パールマンもう最高!
ドニー・イェンもちょっとだけ出てた!

 

しかし実は、キャスト的には衝撃の事実が、かよわいアタイを待ち受けていたのだ。
出るという前情報を得、トーマス・クレッチマンの美しい姿を見るのを楽しみにしていた私は、映画館をあとにしてから、「そういえばクレッチマンどこに出てたっけ~」ナドとのどかに思ったりしてたんですけど、その後の情報で本編の余韻もふっとぶカウンターパンチを食らうことに!!!

クレッチマン・・・クレッチマン・・・だだだだ大君主ダマスキノスだったんか!!!!
くっそぅ、でるちゃんに、まんまとしてやられました。
ヒドい、ヒドすぎる、クレッチマンファンを敵にまわして、ニンマリしてそうなところが、なおさらムカツキに拍車をかける!!
こうなったら、でるちゃんの次作も必ず見て、ぜったいクソミソに書いてやる~~~~っ!!

あっでもこのブレイド2、実際にリーパーズを殺したりはしていないらしいです。
傷心のアタイを差し置いて、リーパーズ愛護協会の人たちだけは、さぞかし安堵したことでしょう。

(2002年7月)

 

ブレイド2 [Blu-ray]

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「ブレイド2」データ

BLADE II 2002年 アメリカ

監督

  • ギレルモ・デル・トロ

出演

プロミス/無極(2005)

The Promise-無極/チェン・カイコー

プロミス/無極

目次

ニコラス・ツェー、オンステージ!

ギャハハハ!!チェン・カイコーに一体何が?と、笑いっぱなし!(開いた口がふさがらなかっただけとも言う)

なにはともあれ、激しいナニかがあれよあれよと押し寄せてくる。

ある意味天災みたいな映画ですので、こっちの意向はおかまいなし!!
ということで、アタイのように身を乗り出すミーハーもいれば、前頭葉から湯気が出た正しい賢者もいたことだろう・・・としみじみ察せられます。

それにしても、チェン・カイコークラスになると、こんなにお金を湯水のように使った盛大な冗談ができていいなぁ!!

もしやこれをやりたいばっかりに、昔覇王別妃とか撮ってみたりしてたんかもしれませんよね(遠い目)。
そして案の定大物になって、めでたく大暴れしてみたト。

 

ともかく、つっこもうと思えば30秒に1回はつっこめるオレサマな展開。

ニギヤカでカラフルでパラレルでスピーディな映像は、まるで映画界の「豪華ジャングル温泉つき遊園地、菊花展も開催中!」ぐらいのスタンス!!

思えば小学生の時夢見たメルヘンを、そのまま一流の人たちが映像化!!みたいなのを昔リュックベッソンがやってたよーな気がするんだけど、あれよりもっと「観客をまるめこむに足るサービス精神」みたいのがアッツイ感じで良かったです!

まぁこんだけエライコッチャなお祭りは、一緒に踊らにゃソンだから、ただでさえカラッポなアタイの頭をスッカラカンにして乱舞しました。

ノートに16頭身美女を描き、目に星を7コも埋めてた童心に帰れば満神のあの髪型だって、きわめて自然になびいて見える!!
なんつってもこの話のツカミが、まんじゅうや肉に賭ける執念だからこそ湧く親近感は、他に類をみないよねぇ!

 

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一方、俳優さんたちの体育会げな熱演にも、たまらんものがありました!

はいつくばって猛スピードで走ってみせたチャン・ドンゴンの、アイドルにあるまじき奴隷っぷりもアッパレなら、真田広之の、一皮どころかいっぱいムケたタマネギのごとき怪演にも唖然!!

 

「山の郵便配達」で注目してたリウ・イエの熱演も良くて、こっちも決して「その献身、イマイチ役に立ってないよね。」などと水をささぬように気を利かせます。

そしてめくるめくニコラス・ツェーオンステージ!!ハッキリ言って、この映画の心臓部は、まるっとニコちゃんのモンだった。

あの正子公也デザインの指さし棒が、映画全体の指揮棒だったとは。

そういうことなら、わっせわっせと男衆が舞うなか、セシリアがいまいち輪の外でポカンとしてるふうなあのラストも腑に落ちるってもんですよ!!

 

おかげで、喉のあたりに出かかってた「け、結局なにが言いたかったの(笑)?」のヒトコトをうっかりごくんと飲み込んで、超めでたし超めでたし。


スゴイや、さすがチェン・カイコー!!バンザイ、カイコー!!ハイホー、カイコー!!

(2007年10月)

 

PROMISE (無極) [DVD]

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「プロミス/無極」データ

 The Promise-無極 2005年 中国/日本/韓国

監督

  • 陳凱歌(チェン・カイコー)

出演

  • 光明大将軍-真田広之
  • 奴隷昆崙-張東健(チャン・ドンゴン)
  • 王妃傾城-張柏芝 (セシリア・チャン)
  • 公爵無歓-謝霆鋒 (ニコラス・ツェー)
  • 女神慢神-陳紅(チェン・ホン)
  • 鬼狼-劉燁(リウ・イエ)

『映画』ヘルボーイ(2004)

Hellboy/ギレルモ・デル・トロ

ヘルボーイ

目次

ロン・パールマン大快挙

 

まぁ、ギレルモ・デル・トロ監督が好きなんですよ・・・。

デビルズ・バックボーンのような映画から、こおゆうポップにとっ散らかって、イキイキ楽しい映画まで!!

そもそも、ヘルボーイとはアメコミのヒーローなんだけど、特にアメコミとか読んでなくとも、映画を見るだけで面白い。
これって、アメコミ物の映画のなかでは、異色の親切さなんじゃない?


冒頭魔界の幼児が、あの歴史的な有名人のラスプーチンさんによってこの世に召喚されるのですが、運よく人の良い博士のもとで、スクスクと成長するのです。

魔界の幼児はやがて、見てくれこそ押しも押されもせぬ、おじさんになりました!!
そんな見た目はともかく、魔界年齢はまだまだお子様!
たぶんいま思春期ぐらいのお年頃。
青春なので恋もするけど、顔は赤くもまだまだケツは青い(?)のでスネたりグレたり、カッコつけたり恥ずかしがったり!

ふつうのおじさんならキモいけど、ヘルボーイにだけ許された可愛らしさがございます。


根が赤鬼なので髪型はちょっと江戸時代!
でもオデコのツノはちゃんと削って身だしなみには気をつけてるぜ!!という、かなりいなせなキャラなのです。

 

ゆえに主役はトビー・マグワイアでもベンアフレックでもない!ああ、初主演おめでとう!!!とみんなが心から拍手を送るゴリラ男、ロン・パールマン54歳。
アタイも、アタイも嬉しいよぉぉぉぉぉ!!!

 

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ともかく、ヘルボーイというキャラが、正真正銘かわいらしい。
たとえお肌が、おろし金のごとき凶器に見えても、思わずほおずりしてヨシヨシしたくなるようなカワイさです。萌えます。

召還時はまだ幼児だったとは言え、チョコバーひとつちらつかせれば、簡単になつく単純な性格。もちろん、おかあさん手作りのクッキーも大好き(余談)!!

そんな、アメリカンな大はしゃぎキャラを、ロンパールマン自身の個性が、かなり激しくバックアップ!!
おかげで、「色も味も濃くて添加物だらけだらけだけど、みんなが大好きな駄菓子屋さんのお菓子」みたいな、キャラクターが大完成してました。

 

ただ、火の化身のくせに武器は銃だし、敵の倒し方は、意外と地道?
むしろヒロインのリズ(セルマ・ブレア)の方が、いざとなったら豪快でオトコマエ。青い炎でもって、悪いおんどれらを、モノノみごとにいてもーてまう。

この変な、ヒロインとヒーローのバランスがね、いいんですよ!
まぁ、ウルサイ女を立てておくほうが、モメゴトなく安心、みたいな万国共通の暗黙の了解もあるのかなぁ。
実際この映画で、セルマ・ブレアがはじめてすっごく魅力的に見えました!

さらに、今回はネジを巻いて二刀流、なポーズもカメラ目線な「クロエネン」と、殺してもまた居る「サマエル」がツボビンゴ!
おかげで、こんだけ軽薄な映画にもかかわらず、ココロの殿堂入りが決定しました。

アタイは、アタイは、雨の日も雪の日も、デル・トロ監督についていくよ!!

2004年10月

「ヘルボーイ」データ

Hellboy 2004年 アメリカ

監督

  • ギレルモ・デル・トロ

出演

ヘッケルの死霊

マスターズ・オブ・ホラー12話 ヘッケルの死霊(2006)

ヘッケルの死霊

オーソドックスお耽美系!

うひゃーっ!!いいです、いいです!!
のっけから怪しくもお耽美で、ゴシックな幕開け。
いくらありきたりとはいえ、ポーの一族をこよなく愛する乙女(誰や!!!)としては、前のめり以外の姿勢はありえない。
他人事限定だけど、ブットゲ(※1)様のおかげで倒錯趣味にも免疫あるし~~。

お話は結構オールドソックス(くさいかも……)!!
とあるおどろおどろな夜、ひとりのハンサム紳士が老女ネクロマンサー・カーネイションのすみかを訪ねます。
そのハンサム紳士、エドワード・ラルストンは、どうにも妻の死をあきらめきれず、「どうか生き返らせてくれっ」と無茶を言いにきたのです。

 

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……ってあらすじは結構どうでもいい。
アタイが、ここでヒトコト言いたいことは、エドワード・ラルストンのハラリの前髪が色っぽ~い~~!!!!ってことに尽きるのです。
それだけでDVDのモト取り60%達成!!

その後の展開はまぁ、普通といえば普通。
主人公はオルフェウスとエウリディケでもなし、イザナギとイザナミでもないので、「一応生き返らせてあげるけど、決して振り向いちゃいけないよ!!」ってネタじゃーなかったです!!!

ぶっちゃけ,死体が生き返ったら、そりゃゾンビやがな!!っという、まったく普通の展開です!

ただし、ちょくちょく細かい指圧のココロが仕込まれていて、そのツボで経絡を結べば、たぶん整体師さんが発狂する!!!
ヘッケルとドクターのやりとりの間中、胸が開きっぱなしの死体とか、わざわざパンの上にある首吊り死体とか、脇役ゾンビのほほえましい背景っぷりとか、ストーリーに直接影響のない、細かいサービスの盛りが良い!!
けど、死んでも死んでも死んでいる(?)、犬だけはさすがに涙を誘う!!

まぁ、60分のテレビものであるゆえに、本気を出す前に終わるんですが、デザート皿に小高く盛られた一点豪華な三時のオヤツが、小腹を格調高く満たしてくれる感じ!!!!

なんつっても、「ゾンビとのエッチじゃないと感じない美女」に惚れるジレンマ!!つーのはさすがに開いた口がふさがらないほど、ネクロマンティックを越えている!!!……と思います。
アーンド、同じ語って聞かせる物語でも、ビヨンド・ザ・リミットとは偉い違いなのでひと安心!

そんなわけで何はともあれ、あーあ、おもちろかった!!と満面の笑みで言い切りたいです!!

※1 ユルグ・グットゲライト(ネクロマンティック・死の王などを撮って、本国ではことごとく上映禁止処分を受けているヒト)

(2007年5月)

 

 

「ヘッケルの死霊」データ

マスターズ・オブ・ホラー第12話 ヘッケルの死霊
HAECKEL'S TALE  2006年 アメリカ

監督

  • ジョン・マクノートン

出演

  • デレク・セシル(医学生ヘッケル)
  • ジェラルド・プランケット(ドクター・ハウザー)
  • ジョン・ポリトー(ネクロマンサー・モンテスキー)
  • トム・マクビース(ウォルフラム)
  • スティーヴ・ベーシック(ラルストン)
  • ミッキー・マウンセル(ネクロマンサー・カーネイション)
  • リーラ・サヴァスタ(エリーズ)
  • ジル・モリソン(レイチェル)

 

『映画』ボーン・スナッチャー(2003)

The Bone snatcher/ジェイソン・ウルフソン

ボーン・スナッチャー

目次

超新ジャンル、砂漠ホラー!

みつをも言ってる。人間だもの。
時間の無駄ってわかってるけど、ついつい魔が差すことがある……つーか、たまには珍味も食べたくなって、「骨身にしみる恐怖!」……とかいうエサに喰らいついちゃうことってありますよね……?
骨身にシみる誘い文句から香ばしく匂い立つB臭に、あまのじゃくな原始の脳が条件反射しちゃうというか。

そんなわけであらかじめ、怪しさ満開、期待度、ゼロ。
各種苦し紛れが目に浮かぶようなそのジャンルもなーんと、砂漠ホラー。万一面白かったら儲け物。

 

しかし オープニングからいきなり期待(というか、危惧?)をまるで裏切らないショボさ!!!だめだこりゃ!!!という烙印を、最初の5分でペタンした。

もしかして、必要なシーンも余分なシーンも、まるごとダラダラ入ってる?
それって、編集まえの素人ビデオを、そのまま見せられる、という拷問?
こりゃひでぇ!007も口を割るって!

実際、「わざとか?」と疑わずにはいられないほどつまんない!
いつまで待っても、うんともすんとも盛り上がんない。
もしや、この配給会社の言う「ホラー」って、直訳すれば、「環境ビデオ」???ビジネスのトチュー、ニホンゴ、ツージナカッタアル??

 

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ただ、話は環境ビデオでも、ところどころ、ちょっとずつ面白かったりしたんです。
ほんの100歩ぐらい譲れば、死体は案外魅力的だし、クリーチャーにも妙な愛嬌があったりなんかして。

正体も一応意外といえば意外で、だからどうってこともないけど、単なる「あっそう!」だけでもないかも・・・。


逆に、生きてるキャラで魅力的なキャラは一人もいないっちゃいないんだけど、個人的には、この映画の低予算ぶりを象徴しているかのような、 「乾燥具合が砂漠にぴったりなマグダ」 さんだけ、ちょっとした例外だったかな。

なんせ、いざ変わり果てた時、マグダならばこその干からびて情けない不思議な存在感が、未知のおツボにクリティカルヒット!
彼女のおかげでそれまでのだらだら進行も、全て許せると思いました。
しかしまぁ……会心の一撃を食らったのはただそれだけっちゃそれだけです。

 

それでもホラー映画お約束のように、ラストの別れのシーンは、生き残りの二人がとってつけたようにチューとかします。

二人、一体いつのまにそんなことになっちゃってたんだろう。

 

ボーン・スナッチャー [DVD]

ボーン・スナッチャー [DVD]

 

 

「ボーン・スナッチャー」データ

The Bone snatcher 2003年 アメリカ

監督

  • ジェイソン・ウルフソン

出演

  • レイチェル・シェリー
  • スコット・ベアストー
  • ワーリック・グリア
  • パトリック・シャイ
  • パトリック・レスター

ホット・チック

The Hot Chick(2002)/トム・ブレイディ

 

ホット・チックのロブ・シュナイダー

 

オネエ必見!!

ギャハハハハ。
バカです。一点の曇りもない、澄みきった大バカ。

主人公ジェシカは、ティーンズ映画に定番の、軽薄美人女子高生。
適度にご迷惑を振りまきながらも、それなり平和に、青春をどっぷり満喫中。

ところがある朝突然に。

……おっさんになってた!!

さすがのジェシカも、わが身を見つめてパチパチクリクリ。
……これは悪夢かバッドトリップ?それとも目の難病の発症か?

えええ?うっそーん!こんな超常現象が、ゲンジツだって言うの???

恐ろしいことに、鏡に映ったそのおっさんには、 鼻毛が!耳毛が!!乳毛が~!!!!!……生えていたのでありました。

まぁ、いくらジェシカには信じられない出来事であっても、大林宣彦に馴染みのある、日本人には一目でわかる。
『おれがあいつであいつがおれで』、そうだ、これはあの「転校生」現象なのだ。

だけど、リア充女子高生の悲劇はあの二人の比じゃないんです。
なんせジェシカの入れ替わった体の相手は、こともあろうによりにもよって、あえて実名をあげちゃうと、

「 最もばっちいバージョンの ロブ・シュナイダー(爆)!!!」

ああああああ・・・・バラ色だったはずの人生が、ドドメ色に変化した瞬間です!!!

 

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でもまぁ、なっちゃったもんは仕方ない!!

なんとジェシカ、意外とたくましく頭を切り換え、むさくるしくも見苦しいおっさんになっちゃった自分を、せめてチョッピリでも見栄えよくしようと、涙ぐましい努力をします。
毛ズネをむしり、消臭スプレーを浴びまくり、身なりをピンクにととのえてみたり。
いくら外見がおっさんでも、かわいいファッションにキュートな仕草は忘れないし、いくら外見がおっさんでも、好きな人はカレだけだし!!

ナドと、ジェシカになりきるロブ・シュナイダーの美少女ぶりが、ただひたすらにものすごい。
なんつってもだんだん目が慣れてくるに従って、妙に愛らしく見えてきたりして、幻覚作用があなどれぬ。
ロブ・シュナイダーのくるんとした青い目は、ある意味くせになるからなぁ。

できれば認めたくなかったけど、ジェシカというキャラクター、レイチェル・マクアダムス演じる美人より、オッサンになってからの方が格段にかわいいんです!!女の子として!!

ついでと言っちゃ~ナンだけど、今回チョイ出のドレッド=アダム・サンドラー、意外にいい味出てましたし。
アホまるだしにボンゴ叩く姿は、オネェピンクに疲れた充血マナコへの、ある意味一服の清涼剤かも……。
私は生まれてはじめて不覚にも、アダム・サンドラーってカワイイかも、とか思っちゃいました。あ、あ、あくまでも適量ならば!

ということは、ということは、オバケ屋敷とか好きなお友達とかになら、うっかりオススメしちゃっても、喜んでもらえる、かもしんない。

総じて言えば、ああ面白かった。

結論、一部ホルモンに異常をきたしそうな危険はあるものの、あくまでも自己責任として楽しみたい、オバカでカラッポでギャハハと下品で愉快な、軽薄すぎる一品。

2004年2月

 

 

ホット・チック [DVD]

ホット・チック [DVD]

 

 

「ホット・チック」データ

The Hot Chick 2002年 アメリカ

 

youtu.be

監督

  • トム・ブレイディ

出演

  • ロブ・シュナイダー(クライブ/ジェシカ)
  • レイチェル・マクアダムス(クライブ/ジェシカ)
  • アンナ・ファリス(エイプリル)
  • マシュー・ローレンス(ビリー)
  • エリック・クリスチャン・オルセン(ジェイク)
  • ロバート・ダヴィ(スタン)
  • メロラ・ハーディン(キャロル)
  • アレクサンドラ・ホールデン(ルル)
  • アダム・サンドラー(ボンゴマン)

墓地裏の家

The House By The Cemetery(1981)/ルチオ・フルチ

墓地裏の家

ルチオ・フルチワールドのダイジェスト版みたいな!

うーん、これの制作費ってどんぐらいなんだろう?
とにかく、顔面のアップ、アップ、アップ、アップ!で、思い出したようにびょょょょ~ん!と効果音!って来られると、「安っぽいがな!」と笑ってしまう。

もちろんアタイはフルチさんに好意を寄せているので、冒頭からして一組のカップルがズシャっと殺され(お約束)、美しい音色の音楽が流れ始めると、無意識のうちにも、合いの手を入れて応援します。


それでも、問題の墓地裏の家に引っ越す家族の状況は、子供の目を通して比較的ていねいに見せてもらえて、フルチ氏の改心を予感してみたりする。
もちろん、ヨカンが外れても暴れません。

大体、フルチさんほどの人が、それほどカンタンに変わるわけないので、今度こそ最期につじつまの合う映画が見られる??などと期待するのは義理だけにして、本音はゲンジツを見つめないとね。

怪しい子守りのアンは何者?とか、何故テープを燃やしちゃったの?とか、生真面目に謎を解決しようとすると、当然ストレス溜まるので、伏線に思えるひとつひとつを、心頭滅却でスルーします。

 

そんな、フルチさんに対して常に無欲な私ですけど、強いて小さな欲を言えばもうちょぃゾンビに存在感欲しかったかな、とか思います。

ちなみに、この映画のラスボスは、フロストスティンっていうゾンビなんだけど、DVDのジャケットに、ビヨンド(別の映画)のシュワイクさんの画像が使いまわされていた、という有名な話があるんよね。

でも、問題は、使いまわしなんてことよりも、そんな似たりよったりのゾンビでアタイをテキトーにあしらうんじゃねえ!ってことなんですよね。
やっぱ、内容の点で歩み寄るぶん、せめてゾンビぐらいは、いろんなバージョン見せて欲しいじゃん!

つーかそもそも、ゾンビのあの貧相さはどうなん、って話かな。
被害者のみんなが、たまたま怖がってくれたり、わざわざ死んでくれたからよかったものの、もし相手が近代の殺人鬼慣れした、たくましい被害者(?)さんたちだったら、一撃で倒されちゃいそうなヒヨワげなゾンビを、心理的に敵に回せなかったら困るよね!
まったくもう、 ウジの湧き方もイマイチ地味だし、腐っているのか床ずれなんだか、ちょっとハッキリして欲しい!


と、ちょっと文句を言ってみたけど、別にいいっちゃいいんです。これはこれで、フルチワールドのダイジェスト版とでも思えばいいよね。
家の中に墓がある、って設定には「さすがフルチ爺!」と喜ばずにはいられなかったし。

 

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そして、
「no one will ever know whether children are monsters or monsters are children.」
などとゆー、もっともらしいようでもあり、ミョーにピントがズレてるような、よくわかんないメッセージでEND。
フルチ監督映画の場合、わかんない時は、脳を使わず、「はあと」で処理すると円満です。


で、フルチ映画を、よほどの事情で仕方なく1本ぐらいは見とくか、って人におススメするならコレかなぁ、とアタイは思っておりますよ!

弱ちいとはいえバっちぃゾンビも出てくるし、美しい音楽、カトリオナ・マッコール、と定番どころが並んでいる割には時間も短くて見やすいし、破綻ぶりまでダイジェスト。
もし、それまでカタギだったのに、フルチ学会に急遽参加するハメになっても、これ一本見ておけば、あとはテキトーに話を合わせるだけで、充分フルチおたくのフリができると思われます!

2004年1月

 

墓地裏の家 -デジタルリマスター版- [DVD]

墓地裏の家 -デジタルリマスター版- [DVD]

 

 

「墓地裏の家」データ

The House By The Cemetery 1981年 イタリア

監督

  • ルチオ・フルチ

出演

  • カトリオーナ・マッコール
  • パオロ・マルコ
  • アニア・ピエロニ
  • ジョヴァンニ・フレッツア
  • ダニエラ・ドリア